ちょっと話題の記事

Developers.IO 2018 で「クラスメソッドの成長を支えるクラウド時代の情報システム」を話しました #cmdevio2018

2018.10.06

この記事は公開されてから1年以上経過しています。情報が古い可能性がありますので、ご注意ください。

はじめに

こんにちは植木和樹@上越オフィスです。2018年10月5日に開催されたDevelopers.IO 2018 で、「クラスメソッドの成長を支えるクラウド時代の情報システム」という発表をしました。

発表資料の紹介と、その後懇親会でご質問いただいた諸々ついて書いてみたいと思います。

発表資料

ご質問と回答

セッション終了後にいくつかのご質問をいただきました。私の覚えている範囲で回答を記載しておきたいと思います。

たくさんのシステムを導入してますが、製品比較はどうしてるの?

機能要件を書き出して、なるべく満たしたものを3つほど候補にあげ、実際にトライアルで触ってみて選択することが多いです。

新規業務については、まずその業務を始めることを優先しミニマムで安いものを選択しています。IT資産管理システムとかです。 また既存業務はなるべくガラッと変えず、少しずつ変化していくよう心がけています。これはID統合やSSOの仕組みとかです。

ダサいシステムを導入すると、私がエンジニアとして恥ずかしいというプレッシャーはあります。ただ周りのエンジニアのアンテナ感度が高いので、相談すると良さげなものを紹介してくれるのはありがたいです。

考えた施策を古株の人が受け入れてくれないんだけど、どうするのがいいでしょう?

会社の文化や雰囲気な面によるものが大きい気がします。クラスメソッドは「まずやってみて、ダメだったら謝る」という謝罪ファーストの文化があるため、多くの人が受け入れてくれます。

否定をする人は不安を抱えているからだと私は考えています。その人(達)の不安を把握して、解消してあげるのはどうでしょうか。

  • 現在の業務となにが変わるのか
  • 新しく覚えなければならないことはなにか
  • できなくなることはなにか
  • もし施策がうまくいかない場合はどうリカバリするのか(責任の所在の話もあるかもしれません)
  • システムは3年、5年、10年後も利用できるのか

なかなか稟議が通らないんだけど、どうしてます?

会社の組織の複雑さと、費用対効果の面が大きいのかなと思っています。組織の面でいうとクラスメソッドは非常にフラット(社員-部門長-社長)な会社なので稟議のルートがとてもシンプルでありがたいです。

もちろん予算を承認する人間は、導入することで得られる効果について把握しておく必要があります。

私は効果については定量的な効果をなるべく見るようにしています。端的にいうとコスト削減です。いまのところIT推進室は拡大する事業をサポートするのが大きな役割なので「ツールを導入することで人1人採用するより安い」って言い方をよく使います。

次に「施策をやらなかった場合のリスク」を定性的な効果として伝えています。発表内容でいうと「事業継続」と「高セキュリティ」に絡めることが多いです。あとツールを導入してより簡単な仕組みにすることで、人でスケールしやすくするって言葉もよく使います。

ElasticGateだと通信遅くならない?利用費高くならない?

発表内で、NTTフレッツ網を使った国内拠点グローバルIPの固定化(ElasticGate)を紹介しました。 10月時点で国内6拠点がElasticGateを使っていますが通信が遅くなる傾向は見られません。切り替え後、社内から特に声もあがってないので問題なさそうです。

利用費については、通信量が増えてるので徐々に高くなってきています。

クラスメソッドではAWSが公開しているIP範囲を元にAWSサービス宛の通信をElasticGate経由にしています。いま全リージョン全サービスを対象としてるので、S3など一部サービスをElasticGate対象外にすることで通信量の削減は可能かもしれません。

なんでそんな「攻めた」情シスになれるの?

そう言ってくださった方が多かったのはとてもうれしいです。ただこれ正直ピンときていないです。

私は1997年、インターネットやホームページが会社に導入され始めた頃にこの仕事を始めました。当時はメールフォームや掲示板・グループウェアを導入して、業務を効率化しよう、顧客とのコミュニケーションをより密にしようという意識があり、様々なシステムやツールを導入するのが「システム屋」の仕事でした。その当時の延長でいまも仕事をしてるため、あまり「攻めてる」感は持ってないです。

○○○○ってどうしてます? ○○○○の話が聞きたい。

ツイッターで「クラメソの○○○○のブログが読みたい」ってつぶやいてください :)

まとめ

Developers.IO 2018の中で情シスの何を話せばいいんだろう?みんな何を聞きたがってるんだろうというのを直前まで悩んでいました。

結果的に発表が良かったとツイッターで書いていただけたり、懇親会でたくさんの人に声をかけていただけました。よかったです。本当に。

私の発表はスケジュールの最後だったのですが、「朝から参加している方?」と聞いたところほぼ全員が挙手いただけました。 平日のしかも雨の中、多くの方に足を運んでいただき、本当ありがとうございました!