iOSアプリ開発の気になる変更まとめ(2026/10/07)

iOSアプリ開発の気になる変更まとめ(2026/10/07)

iPhone Duo向けアプリの申請受付開始と2027年4月のスクリーンショット必須化、Xcode 27.1 RC・27.2 Beta 2の変更点を整理した。iOS 27.2 Beta 3でのUIViewのlayout margins変更、iOS 26.7.1、Firebaseの障害にも触れた。
2026.10.07

iOSアプリ開発をしていると、Appleのベータリリースだけでなく、利用しているSDKやツールの仕様変更も保守観点で気にしておく必要がある。今回はiPhone Duo向けアプリの申請受付開始やXcode 27.1 RC、iOS 27.2 Beta 3など複数の動きが重なったため、気になったトピックをまとめておくことにした。

Apple

iPhone Duo向けアプリの申請受付開始

https://developer.apple.com/news/?id=kkphp5qo

2026年10月23日の発売に向けて、Apple Developerのニュースで準備と申請の案内が出た(2026年10月5日付)。本記事執筆時点では英語版のみで日本語記事は見つけられなかった。

  • Xcode 27.1で再コンパイルし、Device Hubで各ポーズ・向きの挙動を確認する
  • iPhone Duo向けのスクリーンショット・App Preview仕様が公開され、App Store Connectにプロダクトページのプレビューツールが追加された
  • iPhone Duoに最適化したアプリの申請を受け付けている

2027年4月以降に申請するアプリ・ゲームは、iPhone Duo用のスクリーンショットが必須になる。Appleは対象を「any apps or games」としており、iPhone Duoへの最適化の有無を問わないと読める。

同じ4月には、App Store Connectにアップロードするアプリのビルドに必要なXcodeの最小バージョンも例年引き上げられている。直近では、2026年4月28日からXcode 26以降が必須となった(Upcoming Requirements)。2027年4月の要件はまだ発表されていないが、例年どおりならXcode 27以降が必須になると推測される。

iOS & iPadOS 27のリリースノートによると、iOS 27 SDKでビルドすると、iPadで動くiPhoneアプリやiPhoneミラーリングでもウィンドウをリサイズできるようになる。そのため、iPhone Duoに対応しないアプリでも、ウィンドウサイズの変化に追従するレイアウトへの対応が避けられなくなる。

Xcode 27.1 RC リリース

https://developer.apple.com/documentation/xcode-release-notes/xcode-27_1-release-notes

ビルド番号はBeta 1の27A9269から27A9275に上がったが、リリースノートの内容はBeta 1と同じで、変更点は記載されていない。iOS 27.1固有のAPIを使うとMac Catalystでコンパイルエラーになる問題や、iPhone Duo SimulatorでStandByが使えず、大半のApp Extensionの実行・デバッグもできない制限も、Known Issuesに残ったままだ。

Xcode 27.2 Beta 2 リリース

https://developer.apple.com/documentation/xcode-release-notes/xcode-27_2-release-notes

Beta 1からの主な変更点は以下のとおり。

  • Coding Assistantに、直近のテスト結果からコードカバレッジを取得するGetCodeCoverage MCPツールが追加された
  • Previewsのキャンバスオーバーライドピッカーに「Display」グループが追加された(Xcode 27.1 Beta 1で先に入っていたもの)
  • Device Hubで、iOS 17などの旧OSシミュレータへ入力できない問題や、しばらく操作しないと実機へ入力が届かなくなる問題が修正された
  • CRLF改行のファイルでPreviewsが失敗する問題、削除したシミュレータランタイムが再起動後に復活する問題が修正された

Beta 1にあった「iPhone Duo向けのSDKとシミュレータは今後のXcode 27.1で提供予定」という注記は、ダウンロードページからXcode 27.1 betaを入手するよう案内する文言に変わった。iPhone Duo関連のKnown Issuesも加わっている。macOS 27.2 beta上でのコード補完時のクラッシュもKnown Issuesから消えた。

iOS & iPadOS 27.2 Beta 3 リリース

https://developer.apple.com/documentation/ios-ipados-release-notes/ios-ipados-27_2-release-notes

Beta 2のリリースノートはBeta 1から変更がなく、Beta 3で以下が追加された。

  • iOS 27.1以降、UIViewのデフォルトのlayout marginsがゼロになった。View Controllerのルートビューに提供されるsystemMinimumLayoutMarginsをサブビューで引き継ぐには、preservesSuperviewLayoutMarginsをtrueにする必要がある
  • Beta 1で追加された、EU向けATT拡張プロンプトのAPIが、2度リネームされた(requestTrackingAuthorization(usingExpandedInterface:...) → requestTrackingAuthorization(preferExpandedInterface:...) → requestTrackingAuthorizationPreferringExpandedInterface:)。

iOS 26.7.1 セキュリティアップデート

https://support.apple.com/en-us/149226

2026年9月28日にiOS 26.7.1とiPadOS 26.7.1がリリースされた。CoreGraphicsの脆弱性(CVE-2026-86950)の修正で、悪意のあるファイルを処理すると任意のコードを実行される恐れがある。Appleは、iOS 27より前のバージョンで、特定の個人を狙った極めて高度な攻撃に悪用された可能性があるとの報告を把握しているという。

Firebase

Firebase Analytics でアプリ起動時にクラッシュする問題(サーバーサイド障害)

https://firebase.blog/posts/2026/10/firebase-analytics-outage

2026年9月29日(UTC)、Firebase Analyticsを組み込んだアプリが起動時にkey cannot be nilでクラッシュする障害が起きた(GitHubのissue)。公式ブログによると、サーバー側で古い設定フラグを削除した一方、SDKにはそのフラグへの参照が残っており、取得時に致命的なエラーになったという。約2時間後にサーバー側で修正された。

修正後もクラッシュの報告が続いたが、これはクラッシュレポートが次回起動時に送信されるための遅延だったと説明されている。再発防止策として、公式ブログでは受信したペイロードを検証するSDKのパッチをリリースする予定としている。

まとめ

申請受付が始まり、iPhone Duoの発売まで残り2週間ほどになった。ただ、手元で使えるのはXcode 27.1 RCなので、正式版を待ってから申請するか悩ましい。スクリーンショットの必須化までは半年ほどあるが、Duo対応を予定していないアプリでも早めに準備しておきたい。

もう1つ気になったのが、iOS 27.2 Beta 3で判明したlayout marginsの変更だ。対象は「iOS 27.1以降」なので、iOS 27.2が配信されれば、iPhone Duo以外の既存のiPhoneでも挙動が変わると考えられる。New Features扱いだが、マージン前提でAuto Layoutを組んでいる画面は見た目が崩れる可能性があるため、27.2のベータで一度確認しておきたい。

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