Salesforce Summer 2018セッションレポート「ここまで進化した!セールスフォース・ドットコムを支えるインサイドセールスの今と昔」

2018年7月25日(水)に開催されたSalesforce Summer 2018内のセッション「ここまで進化した!セールスフォース・ドットコムを支えるインサイドセールスの今と昔」を受講し、内容をまとめたレポートです。
2018.07.30

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はじめに

こんにちは、KONです。今期見ているアニメはBANANA FISHとバキです。アッシュと範馬刃牙、戦ったらどっちが強いかな。

さて、2018年7月25日(水)に東京プリンスホテルにて、Salesforce Summer 2018が開催されました。セールスフォース・ドットコムが主催する大規模イベントで、朝から夕方までサービス紹介や事例はもちろん、セールスフォースでの働き方など様々なセッションが展開されていました。展示ブースも大賑わいで、CRM業界の先頭を爆速で駆け上がるSalesforceの勢いを肌で感じました。

本記事では、「ここまで進化した!セールスフォース・ドットコムを支えるインサイドセールスの今と昔」についてをレポートします。ランチセッションだったので、サンドイッチとお茶をいただきながら聴講しました。ごちそうさまでした。

※本記事では便宜上、「Salesforce」をサービス名、「セールスフォース」を企業名と定義してレポートします。

スピーカー

株式会社セールスフォース・ドットコム インサイドセールス本部の鈴木淳一さんをはじめ、インサイドセールス部隊の方々合計4名によるリレー形式でセッションが進行しました。

このセッションのゴール

セッションに参加した方には、以下2つの目標をぜひ持ち帰っていただきたい。

  • インサイドセールスの設立検討
  • 1つでも取り組みを参考にする

セールスフォースのインサイドセールスについて

KPI

  • マーケティング、インサイドセールス、外勤営業はそれぞれKPIを持って活動している
  • 各部門はSalesforceを利用することによって、24時間リアルタイムにKPIをチェックすることができる

インサイドセールスは「反響型」と「新規開拓型」の2種類

反響型:セミナーやWEBフォーム経由で獲得したリードに対してフォローする

新規開拓型:営業とタッグを組んで、経営層や役員レベルへアプローチするABM(アカウントベースドマーケティング)の実施。部門部署が多岐にわたる大企業や、古いサービスからの乗り換えという顧客が多い。

反響型の今と昔

Salesforce On Salesforce、すなわち自社でSalesforceをうまく活用することによって、アプローチが大きく進化した。

  • タウンページ片手にかたっぱしから電話をかけていた、タウンページに直接手書きで「アポ×」などの履歴を残していた
  • アポがとれない社員は、とれるまでガムテープで手と受話器をくっつけたり…
  • KPIのアポイント件数はとにかく質より量

その結果…

  • アポをとることだけが目的なので、売り上げに寄与しないものが多い、質が良くない
  • 受注に繋げたい外勤とただアポを取るだけの内勤の目的が合わず、仲が悪くなることもしょっちゅう
  • 電話内容はトークスクリプトを上から下へなぞるだけ、電話がつながらなければメールを送りっぱなし

Salesforce Einstein(人工知能)によるリードスコアリング

  • 過去に商談化したリードの行動履歴を学習し、そのデータに基づいてスコアを算出
  • スコアが高いと商談化する確率も高いと言えるので、スコアの高いリードから順にフォローをしていけばよい

SalesforceIQによるメール反応の変化

  • 相手がメールを開封したら通知してくれる機能をもつサービス。開封したらすぐに電話かけてアプローチ
  • 開封回数が多い人は興味ありと判定してホットリスト化、まとめてフォロー
  • gmailやアウトルックから送ったメールもSalesforceに履歴化可能

WEBチャット

  • 顧客の購買行動は変わりつつあるため、様々なチャネルを用意
  • WEBサイトに「お困りですか?」と問いかけるチャットを表示させる
  • チャット経由の案件は通常のリードより3割の受注増

新規開拓型の今と昔

ターゲティングは担当者の勘や腕頼み

  • ある程度経験を積んだ中堅の営業を採用していたので、なんとか回していた
  • 「メーカー系が得意」「情シスが得意」など、各担当がそれぞれの得意分野で進めてしまっていた

Excelによる進捗管理

  • 2週間ごとに情報共有
  • ノウハウは属人化しており、顧客とのやりとりのデータも各担当のPC上にしかない

Salesforce Einsteinを使ったスコアリング

  • 見込み客から顧客になりそうな人を5段階スコアで表示
  • 業種、担当者の役職、イベント参加状況、キャンペーン反応、インバウンドコール、商談といった過去の情報を学習し、受注に結びつきやすいリードを自動的に評価

Quipを使って社内のコラボレーションを強化

  • Salesforceのサービスのひとつで、共同編集が可能なWord・Excelといったイメージ
  • チャット機能があるので、ドキュメントを見ながらその場で議論できる
  • 大きな模造紙を見ながらみんなでワイワイ会話していくようなイメージ

リアルタイムで現状を把握して、PDCAサイクルをすばやく回す  

セールスフォースにおけるインサイドセールスのミッション

  • 新規案件を創出
  • 将来の優秀な人材の育成(新卒はすぐ外勤営業になるのではなく、まずはインサイドセールスで経験を積ませる)

セールスフォースは売上の4割がインサイドセールスによるもの。特に日本はインサイドセールスの役割を徹底しているので、世界でも3年連続1位の売上を誇る。

最後に

クラスメソッド社内でも営業とマーケティング部門の人数が増えつつありますが、売上にドライブをかけるにはインサイドセールスも必要という話が上がってきており、今回のセールスフォースさんのお話はとても役立ちました。そして顧客管理やマーケティングツールにおいてもここまで人工知能が活用されていたのは驚きです。Einsteinすごい。

Salesforce Einsteinのキャラクターとツーショット写真撮ればよかったと今更後悔。シャイな私はもじもじしながら遠巻きに彼の写真を撮っていたのでした。