[iOS 10] ビジュアルデザインの変更に伴ったアクセシビリティの向上

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文字とアイコンの視認性の向上

iOS10Design_music

iOS 7の登場以降は細い文字がデザインで取り入れられる傾向にありましたが、iOS 10で刷新されたミュージックアプリ、ニュースアプリ(日本では利用不可)、そして新しく追加されたホームアプリではヘッドラインにはサイズが大きいボールドフォントが使われています。
ヘッドライン以外のタイトル部分でも黒いボールド文字が多用されています。極細文字はスタイリッシュでかっこ良いですが視認性では劣るため、目が悪いユーザーにとっては読みづらさを招いていました。

また、同様の理由でラインアイコンも視認性の悪さを招いていましたが、ミュージックアプリのタブバーアイコンは塗りつぶしアイコンに変更されているのもがあり、ラインアイコンはラインの太さが増しています。文字の太さやアイコンの塗りつぶしによってコントラストを上げることで、どのユーザーにも快適に使ってもらう配慮がされています。

今回刷新されたミュージックアプリ、マップアプリでは特に気が散るような環境下での使用が多いことから、より大きくより見やすく、という方向転換がありました。

 

iOS10Design_tabBar
ただし、今回のアップデートで大きく刷新されていないアプリに関してはiOS 9から大きな変化は見られないため、全体的な統一についてはアップルは注力していない印象を受けます。

ボタンがよりボタンらしい見た目に

iOS 7以降ではボタンの見た目がプレーンなラベルなのでボタンに見えない、という問題がありましたが、
iOS 10ではラベルとの見分けがつきにくいテキストベースのボタンの減少がみられ、塗りつぶしと角丸を伴ったボタンが以前よりも増えました。
iOS10Design_button
マップアプリの「出発」ボタンや「終了」ボタンではタップエリアが十分に確保されており、なおかつ鮮やかな色が使用されているため、歩行中であってもタップがしやすいです。
SiriやCarPlayで代用できるためアップルとしては推奨しない使い方ですが、仮に運転中に画面を操作する必要がある場合であっても大きく見やすいボタンは安全性への貢献をしています。
iOS10Design_map

丸みを帯びたデザイン

iOS 10のデザインでは丸みを帯びたアイテムがよく目につきます。
ミュージックアプリのアルバムアートワークや写真アプリのアルバムカバーでも角丸が採用され、ロック時の通知、通知センターやコントロールセンターも丸みを帯びたウィンドウタイプに変更になりました。

ボタンがラベルのように見える問題と同様に、[ タップできる / タップできない ]がわかりずらい箇所の問題を解決するためにタップもしくはフリックできるアイテムに関しては、明示的に角に丸みを持たせる方針としているようです。

iOS10Design_round

まとめ

アップルはiOS6以前のスキューモフィックデザイン時代ではテクスチャなど質感へのこだわりを見せていましたが、iOS7の登場以降はよりフラットでよりミニマルな方向へ大きな転換をしました。

iOS10もその大きなデザインの潮流を汲んだアップデートになりましたが、iOS9までに見せていた、より細くよりスタイリッシュにという傾向は薄くなり、より大きく太く、より分かりやすくすることで一歩進んだアクセシビリティを提供しています。

太字や角丸の多用などによって、iOS9で感じられた洗練された気高さのようなものが若干薄れて、ボタンはボタンらしくなど分かりやすくしたことはポップさやフレンドリーさに繋がっているため、デザインは良い意味で開き直った印象がありさらなる使いやすさに貢献しています。