[iOS 10] 新しくなったキーボード音 / スクリーンロック音は何をもたらすのか

この記事は公開されてから1年以上経過しています。情報が古い可能性がありますので、ご注意ください。

iOS 10ではキーボード音とスクリーンロック音がリニューアルされました

iOS 9までのキーボードの打鍵音は、一律同じサウンドでした。
iOS 10ではキーボードの打鍵音とスクリーンロック音がリニューアルされましたが、キーボードに関しては音そのものだけではなく、キーによって明確な音の違いがあります。
本稿では実際の音の紹介に加えて、何故そうなっているかについて考えたいと思います。

フルキーボード(英語)

削除キー、リターンキー、それ以外のキーで音の高低に差があります。

順序としては低い順に下記となっています。

削除キー < リターンキー < それ以外のキー


音質としては、木を叩いているようなプリミティブな音質でありながらもモダンな雰囲気があり上品でおしゃれな感じです。
(完全に個人的な主観ですのでご了承ください)
アップルはクラシックな要素の普遍性を保ちつつ、現代らしいアレンジにするのが得意のように感じます。

テンキー

フルキーボードキーとの違いはリターンキーとそれ以外のキーの間に違いがないことです。
また、それ以外のキーはフルキーボードのそれにくれべて音が低めとなっています。
この音に慣れてからiOS 9の打鍵音を聞くと、かなりノイジーに感じられます。

スクリーンロック

iOS 9以前は「シュ!」と「カチッ!」が混ざったような割と勢いのある高めの音でしたが、iOS 10からは比較的重めで「コトッ」と同時に歯車が回るような音になっています。
(主観です)

音の仕様が変わって何が得られるか

iOS 9まではほぼ一律一定の打鍵音でしたが、iOS 10ではタップするキーによって音に変化が加わりました。
つまり、タップするキーによって得られるフィードバックが異なるということです。
例えば、削除キーをタップしたつもりが実はその隣の「m」キーを間違えて押していた、ということが少なくなります。

細かな違いですが、視覚的なフィードバックに加えて、音がその補佐を受け持つことでオペレーションミスが防がれる効果があります。
特にパスワード等のランダムな文字列の入力時にはその効果が大きいでしょう。

視覚以外の感覚を利用することは、視覚の確保につながる

人の五感は、その情報の実に80%以上を視覚から得ていることが知られています。
逆に考えると、視覚以外の伝達手段であれば、視覚を他の操作に当てることができます。
今回のキーボード音のリニューアルは細かいアップデートですが、Siriや3Dタッチ機能など、聴覚や触覚といった視覚以外の情報伝達方法にフォーカスした機能が増えてます。
特に、自動車走行中などは視覚を運転に集中する必要があるのでスクリーンを介した操作は相性が悪いのでSiriが必要です。

No UI「スクリーンの情報量や設計に頼らず、目的を達成すること」を軸にしたサービス体験)という概念も昨年あたりから話題になっていますが、このような概念と触覚/聴覚を利用したユーザー体験は当たり前ですが相性が良いです。

まとめ・雑感

今回リニューアルされたキーボード音は文字を打っていて心地よさを感じます。
注意しないと気づかないような細かい配慮の積み重ねによって、iOSの心地良いユーザー体験は実現されていると思います。

触覚についてはまだ単純な振動をパターンとして伝えるくらいですが、骨伝導など利用できたら面白そうです。

ユーザー体験という観点では、今後は視覚に頼ったUIに加え、それ以外の情報伝達方法も合わせて考えることが必要だと感じます。