[TestFlight][新機能] リンクをシェアするだけでアプリのβ配信・テストが出来ちゃう TestFlight Public Link を試してみた

WWDC 2018で発表されたTestFlightの配信機能の一つであるPublic Linkを試してみたのでレポートします。
2018.10.19

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WWDC 2018で発表されたTestFlightの配信機能の一つで以下の特徴を持ちます。

  • リンクをシェアするだけでアプリのβ配信・テストが可能
  • これまでの外部テスターへの配信に必要だったメールアドレスと名前が不要
  • テスター数の上限は10000
  • 外部テストのため、β配信とはいえAppleの審査に通る必要がある

リンクをSNS等に公開して配信できるということでWWDCに現地で参加した時も「おぉー!これは便利そう」と思ったのを記憶しています。先日、Appleのアナウンスがあり、この機能が使えるようになりました。

実際に使う機会がありましたのでブログにまとめておきたいと思います。 この記事で以下をお伝えできればと思います。

  • Public Linkを使ったアプリの配信方法
  • Public Linkを使ったアプリ配信のお手軽さ

また、本記事は以下の前提で執筆しています。

  • App Store Connectでアプリを配信できる権限を持っていること
  • 当該アプリ、バージョンが「提出準備中」になっていること

配信手順

App Store Connect > マイAppで対象のアプリを選択し、TestFlightのタブをクリックすると「TestFlight の新機能」としてPublic Linkの説明が表示されます。

APP 情報 > テスト情報をクリックし、テスト情報を入力します。

パッと見どれが必須でどれが任意なのかわかりませんが、色々試したところ以下が必須でした。

  • フィードバックメールアドレス
  • プライバシーポリシーURL
  • 連絡先情報

上記以外は入力無しでOKでした。

テスト情報が入力できたら、Xcodeでアプリのビルドをアップロードしましょう。アップロードするとビルドが処理中になるのでしばらく待ちます。

処理が終わりましたが、「輸出コンプライアンスがありません」とワーニングが出ました。

このままでは配信できないので、TestFlightタブの「輸出コンプライアンス情報の提出」をクリックして情報を提出しましょう。いくつか質問に回答する形でワーニングを解決することができました。

「外部テスターを追加」をクリック > グループ名を入力して外部テスターのグループを作成します。ご覧のようにグループ作成直後は公開リンク(Public Linkのこと)もテスターも何も登録されていない状態です。

ビルドタブを選択してテストするビルドを選択し、次へをクリックします。

テストに必要なサインイン情報を入力する画面が出てくるので必要に応じて入力します。 今回試したアプリはサインイン情報が必要ないアプリだったので、「サインインが必要です」のチェックを外して次へをクリックしました。

次にテストする内容を入力画面が表示されます。何も入力しないと「審査へ提出」ボタンがクリックできないので何かしら入力する必要があります。本来はユーザーにテストしてほしい内容を入力するべきだと思いますが、今回はお試しということもあり「Beta app」とだけ入力し、「審査へ提出」ボタンをクリックしました。

審査に提出すると、ステータスが「審査待ち」になります。審査が通ることを願いましょう!

無事に審査が通ると、ステータスが「承認済み」になります。ここで一つ注意点。 「承認済み」の横にある「テスターに通知する」を必ずクリックしてください。 ここをクリックしないとテストが有効になってないので、Public LinkのURLを生成/シェアしてもユーザーはアプリをインストールできません。なので必ずここをクリックしてテストできる状態にしてください。

テスタータブにある「公開リンクを有効にする」をクリックします。

有効にするか聞かれるので「有効にする」をクリックします。

リンクが出来ました!このリンクをシェアしてユーザーにインストールしてもらいましょう!ちなみにこの画面からリンクを無効(インストールできなくする)にしたり、テスター数の上限を設定することも可能です。

リンクをシェアしてiOSデバイスのSafariで開くと以下のような画面が表示されます。 TestFlightアプリがインストールされていない場合はまずTestFlightアプリをApp Storeからダウンロードしましょう。
既にTestFlightアプリをインストールしている場合はすぐにアプリをインストールできます。

筆者は既にTestFlightアプリをインストールしていたので、「テストを開始」をタップしました。TestFlightアプリが起動するのでINSTALLをタップしてインストールしましょう!(スクショのアプリアイコンは消しています)

インストールできました!

おわりに

TestFlight Public Link を試した様子をお見せしました。
審査があるとはいえ、リンクをシェアするだけで不特定多数の人にβ配信できるようになったのでとても便利になったと思います。
アプリ開発者からすると、App Storeへの本リリースを行う前に多数のユーザーからフィードバックを得られる方法となります。活用していきましょう!!

参考