Claude Code v2.1.310 の主要アップデート - Monitor ツールの Bedrock・Vertex・Foundry 対応と長時間 sleep のブロック

Claude Code v2.1.310 の主要アップデート - Monitor ツールの Bedrock・Vertex・Foundry 対応と長時間 sleep のブロック

Claude Code v2.1.310 がリリースされました。Monitor ツールが Bedrock・Vertex・Foundry でも使えるようになったほか、MCP Tasks と Elicitations の先行提供など、注目のアップデートを中心にご紹介します。
2026.10.24

クラウド事業統括本部の石川です。Claude Code の v2.1.310(2026年10月23日 公開)がリリースされました。本記事では、注目のアップデートを中心にご紹介します。あわせて、X で発表された MCP Tasks と Elicitations の Claude Code への先行提供についても解説します。

前回のアップデート記事はこちらです。

https://dev.classmethod.jp/articles/20261023-cc-updates-v2-1-309/

アップデートサマリー

v2.1.310 では 26 件の変更が入りました。本記事の分類では、修正 12 件、改善 8 件、新機能 3 件、セキュリティ 2 件、パフォーマンス 1 件です。

新機能は Monitor ツールの 1 件と Cloud sessions の 2 件で、セキュリティの 2 件は許可プロンプトとフックに関する修正です。CHANGELOG で破壊的変更や非推奨と明記された項目はありませんが、Monitor の項目に含まれる長時間 sleep のブロックは、対象環境での挙動の変更として「破壊的変更・非推奨」で扱います。VS Code 拡張、Cloud sessions、Claude Tag、Code Review の変更もあります。

注目のアップデート

Monitor ツールが Bedrock・Vertex・Foundry とテレメトリ無効時にも利用可能に

Monitor ツールとプラグインのモニター(plugin monitors)が、Bedrock、Vertex、Foundry と、テレメトリまたは不要な通信(nonessential traffic)を無効にしている環境でも使えるようになりました。あわせて、これらの環境でも長時間のフォアグラウンドの sleep がブロックされるようになりました。

公式ドキュメント(Tools reference)によると、Monitor ツールはバックグラウンドでコマンドを実行し、出力の各行を Claude に返すツールで、ログファイルの監視や PR・CI ジョブの状態のポーリングなどに使います。執筆時点(2026年10月24日)のドキュメントには、Amazon Bedrock、Google Cloud の Agent Platform、Microsoft Foundry では利用できず、DISABLE_TELEMETRY か CLAUDE_CODE_DISABLE_NONESSENTIAL_TRAFFIC を設定した場合も利用できないと書かれたままです。sleep のブロックは「破壊的変更・非推奨」で整理します。

Bedrock・Vertex・Foundry 経由で Claude Code を使っている方や、テレメトリを無効にして運用している方は、Monitor による監視・待ち合わせの選択肢が増える一方で、Claude に長い sleep で待たせる使い方はブロックされる点を把握しておくとよいと考えます。

Enterprise のカスタムロールにクラウドセッションと Remote Control の権限が追加

Enterprise のカスタムロールに、Claude Code のクラウドセッションと Remote Control の権限が追加され、Owner がロールごとにそれぞれへのアクセスを制御できるようになりました。あわせて、管理設定で Cloud sessions または Remote Control をオンにするときに確認を求め、その権限を持つカスタムロールを一覧表示するようになりました。

Enterprise で Cloud sessions や Remote Control を一部のロールにだけ開放したい Owner の方は、カスタムロールで段階的に展開しやすくなると感じます。

一部のゲートウェイ・互換サーバーでリクエストが失敗する問題を修正

一部のゲートウェイや互換サーバーが、beta 値 effort-2025-11-24 または会話途中の system メッセージを拒否するために、リクエストが失敗する問題が修正されました。Claude Code はこれらを外して再試行するようになりました。

LLM ゲートウェイや互換サーバー経由で Claude Code を使っていて、リクエストの失敗が続いていた方は、更新で解消するかを確認する価値があると考えます。

ファイル読み取りの許可プロンプトにシンボリックリンクのリンク先が表示されない問題を修正

ファイル読み取りの許可プロンプトに、シンボリックリンクのリンク先が表示されていなかった問題が修正されました。

公式ドキュメント(Configure permissions)によると、シンボリックリンクを経由するパスでは、Claude が要求したパスと、リンクの解決先のファイルの 2 つが許可チェックの対象になります。許可されたディレクトリ内にあり、その外を指すシンボリックリンクの読み取りは、allow ルールに一致しません。

作業ディレクトリにシンボリックリンクを置いている方は、許可プロンプトでリンク先を確かめてから承認できるようになるため、意図しない場所のファイルを読ませてしまうことを避けやすくなると感じます。

Windows で PreToolUse / PermissionRequest フックがツール呼び出しを通してしまう問題を修正

Windows で Git Bash がない場合に、フックのコマンドが引用符で囲んだ文字列のみ(引用符で囲んだパスなど)だと、PreToolUse と PermissionRequest のフックがツール呼び出しを通してしまう問題が修正されました。

Windows で Git Bash を入れずにフックを使っている方は、引用符で囲んだパスだけをコマンドに書いたフックがツール呼び出しを止めていなかった可能性があるため、早めに取り込みたい修正だと考えます。

MCP Tasks と Elicitations を深堀り解説

Claude の開発者向け公式アカウント ClaudeDevs が、Claude Code で MCP Tasks と Elicitations を先行提供することを X のスレッドで発表しました。

https://x.com/ClaudeDevs/status/2113698005161533504

スレッドは次の 3 件の投稿で構成されています。1 件目と 2 件目には、デモ動画が付いています。提供は Claude Code CLI が先行し、ほかの Claude 製品には今後展開されるようです。

https://code.claude.com/docs/en/mcp

MCP Tasks の仕組み

MCP task は、レポートのエクスポートやビルドのような長時間のジョブを、MCP サーバーが MCP tasks extension を使って自身で実行するものです。

  • Claude のツール呼び出しは、サーバーがジョブを受け付けた時点で戻るため、Claude はジョブの完了を待たずに作業を続けます。ジョブが終わると、トランスクリプトにその旨が表示され、Claude が結果を受け取ります。
  • 実行中は、フッターに 1 MCP task のような件数が表示され、Claude Code がサーバーにステータスを問い合わせてタスクを追跡します。
  • リモートのサーバーで実行されるタスクは、Claude Code を終了しても実行が続きます。同じセッションを再開すると、追跡を再開できます。

MCP Tasks を使える条件

公式ドキュメントでは、ツール呼び出しが MCP task になる条件として、次のすべてを満たすことが挙げられています。

  • サーバーがタスクに対応している
  • サーバーが HTTP、stdio、claude.ai コネクタのいずれかで、プロトコルリビジョン 2026-07-28 で接続している(MCP_SDK_GENERATION=v1 または MCP_PROTOCOL_NEGOTIATION=legacy を設定すると対象外)
  • セッションが feature flag を取得する(Amazon Bedrock などのサードパーティプロバイダーや、テレメトリまたは feature flag の取得を無効にした環境は対象外)
  • Anthropic がそのセッションの種類で MCP tasks を有効にしている。v2.1.304 以降では、ターミナルの CLI セッション、Agent SDK のセッション、GitHub Actions の実行が対象で、VS Code 拡張とデスクトップアプリは対象外
  • 呼び出しがメインの会話から行われている(サブエージェントからの呼び出しは対象外)
  • 対話セッションである。または、Agent SDK のセッションか --input-format stream-json で入力を読む claude -p の実行で、CLAUDE_AUTO_BACKGROUND_TASKS が 1、CLAUDE_CODE_DISABLE_MCP_TASK_BACKGROUND が 1 以外、CLAUDE_CODE_MCP_AUTO_BACKGROUND_MS が 0 以外になっている

ワンショットの claude -p "<prompt>" の実行では、MCP tasks は使われません。また、3 つ目の条件のとおり、v2.1.310 で Monitor ツールが使えるようになった Bedrock やテレメトリを無効にした環境でも、MCP tasks は執筆時点のドキュメントでは対象外です。

Claude にタスクの結果を待たせる

対話セッションで Claude にタスクの結果を待たせるには、次のいずれかの環境変数を、settings.json の env ブロックなどで設定します。

環境変数 動作
CLAUDE_CODE_MCP_AUTO_BACKGROUND_MS を 0 すべての MCP ツール呼び出しで、呼び出しが終わるまで待つ
CLAUDE_CODE_DISABLE_MCP_TASK_BACKGROUND を 1 タスクの結果を待つ。長いツール呼び出しの自動バックグラウンド化が有効な場合は、既定で 2 分後に通常のバックグラウンド呼び出しへ移る(MCP task ではなくなり、セッションを終了すると引き継がれない)

待っている間に Esc を押すか、ツール呼び出しの時間制限(wall-clock limit またはアイドルタイムアウト)に達すると呼び出しが終了し、Claude Code はサーバーにタスクのキャンセルを求めます。以下は、CLAUDE_CODE_MCP_AUTO_BACKGROUND_MS を 0 にする settings.json の設定例です。

{
  "env": {
    "CLAUDE_CODE_MCP_AUTO_BACKGROUND_MS": "0"
  }
}

Elicitations の仕組み

公式ドキュメントによると、MCP サーバーは、自身では得られない情報が必要なときに、Elicitationsでタスクの途中にユーザーへ構造化された入力を求めます。Claude Code は対話ダイアログを表示し、ユーザーの回答をサーバーに返します。利用者側での設定は不要です。

MCP サーバーが、ツールの処理中にユーザーへ入力を求める MCP プロトコルの仕組みです。Claude Code がダイアログを表示し、回答を MCP サーバーへ返します。例えば、「返金の確認」や「不足している情報の入力」、Connect Claude Code to tools via MCP の例ではユーザー名とパスワードのフォームや、ブラウザでのサインインが挙げられます。

モード 動作
フォームモード サーバーが定義したフォーム項目(ユーザー名とパスワードなど)のダイアログを表示し、入力して送信する
URL モード ブラウザでリンクを開くかを確認する。サインインのように、ターミナルの外で完了するフローに使う
  • ダイアログを表示せずに自動で応答する場合は、Elicitation フックを使います。
  • プロトコルリビジョン 2026-07-28 の接続では、Claude Code はクライアントの capabilities に elicitation: {form: {}, url: {}} を宣言します。
  • MCP task の状態が input_required になった場合、inputRequests に含まれる elicitation/create は、対話型のターミナルセッションでのみ処理されます。処理できない場合、Claude Code はサーバーにタスクのキャンセルを求めます。
  • v2.1.310 では、非対話セッションでサーバーのエリシテーションに回答がないまま MCP ツール呼び出しがタイムアウトした場合のエラーが、回答がなかったことと、呼び出しを繰り返さないことを Claude に伝える内容に変わりました(「アップデート内容」の改善を参照)。

Tasks と Elicitations のやり取り

MCP Tasks と Elicitations は、タスクの状態を通じてつながっています。タスクの実行中にサーバーがユーザーの入力を必要とすると、サーバーは tasks/get の応答で状態を input_required にし、inputRequests にエリシテーションのリクエスト(elicitation/create)を入れます。Claude Code はこれをダイアログとして表示し、ユーザーの回答を tasks/update でサーバーに返します。公式ドキュメントのサーバー作者向けの説明をもとに、この流れを図にすると次のとおりです。

図はタスクの途中で入力を求める場合です。エリシテーションは、MCP tasks より前の v2.1.76 から Claude Code で使えるため、タスクを使わないツール呼び出しの途中でも、サーバーはエリシテーションのリクエストで入力を求められます。

アップデート内容

新機能

  • Monitor ツールとプラグインのモニターが、Bedrock、Vertex、Foundry と、テレメトリまたは不要な通信を無効にしている環境でも使えるようになりました(注目のアップデートを参照)。
  • [Cloud sessions] Enterprise のカスタムロールに、クラウドセッションと Remote Control の権限が追加されました(注目のアップデートを参照)。
  • [Cloud sessions] クラウド環境のセットアップスクリプトをファイルから読み込む「Choose file」ボタンが追加されました。

セキュリティ

  • ファイル読み取りの許可プロンプトにシンボリックリンクのリンク先が表示されない問題を修正: 注目のアップデートを参照
  • Windows で Git Bash がない場合に PreToolUse / PermissionRequest フックがツール呼び出しを通してしまう問題を修正: 注目のアップデートを参照

改善

  • auto モードで作業ディレクトリ外を初めて読み取る前に表示されるプロンプトが改善され、その読み取りをブロックするとシェルコマンドで許可を求められるようになる場合に、その旨を示すようになりました。
  • Linux で、Ubuntu の AppArmor によるユーザー名前空間(user namespaces)の制限が bubblewrap によるサンドボックスの起動を妨げている場合に、/sandbox とサンドボックス起動時の警告が、その制限と解除方法を示すようになりました。
  • 非対話セッションで、MCP サーバーのエリシテーション(elicitation)に回答がないまま MCP ツール呼び出しがタイムアウトした場合のエラーが変更され、回答がなかったことと、呼び出しを繰り返さないことを Claude に伝えるようになりました。
  • [Cloud sessions] 管理設定で Cloud sessions または Remote Control をオンにするときに、確認を求め、その権限を持つカスタムロールを一覧表示するようになりました(注目のアップデートを参照)。
  • このほか、mod の Image の描画(allow-passthrough と focus-events を有効にした tmux 内、フルスクリーン描画の kitty・Ghostty・iTerm2 3.5 以降)、Cloud sessions のセットアップスクリプトの出力表示とクラウド環境ダイアログの構成、Code Review の管理セクションの初回読み込みの再試行が改善・変更されています。

パフォーマンス

  • 非対話セッション(-p、Agent SDK)で、トランスクリプトファイルが非常に大きい場合のコンパクション中のメモリ使用量が改善されました。

修正

  • 一部のゲートウェイ・互換サーバーでリクエストが失敗する問題を修正: 注目のアップデートを参照
  • cleanupPeriodDays が非常に大きい場合に最近のファイルが削除される問題を修正: cleanupPeriodDays に非常に大きな値を設定している場合に、バックグラウンドのクリーンアップが、貼り付けた画像など最近のファイルの一部を削除していました
  • 「Prompt is too long」エラー後のコンパクションで会話を残しすぎる問題を修正: base64 や SVG など密度の高いテキストを含む会話で、コンパクション後も会話を残しすぎ、次のリクエストが再び失敗することがありました
  • [VS Code] プランレビューカードの Enter キーでプランが承認される問題を修正: 「Send feedback and keep planning」ボタンで Enter キーを押すと、コメントを返す代わりにプランを承認していました
  • 地味に嬉しい修正: 外部エディタで長時間編集した後、エディタを閉じた瞬間に質問の自動続行(auto-continue)のタイムアウトが発火していた問題が修正されました。質問への回答を外部エディタで時間をかけて書く方には、地味に嬉しい修正だと感じます。
  • このほか、VS Code 拡張(クラウドセッションの「Switch branch & continue」後の表示)、Cloud sessions(クラウド環境の編集ダイアログ、ルーティンの API トークンの操作)、Claude Tag(書式付きの ! コマンド、管理画面の表示)、Code Review の管理セクションなど、多数の細かな不具合が修正されています。

破壊的変更・非推奨

CHANGELOG で破壊的変更や非推奨と明記された項目はありません。ここでは、新機能の Monitor の項目(CHANGELOG では「Added」)に含まれる、対象環境での挙動の変更を扱います。

Bedrock・Vertex・Foundry とテレメトリ無効時に長時間のフォアグラウンド sleep をブロック

Monitor ツールが使えるようになった環境で、長時間のフォアグラウンドの sleep もブロックされるようになりました。CHANGELOG の「there too(そこでも)」という書き方から、これらの環境以外ではすでにブロックされていたと読めます(推測)。以下は挙動の対比です。

変更前(〜v2.1.309):

対象: Bedrock・Vertex・Foundry、またはテレメトリか不要な通信を無効にした環境
Monitor ツール・プラグインのモニター → 利用できない(執筆時点の公式ドキュメントの記載)
長時間のフォアグラウンドの sleep → CHANGELOG とドキュメントに記載がなく、未確認

変更後(v2.1.310〜):

対象: 同じ環境
Monitor ツール・プラグインのモニター → 利用できる
長時間のフォアグラウンドの sleep → ブロックされる

macOS 上の Claude Code v2.1.310(Anthropic API に直接接続)で、CLAUDE_CODE_DISABLE_NONESSENTIAL_TRAFFIC=1 または DISABLE_TELEMETRY=1 を設定した claude -p に sleep 120 の実行を依頼したところ、次のメッセージでブロックされました。

Blocked: standalone sleep 120. To wait for a condition, use Monitor with an until-loop (e.g. `until <check>; do sleep 2; done`). To wait for a command you started, use run_in_background: true. Do not chain shorter sleeps to work around this block.

メッセージでは、条件を待つ場合は Monitor の until ループを、自分で開始したコマンドを待つ場合は run_in_background: true を使うよう案内し、短い sleep をつないでブロックを回避しないよう求めています。何秒以上を「長時間」とみなすかは、CHANGELOG とドキュメントには記載がありません。Bedrock・Vertex・Foundry での動作は確認していません。

最後に

CHANGELOG 上は、Monitor ツールが Bedrock・Vertex・Foundry とテレメトリを無効にした環境にも広がったことが中心のリリースだと感じます。あわせて、シンボリックリンク先の表示や Windows のフックなど、許可まわりの修正も確認しておきたい内容ではないでしょうか。

Bedrock・Vertex・Foundry で Claude Code を使っている方や、テレメトリを無効にしている方は、破壊的変更・非推奨の節を確認したうえで、アップデートして試してみてはいかがでしょうか。

参考文献

https://github.com/anthropics/claude-code/blob/main/CHANGELOG.md

https://code.claude.com/docs/en/changelog

https://dev.classmethod.jp/articles/20261023-cc-updates-v2-1-309/


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