在独日本人カップルが一時帰国で結婚した時にやる手続き

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Guten Tag、ベルリンの伊藤です、もとい、hanseです。

私事ですが、タイトルの通り、ドイツ在住の日本人カップルでしたが、今年3月に一時帰国した際に入籍をしました。日本の社内の方にもほとんどお伝えできていませんでしたが、そういうことですので、弊社らしくブログでご報告させていただきます!!!

さて、海外生活にはつきものですが、その手続きが大変で、情報収集からすべての手続きを終えるまでとてーーも長い道のりでした。

今回のベルリンだよりでは、同じ状況の方のお役に立てるようにその流れをご紹介します。関係のない方も「海外暮らしってこうなんだー」とか思っていただければと思います。怖くないよ!

もくじ

婚姻手続きの方法

日本人が海外で結婚する場合は相手が外国人なのか、どの国で入籍するか、などありますが、日本(の法律)で結婚してドイツで婚姻登録する日本式と、その逆のドイツ式があるようです。日本人同士の場合にドイツ式ができるかは知りませんが、日本式の方が間違いなく単純でしょう。さらに日本式は、日本の役所ドイツの日本大使館で同様の書類で手続きができるらしいです。一時帰国が難しければ、日本から戸籍謄本を郵送などして大使館での手続きでも良いかもしれません。

私たちの場合は 既にドイツにいる日本人同士日本で入籍 してドイツで婚姻手続きを行いました。

ちなみに情報収集の段階で他に見つけたサイトを載せておきます。

結婚のメリットと影響範囲

結婚そのものの意義はさておきですね、結婚をすることにより得られるメリットと影響範囲を理解することで、より実用的に結婚する時期を決められる、やもしれません。

影響範囲

まず結婚をすると、以下のようなことが必要になります。

  1. 大使館でパスポートの姓の更新(*)
  2. 外国人局でビザの姓の更新(*)
  3. 国際婚姻証明書の発行
  4. 戸籍局で婚姻登録と姓の更新
  5. 税務局で税クラスの変更 (収入に差がある場合)
  6. 銀行や保険、などすべての姓の更新(*)
  7. 毎年の確定申告 (収入に差がある場合)

...げっそり。(›´ω`‹ )

現時点の日本の法律では必ずいずれかの姓が変わるので、少なくとも姓が変わった方は *の手続きが必要になります。(ちなみに、公共交通機関の定期券が名前に紐づいている場合は、その更新も必要らしい。)

ただし、パスポートやビザの残存期間もあって一時的な滞在の人なら、放置して何も変更せずに暮らすこともできると思うので、それもアリかもしれません。(パスポート更新などで戸籍謄本が必要で、すると新しい姓で発行されてしまいます)
また、日本側で入籍したけどドイツでの婚姻登録をしないのであれば3〜5は不要です。

メリット

一方で、こんな面倒でも結婚するメリットは

  • ドイツで婚姻登録して税クラスが変わると、所得税がかなり減るらしい
  • 保険などで家族プランが使えてお得になる機会が増える
  • 既婚者ということでヨーロッパでの扱いが若干良くなる(と言われている)
  • 夫婦付き合い文化により、夫婦で友達が広がりやすい(逆に妻が行くとなれば夫は半強制的に行かされる)

といったことでしょう。どっちでも良いなら、ドイツでは結婚していた方がお得ということです!!

全体的な流れ

それでは実際の流れを紹介します!

# やること 調整先 備考
1 各々の戸籍謄本の取得 本籍地の市役所 代理人や郵送も可能かは各市役所のWebサイトで確認
2 各々の印鑑と証人2名の署名・印鑑の確保 両親や友人
日本に帰国
3 婚姻届の提出 どこかの市役所 1,2が必要;今後その市役所で戸籍謄本を取得することになる
4 新しい戸籍謄本の取得 3の市役所 発行できるようになるまで、婚姻後から3日ほどかかる
ドイツに帰国
5 結婚証明書の申請&パスポートの姓の更新 日本大使館 4が必要;姓が変わった方だけ;2週間ほどパスポートがないためタイミング注意
6 ビザの更新 特定の税務局 4,5が必要;姓が変わった方だけ
7 戸籍局の予約 お近くの戸籍局 予約できるのが僻地or1ヶ月先の可能性あり;後から変更・取消もできるのでお早めに
8 ドイツの婚姻登録と登録証明書の取得 7の戸籍局 4,5が必要;2人で行くか、2人分のパスポートが必要
9 税クラスの変更(4→3/5) 特定の税務局 8が必要;2人で行くか、事前に2人分の署名が必要

それぞれの詳細、ハマりどこを説明します。

#1〜4 一時帰国中

婚姻届の紙はダウンロードか現地でもらうことができ、持ち帰って記入できます。必要なものは基本的に以下の通りですが、念の為に提出先の市役所のWebサイトを熟読しておくことをオススメします。

記入時: 印鑑(夫の婚姻前の氏)、印鑑(妻の婚姻前の氏)、証人2名の署名と押印
提出時: それぞれの戸籍謄本(全部事項証明書)、本人確認書類(運転免許証、パスポート等)
 ※印鑑はスタンプ印不可

さらに婚姻後、戸籍謄本は手続きの関係から当日中に発行できないとのことで、私たちは3日後に発行してもらいました。帰国日程がタイトな場合は、あらかじめ具体的に何日かかるか市役所に問い合わせて計画しておいた方がいいかもしれません。

余談ですが、日本の市役所の皆さまは本当に仕事が丁寧ですね。感動しました。

#5 ドイツの日本大使館

入場に身分証明や荷物チェックがあり、館内ではインターネットが使えないようです。ただ、館内は通常の市役所同様、日本語の話せるスタッフの方々が親切に対応してくださいました。

提出時: 戸籍謄本、パスポート、パスポート用証明写真
受取時: 身分証明書(保険のカード等)、レシート、発行手数料(現金)

私が姓の変更を行いましたが、残存期間は元のパスポートそのままで、新しい冊子に発行する形だったので、更新料金は確か30€くらい、婚姻証明書の発行は9€でした。提出時にレシート(?)をもらって、そこに金額と受け取り日が書いてあります。お釣りのないよう現金を持っていきましょう。

ちなみに、戸籍謄本も証明書も原本を引き取られることはないので、一部あれば大丈夫でした。

姓変更によるパスポート更新での注意

姓が変わった側は、海外渡航の予定や航空券の姓の指定を考慮して更新タイミングを決める必要があります。(航空券の姓の変更手続きも結構手数料かかるんです!)

例えば、私は3月末にドイツに戻り、4月末・5月中旬・6月中旬に海外渡航の予定がありました。
4月末の航空券は既にItoで購入していたので、5月中旬の渡航後にパスポート更新をすることにして、5月の航空券はIto、6月の航空券はHanseとして購入しました。

ちなみに日本でのパスポートの姓変更もできますが、往復航空券を旧姓で購入している場合、この理由からドイツに戻ってからの方が良いです。

また、パスポートを更新したら、外国人局でビザを更新するまでは、古いパスポートとセットで携帯することを忘れないように。(上の例の通り、6月は新しいパスポートを持ってロンドンに飛びましたが、新しいパスポートにはビザも入国スタンプもなく真っさらだったため、セキュリティコントロールで古いパスポートを見せて姓が変わったことを説明する必要がありました。)

ご参考

一般的には、アポスティーユ を取得する手順もあるらしいですが、私たちはベルリンの日本大使館にメールで問い合わせたところ戸籍謄本のみで証明書を発行してもらえるとのことでした。

アポスティーユ の場合は、日本の外務省で戸籍謄本に発行してもらう→アポスティーユ付き戸籍謄本を認定翻訳家にドイツ語に翻訳してもらう、というステップが必要になるそうです。一時帰国中の負担が増えることになりますが、近隣都市に大使館がない場合はこちらの方法が良いのかもしれません。

#6 外国人局(Ausländerbehörde)

こちらは会社を通じて外国人局の法人部に問い合わせ、そこへ予約なしで行くことになりました。

申請時: 新旧のパスポート、国際婚姻証明書(戸籍謄本+大使館の証明書)

朝10時にWartezimmer(待合室)で番号札(Wartenummer)を発券し、1時間ほど待ったら呼ばれました。手続きは10分程度。手数料は後から郵便で請求されます。

滞在許可(Aufenthaltstitel)を引き継ぎ(übertragen)したいと伝えて必要書類を渡したら、姓を更新したビザの新しいシールを新パスポートに貼ってくれて終わりです。今回は引き継ぎだったため、新しいパスポート用写真は不要でした。

#7〜8 戸籍局(Bürgeramt)

  • 予約

戸籍局のサービス Meldebescheinigung beantragen のページ(ベルリンならコチラ)から予約を取り、予約時の備考欄に「Eintragung einer Ehe」と記入します。住民登録(Anmeldung)と同じ要領なので、ドイツ在住の方ならお分かりでしょうが、市内のAmtだと1ヶ月以上先まで待つことがあります。早朝キャンセル狙いやメールでの問い合わせで即日予約できる可能性があります。あとAmtによっては支払いがECカードのみの場合があるので、各Amtのページを確認しましょう。

  • 婚姻登録

私たちはどんな書類が必要か分からなかったので戸籍局一覧から近めのBürgeramt Rathaus Mitteに直接メールで問い合わせました。すると上のように予約を取ること、以下が必要との回答をもらいました。

申請時: 国際婚姻証明書(戸籍謄本+大使館の証明書)、2人分のパスポート(どちらか一方が来る場合も)

ポイントは、戸籍謄本も一緒に持って行くこと!大使館の証明書には "日本語の原本が上記の翻訳と一致することを証明する" みたいなドイツ語が書いてあります。といっても、日本のオリジナルである戸籍謄本は紐づく番号等なくすべて日本語なので絶対分からないだろうって感じなんですが、私たちが証明書だけ持って戸籍局に行ったら「これはBescheinigungでHeiratsurkunde(婚姻証明書)じゃない」って一蹴されました...その後、別のAmtで戸籍謄本と一緒に渡し、無事に手続きしてもらえました。

ただこれもドイツあるあるですが、担当者によって書類が十分にも関わらず受理してもらえない可能性もあるので、諦めず予約を取り直して別の場所でリトライすると良いでしょう。

  • 登録証明書(Meldebescheinigung)の発行

日本で言う戸籍附票みたいなものが発行できます。住民登録(Anmeldung)の時に住居の証明書がもらえると思いますが、住居情報に加えて婚姻ステータスが載っているので、以降ドイツ国内で婚姻を証明する際にはこちらを使うと良いでしょう。

左が住民登録、右が今回の登録証明書

発行手数料は15€。
日本のお役所での水準(とサービス)を考えると、...(´ω`|||)

#9 税務局(Finanzamt)

自分の税番号が登録されている特定のAmtに行く必要があるそうなので、私たちは会社の給与を扱う会計事務所さんにどこの税務局に行けばいいか確認しました。こちらは予約不要なので、朝イチに突撃です。

婚姻登録した時点で自動的に税クラスが2人とも1(独身)→4(既婚)に変わりますが、収入に40/60%以上の差がある場合には3と5に変更した方が良いらしいです。ただし3→5により毎年の確定申告が必須となるので、4のままが良い方はこの税クラス変更手続きは不要です。

入り口の受付でフォームをもらい、記入し、番号札(Wartenummer)を発券、20分ほど待ったら呼ばれました。

申請時: 戸籍局の証明書

提出は一人だけでも良いようですが、フォームには二人分の署名が必要です。フォーム裏面に給与などの金額を書き込む欄がありましたが、よく分からず空欄にしていったらそれで良かったみたい。これまで集めたありったけの資料も持って行きましたが、証明書とフォームの記入内容を見て、婚姻日、どっちが3でどっちが5か、収入の格差があるのか、格差が結構大きいのか、を確認されてjaと言い続けて終わりでした。(実際の収入額や格差の額を聞かれることもなく)

電子で登録手続きが済むようで、特に証明書など発行されるものもありません。

その他

銀行、保険会社などの姓変更は、大使館に発行された証明書でクリアでした。

上でパスポート変更のタイミング問題について述べましたが、AWS資格試験を受ける上でも、受験時の身分証明2つに使うために、パスポートの更新と保険のカードが届くのを待つ必要がありました。手続きは計画的に!

おしまい

いかがでしたでしょうか?

すべて終えた感想としては、半年前にドイツ語勉強しておいて良かった〜〜!!!!ということ。いくらベルリンは英語だけで暮らしていける街とは言え、やっぱりAmtでは運が良ければ英語話者に担当してもらえますが基本的にドイツ語なスタンスだし、いくら事前に調べて行ってもやはりその場で読んで理解する必要のある場面が多々ありました。

それから、このような経験談の情報は皆さんと届出先や状況が違う可能性があるので、事前に各Webサイトをよく確認して、載っていない情報は臆せず質問を送って確認することをオススメします!お答えいただいた市役所、大使館、Rathaus の皆さま、本当にありがとうございましたm(__)m

この記事がどなたかのドイツでの婚姻登録の力になりますよう!


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