[読書のススメ]日常会話や業務での意思疎通で論理的に伝える技術に踏み込んだ「ロジカル・シンキング」を読んでみた

スムーズな業務遂行に向けて勧められた「ロジカル・シンキング」を読んでみた感想です。
2019.04.19

この記事は公開されてから1年以上経過しています。情報が古い可能性がありますので、ご注意ください。

はじめに

コミュニケーションを取ろうとした時に、互いに会話が噛み合っていなかったり意図していることが中々伝わらない場合、どのように伝えるべきかと頭を抱えることが度々あります。

たわいのない日常会話や、乗務におけるヒアリング等、これらが苦手だという人もいるかもしれません。ただ、互いの意思伝達をこなす上では避けがたいものです。

それらをスムーズに行うために必要な、思考を組み立てる技術について深く追求した「ロジカル・シンキング 論理的な思考と構成のスキル」を読んでみました。

当書について

初版は2001年のロングセラーです。ページ数は191。論理的に考え方を整理する「ロジカル・シンキング」技術と、整理した内容をわかりやすく表現する「ロジカル・ライティング」技術で構成されています。

ロジカル・シンキングのための例題が多く掲載されており、とにかく反復練習することが前提の構成です。

ロジカル・シンキング Best solution | 照屋 華子, 岡田 恵子 | ビジネス教育 | Kindleストア | Amazon

目次

正直、目次を一通り眺めただけでも「耳が痛いなぁ」と思いました。

第1部 書いたり話たりする前に

  • 第1章 相手に「伝える」ということ
  • 1.「自分しか見えない病」「にわか読心術師症候群」にかかっていないか?
  • 2.相手に伝えるべきメッセージとは
  • 3.何を言えば「答え」になるのか
  • 4.なぜ、相手に自分の「答え」が通じないのか
  • 第2章 説得力のない「答え」に共通する欠陥
  • 1.話の明らかな重複・漏れ・ずれ
  • 2.話の飛び

第2部 論理的に思考を整理する技術

  • 第3章 重複・漏れ・ずれを防ぐ
  • 1.MECE-話の重複・漏れ・ずれをなくす技術
  • 2.グルーピング- MECEを活かした情報の整理
  • 第4章 話の飛びをなくす
  • 1.So What? / Why So? - 話の飛びをなくす技術
  • 2.2種類の So What? / Why So?

第3部 論理的に構成する技術

  • 第5章 So What? / Why So? とMECEで「論理」を作る
  • 1.論理とは?
  • 2.論理はコンパクトなほどよい
  • 第6章 論理パターンをマスターする
  • 1.並列型
  • 2.解説型
  • 第7章 論理パターンを使いこなす
  • 1.論理パターンはこう使う
  • 2.論理FAQ

取り扱われている技術

当書では主に以下の技術を中心に内容が進みます。

  • MECE
  • So What? / Why So?

MECEについて

日常業務においては、類似したタスクの生成防止やタスクの抜け防止にも繋がります

ある事柄や概念を、重なりなく、しかも全体として漏れのない部分の集まりで捉えること。 Mutually Exclusive and Collectively Exhaustive

初めて聞いた時には「重なりなく漏れなくなんて無理だろう」と思いましたが、

  • 定期・不定期
  • 無料・有料
  • 公開・非公開

のように全体から区別することで形作っていくようです。これらの切り口は事柄や概念によっても変わってきます。

So What? / Why So?

要点の裏付けを確実に行い、根拠なく論理飛躍してしまうことをなくすための技術です。So What?とWhy So?は2つで1つとも言える概念です。

So What?

課題の要点を抽出します。

Why So?

「So What?」で抽出した要点の妥当性を検証します。

裏付けが弱い場合等は、Why So?の視点が抜け落ちているともいえます。

反復練習

技術の解説に合わせて練習用の例題が添えられています。なお、論理展開が図解で示されているため、迷った時は参考にしながら思考を組み立て直しましょう。

まとめ

通して読み終えても触れられている技術を理解しきれたかは実感がわきませんが、世の中のニュース等に対してMECESo What? / Why So?を繰り返すことで練習になりそうです。

スムーズに何かを伝えたりすることが苦手だと感じている場合にはオススメの一冊です。