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お疲れさまです。サーバーレス開発部の新井です。
今回は、MQTTのインターフェース仕様書を作成するツールAsyncAPIに関する記事です。 弊社岩田のブログでも促されたので頑張って書いていこうかと思います。
背景
最近はAWS IoT案件に携わる機会が多く、デバイスの開発者とMQTTのトピックやパラメータの設計をやり取りする機会が増えています。
で、ここのインターフェイスを統一的に管理したいというのがあり、Swaggerみたいな規定フォーマットに沿って記入すればドキュメント作成してくれるようなツールを探したところ、AsyncAPIなるものがあったので、今回はこちらを紹介していきます。
ソースはYAMLで作成して、フォーマットに沿って入力していけば、最終的には上記の様にHTMLファイルベースのドキュメントを生成してくれます。また、MQTTのPub/Subを実行するコードを生成してくれたりする機能もあり、とても便利なツールです。
ということで、今回はチュートリアルを交えて紹介していきます。
チュートリアルをやってみる
私の方でいくつかのパートに分けてみました。
1. エディタで編集してみる
こちらのオンラインエディタに以下のサンプルを貼り付けてみてください。
サンプルソースをコピペ
asyncapi: '1.0.0'
info:
title: Streetlights API
version: '1.0.0'
description: |
The Smartylighting Streetlights API allows you
to remotely manage the city lights.
license:
name: Apache 2.0
url: 'https://www.apache.org/licenses/LICENSE-2.0'
baseTopic: smartylighting.streetlights.1.0
servers:
- url: api.streetlights.smartylighting.com:{port}
scheme: mqtt
description: Test broker
variables:
port:
description: Secure connection (TLS) is available through port 8883.
default: '1883'
enum:
- '1883'
- '8883'
topics:
event.{streetlightId}.lighting.measured:
publish:
$ref: '#/components/messages/lightMeasured'
components:
messages:
lightMeasured:
summary: Inform about environmental lighting conditions for a particular streetlight.
payload:
type: object
properties:
lumens:
type: integer
minimum: 0
description: Light intensity measured in lumens.
sentAt:
$ref: "#/components/schemas/sentAt"
schemas:
sentAt:
type: string
format: date-time
description: Date and time when the message was sent.
ソースの構成は大きく分けて
- asyncapi
- asyncapiのバージョン情報を記載
- info
- タイトルやバージョンなど全体の概要の記載
- servers
- urlやportなど接続先のサーバー情報の記載
- topics
- mqttのトピック名、Pub/Subを記載
- components
- messagesには、Pub/Subするメッセージの詳細を記載 (主にtopicsから参照される)
- schemasには、メッセージ内のパラメータの詳細を記載 (主にmessagesから参照される)
が用意されていているので必要に応じて埋めていってください。
細かいフォーマットやスキーマはThe specificationで確認できます。
schemas
にexample
なんかも記入できるので、ココらへん埋めていけば仕様書としてはよりわかりやすくなるかと思います。
2. HTMLファイルベースのドキュメントを作成してみる
オンラインエディタ右上のDownload docsからも行えますが、ここではローカル実行するためのツールを使って行っていきます。
まずは、フォルダ作成
mkdir streetlights && cd "$_"
空のファイルを作成
touch asyncapi.yml
ファイルの中身に作成したソースコードを貼り付け
ドキュメント作成用のパッケージインストール
npm install -g asyncapi-docgen
ドキュメント生成
adg asyncapi.yml -o ./docs
docs以下に、index.htmlが作成されているかと思います。
$ tree -L 2
.
├── asyncapi.yml
└── docs
├── css
└── index.html
3. Node.jsベースのコードを自動生成してPub/Subしてみる
次に作成したMQTTインターフェース仕様書に沿ってNode.jsでコードを生成してみます。
編集ができたら、ソースコードを生成するためのパッケージをインストール
npm install -g asyncapi-node-codegen
次に、コード生成
anc asyncapi.yml -o ./my-api
my-api以下に、ソースファイルが生成されているかと思います。
$ tree -L 2
.
├── asyncapi.yml
├── docs
│ ├── css
│ └── index.html
└── my-api
├── config
├── Dockerfile
├── package.json
├── README.md
└── src
関連パッケージのインストール
※pakcage.json
のhermesjs-mqtt
のバージョンを1.x
に修正する必要ありました。Do not use latest
cd my-api
npm install
config/common.yml
のhost_url
とtopics
を下記に変更
default:
broker:
mqtt:
host_url: mqtt://test.mosquitto.org
topics: smartylighting/streetlights/1/0/event/#
qos:
protocol: mqtt
retain:
実行
$ npm start
> streetlights_api@1.0.0 start /streetlights/my-api
> node src/api/index.js
MQTT adapter is listening...
起動しましたね。
では次に、別のターミナルからMQTTのPub/Subを実行するパッケージのインストール
npm install mqtt -g
Publishしてみる
mqtt pub -t 'smartylighting/streetlights/1/0/event/farolina/lighting/measured' -h 'test.mosquitto.org' -m '{"lumens": 3, "sentAt": "2017-06-07T12:34:32.000Z"}'
元のターミナルで確認してみる
MQTT adapter is listening...
smartylighting/streetlights/1/0/event/farolina/lighting/measured was received from broker:
{ lumens: 3, sentAt: '2017-06-07T12:34:32.000Z' }
はい、ちゃんとメッセージ届いてますね。
自動生成されたソースコードは作りこんでいけば、もっと色々できそうですね。
以上でチュートリアル終了です。
まとめ
いかがだったでしょうか。
個人的には、今までマークダウンで記載してたMQTTのインターフェース仕様書が統一的に管理できてとてもすっきりしました。マークダウンだと、必要な項目が漏れたり、パラメータを変更するのに複数トピックまたがって修正入れたり、見た目も分かりづらかったり、と色々問題あったのですが、ココらへんが一挙に解決されたのでとても助かってます。
GitHub見る限り、まだ開発中のツールもいくつかあるみたいなので、今後も期待です。特に、エディタに関してはローカルで起動できるようなツールを提供してくれると更に捗りそうです。
以上、お疲れさまでした!