NVIDIA Jetson TX2をセットアップしてみた

2018.08.01

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おはようございます、加藤です。今朝はアイロンをかけすぎて、ブリーチで既に痛みきっている髪の毛がボロボロになってしまいました...

まえがき

JetsonのセットアップにはUbuntuがインストールされた物理PCが必要です。検索するとVirtualBoxなど仮想で行っている情報が沢山あり、私も仮想でのセットアップに成功しましたがUbuntu・JetPackのバージョンに依存しているようでかなりシビアです。

Jetsonを継続的に使用する場合は物理PCの用意を強くおすすめします。

必要なもの

  • ディスプレイ(HDMI接続)
  • HDMIケーブル
  • 物理PC(Ubuntu 14 or 16)
    • ストレージ容量 50GB以上
  • USBハブ(2ポート以上)
  • USBキーボード
  • USBマウス

やってみた

Ubuntuのインストール

物理PCにUbuntuをインストールします。言語設定は英語にしておくことをおすすめします。

JetPackのインストーラーを設置するディレクトリ名に日本語が使えなかったり、起動時に英語以外だと警告がでます。

JetPackのダウンロード

この作業はMac上でやってもOKですが、ファイルを受け渡す必要があるので、VMのUbuntuで実行することをおすすめします。

https://developer.nvidia.com/embedded/jetpack

上記サイトにアクセスしてJetPackをダウンロードします。現在の最新版は3.3ですが、後々Greengrassを使う為に3.1をダウンロードします。

下部にJetPack Archiveというリンクがあるのでクリックします。

過去バージョンのJetPack一覧が表示されました。今回は3.1をダウンロードします。

ダウンロードにはNvidiaアカウントが必要です。持っていない場合はJoinから作成してください。

ログインが完了すると、画面上部にJetPackのダウンロードボタンが表示されます。クリックしてダウンロードしましょう。(画像は3.3になっていますが、ダウンロードしたのは3.1です)

Jetsonのセットアップ

ホームディレクトリにjetson-3.1というディレクトリを作成しその中に先ほどダウンロードしたファイルを配置します。

ファイルに実行権限を付与して実行します。

cd ~/jetson-3.1

chmod +x JetPack-L4T-3.1-linux-x64_b39.run

./JetPack-L4T-3.1-linux-x64_b39.run

コマンドを実行するとウインドウが表示されます。

ディレクトリに日本語が含まれていないか確認してください。

使用するJetsonを選択します。

インストールするパッケージ一覧が表示されます。

内容を確認して、チェックを入れましょう。

ダウンロードが開始されます。

完了まで待ちます。

ネットワークレイアウトは上を選びます。

ホストOS(現在操作中のPC)のNICを選択します。JetSonと同じネットワークに接続しているものを選択しましょう。

インストールを開始します。

JetsonをUSBリカバリーモードに切り替えるよう求められます。

Jetsonを電源につなぎ、POWERボタンを押します。その後RECOVERYボタンを押しながら2秒間RESETボタンを押します。

RESETボタン→RECOVERYボタンの順に離します。これでUSBリカバリーモードになります。USB MicroポートとホストOSを接続しホストOSのTerminalで lsusbコマンドの実行結果に Nvidia Corp と表示されていれば成功です。

失敗する場合は、JetSonの電源を抜いて最初からやり直してください。

インストール中

私はここでインストールが止まってしまったので、Ctrl +Cで終了してインストールを中断します。

メッセージを見るとOSをのFlashまでは完了しているようです。

(ホストOS、JetSon共にDHCPが有効な有線ネットワークがあれば、そのままインストールが進みそう)

一旦終了します。この時download filesは消さないようにしましょう。

再度、インストーラーを実行し同じ様に進めます。

Flash OS Image to Target を no actionに変更してNextをクリックします。

Jetsonにディスプレイとキーボードを接続して、IPアドレスを確認します。ID・PWは共にnvidiaでログインできます。

Jetsonがネットワークに接続できていない場合はこのタイミングで接続してください。

確認したIPアドレスとユーザー名・パスワードを入力します。

コンソールが開いてインストールが進行します。完了したらEnterをクリックしてコンソールをクローズします。

完了!

あとがき

一部抜けていますがスクリーンショット多めで手順をまとめてみました。

最初はVMでやろうとしていてUbuntuのバージョンやJetPackのバージョンに色々と苦しみました。素直に物理PCを用意するのが早いです!

継続的にJetsonを使う方には物理PCの用意を強くおすすめします。