04: 詳説 Intel Edison Breakout BoardのUSB端子

04: 詳説 Intel Edison Breakout BoardのUSB端子

Clock Icon2014.12.04

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よく訓練されたアップル信者、都元です。アドベントカレンダーかもしれない4日目です。昨日のエントリーはこちらです。

Edisonのブレイクアウトボードには2つのマイクロUSB端子が付いています。2日目のエントリーで、Edisonのドキュメントに目を通しましたが、その際、この2つのUSBは役割が異なることを認識しました。

一般的に *1、1つのハードウェアに複数のUSB端子が付いている場合、これらは同じ役割であることが多いです。要するにMacBookのUSB端子、どこに挿しても同じ *2じゃないですか。ブレイクアウトボードではそうでもない、ということです。

今回はこの2つのマイクロUSB端子にフォーカスし、それぞれの役割を明らかにしていきましょう。と言いたいところですが、その前にUSBについて基礎知識を確認しておきましょう。

USBの基礎知識

まずはWikipedia読んでおきましょうか。(手抜き)

で、USBのコネクタっていっぱいあるんですよね。下記の単純組み合わせだと18種ですが、存在しない組み合わせもあるので、色々考えると13種類(プラグ6種、レセプタクル7種)になります。

  • 「標準」「ミニ」「マイクロ」の3種類
  • 「プラグ(オス)」「レセプタクル(メス)」の2種類
  • 「A」「B」「AB *3」の3種類

具体的な形はこの辺りを参照。プラグの方だけですが。

ちなみに余談ですが、両側にコネクタが付いたUSBケーブルを考えると13種の組み合わせ(13C2)で78種類(!?)想像できます。が、これも存在しない組み合わせがあったりdeprecated(非推奨)だったりしますので、実質は8種類だそうです。つっても多いですよね。

細かい話はこの辺の表を見るといいかと。

さて話を戻しますと。この中で私、AとBの違いをあまり認識していませんでした。要するに、A端子はコンピュータ本体(host)側、B端子は周辺機器(device)側に使われるんですね。なるほど、だからPC本体側がA端子で、プリンタやカメラや外付けHDD側がB端子なんですね。

J3 - USB to device UART bridge with USB Micro Type-B connector

ハイ。UARTとか上手く説明できる気がしませんが、気になる方はWikipedia見てください。USBからデバイス(要するにEdisonの中枢?)への架け橋となる端子のようです。そしてB端子、ということは、こことPCを繋いだ場合、PCが主、Edisonが従の関係になるんですね。確かに、どちらもコンピュータ本体っぽいので、この意味を理解しておかないと、どこかで混乱することになるかもしれません。

J3 is a micro USB FTDI serial-to-USB converter. The Linux console will output serial stream to this USB connector.とあるように、Edisonへのシリアル接続をUSBに変換しているんですね。FTDIってのは会社名で、多分チップを作ってる会社さんです。

あと、J3からバスパワーによる給電が可能(バッテリーが無い場合のみ)です。

J16 - USB OTG with USB Micro Type-AB connector

さてこいつは。AB端子という微妙な立場の奴です。AプラグとBプラグどちらでも挿せます。前述の通りUSBには「Aが主Bが従」というルールがあります。当初は本体と周辺機器の立場が(PCとプリンタのように)明確でしたが、先程もはっとしたように、EdisonとPCという、両者ともコンピューティングデバイスである場合が出てきました。そんな時、挿されたプラグに応じて主従どっちにも転ぶよ、っていう規格が出てきまして、それをUSB OTG (on the go) と呼びます。ざっくり説明ですが。

というわけでJ16はA/B両者の役割を果たします。Edisonに従属するデバイス(センサーやアクチュエーター)は、A端子プラグをEdison側にしてJ16に挿すべきなんですね。

さて、J16におけるバスパワー給電ですが、これはEdisonがdevice側となった場合、つまりB端子プラグが挿された場合は可能なようです。逆にEdisonがhost側となった場合、つまりA端子プラグが挿された場合は給電できないっぽいので、別途外部電源による給電が必要となります。そしてその電圧を5Vに変換して、Edisonはdeviceに対して電力を供給する側にまわります *4。まぁそりゃそうか。なるほど。

まとめ

要するに、諸々のデバイスは基本的にJ16に挿します。Edison内部にシリアル接続する目的での接続はJ3に挿す、ってことですね。

EdisonをPCと繋ぐために、標準Aオス-マイクロBオスのケーブルを入手しておきましょう。両方挿すかもしれないので2本。

そして、まだ通電はしてません。ではまた明日。明日のエントリーはこちらです。

脚注

  1. いや、もしかしたら筆者の主観?
  2. デスクトップPCだと、かつて「こっちはUSB1.0、こっちはUSB2.0」みたいなのがあったりもしましたけど。
  3. レセプタクルにしかありません。後述。
  4. ただし、バッテリーによる駆動だった場合は、hostとしての給電はしないらしいです。しなくてもいいんだ。

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