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(レポート) 情シスがはじめるIoT~フジテックはじめの一歩

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はじめに

本記事は11/10(木)に大阪で開催された「いまからはじめるIoTのAtoZ〜センサーデータ活用編〜」のセッション、「情シスがはじめるIoT~フジテックはじめの一歩」のレポートです。

スピーカーはフジテック株式会社 執行役員 情報システム部長の友岡賢二氏。

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本セミナーでは他にアマゾンウェブサービスジャパン様、ソラコム様、クラスメソッドのセッションがありましたが、そちらは【東京・11/16(水)】いまからはじめるIoTのAtoZ〜センサーデータ活用編〜でも同じセッションがありましたので、そちらをお楽しみに!

レポート

自己紹介

・フジテックに入社して2年。松下電器、ファーストリテイリングを経てフジテックへ。
NewsPicksで様々なアウトプットをしている。

フジテック株式会社について

・エレベーターとエスカレーターだけをやっている会社。
・特徴として受注生産であること。
 ・エレベーターは全部1点もので同じものは存在しない。
・もう一つの特徴が据え付け作業。
 ・作ったものを持って行くのではない。
 ・素材を全部現地に運んで組み上げていく。
・保守管理も行っている。
・世界25の国と地域で事業活動を展開。
 ・売上としては6割が海外。
 ・国内シェアでは4位。
 ・東急プラザ銀座、虎ノ門ヒルズなどでで導入されている。

情報システム部

・現場に近いところにいる。
 ・製造であれば工場の隣や中で働いている。
 ・現場ですぐ声をかけられるような環境を目指している。

AWSの利用状況

・入社してすぐAWSを推進、導入。
 ・オンプレみすデータセンターの計画を廃棄してAWSを積極利用。
 ・現在185インスタンスを利用。
・海外オフィスは情報システム部がいない。
 ・シンガポールやムンバイのリージョンにシステムを構築
 ・日本の情報システム部が管理。
・初期費用、年間費用共に大きく削減。
・サービスイン期間も大幅に短くなった。
・今後はIoT、ビッグデータを推進。
・インフラをAWSに集約。

IoTについて

・エレベーターは既にネットワークに繋がっている。
・安全・安心のために遠隔監視システムと接続。
 ・東京と大阪にある監視センターが24時間365日で監視。
 ・既にOT(Operational Technology)化されている。
・情報システム部にOTは難しい。
・現場でエンジニアと会話し、ヒントをもらう。
 ・電気的な情報は取得していても環境情報は取っていない。
 ・温度によって故障率が変わる、という暗黙知があるが、実績数値化されていない。
・治具なら作れるかも知れない、という気づき。

最初の一歩の踏み出し方

・製品やサービスとは一旦切り離す。
・治具であれば調整先が一つであり、調整先が少なくて済む。
・まずは動くものを作る。
・センサーとクラウドを直接繋いだほうが楽。
・情報システム部部長の決裁権の範囲でやる。
・クラスメソッドに頼る。
 ・クラスメソッドの公開事例が選択の要因になった。
・9月1日にクラスメソッドの社長を訪問。
 ・「こういうことやりたい」と言ったらすぐにやりましょうという返事がきた。
 ・わずか13時間で出来上がった。

実行

・TIのSensorTagを利用。
OpenBlocks IoT BX1でセンサーデータを取得。
SORACOM FunnelでAmazon Kinesisにデータを転送。
 ・これまではEC2のサーバ利用しかしていなかった。
 ・今回の施策で様々なAWSのフルマネージドサービスを使ってみるようになった。
・Kinesis経由でRedshitにデータ投入、Tableauで可視化。
・Kinesis、RedshiftはクラスメソッドのCSセンサーズでテンプレート化されている。
 ・テンプレートを使うだけなので短時間で作ることが出来た。
・取得した温度、湿度、気圧、照度をTableauで可視化。
・自社ビルのエレベータ制御盤にセンサーを設置。
 ・エレベータ制御盤はエレベータの頭脳、一番重要な場所。

ネクストステップ

・センサー情報の分析、可視化。
・もっと様々な種類のセンサーを使ってみたい。
・環境情報と故障や部品交換との関連を発見したい。
 ・部品交換の間隔を適正化したい。

PoCにかけたお金

・センサーが5千円。
・OpenBlocksが4万円。
・SORACOM SIMは格安。
・AWSもほとんど気にならない金額。
・クラスメソッドもかかった時間分だけ。
・他の会社なら200万円かかる。今回は20万円もかからなかった。
 ・これがクラウドの良いところ。

まとめ

・今は基盤、クラウドやインフラが注目されている。
・でもIoTはエッジが重要、エッジヘビーになっていく。
・関西のIoTシーンが盛り上がって欲しい。

さいごに

PoC事例として素晴らしいお話ありがとうございました!