NotebookLM で1on1の総括レポートを作成する

NotebookLM で1on1の総括レポートを作成する

1on1支援を終える3名と、半期の区切りを迎える自部門の1名に対して NotebookLM で1on1の総括レポートを作成しました。
2025.12.22

こんにちは。組織開発室に所属し、組織開発を担当しているてぃーびーです。

私はつい最近まで部内外のメンバー7名の1on1を実施していました。一部は期間限定での支援であり、ちょうど2025年末で対応を終えました。また、弊社は7月が期初で、部門のメンバーの1on1もちょうど半期で折り返し地点です。そこで、1on1支援を終える3名と、半期の区切りを迎える自部門の1名に対して NotebookLM で1on1の総括レポートを作成しました。

普段の1on1の構成

1on1ミーティングは、以下の項目を定型として実施しておりました。

  • キャリア・強みの共有: 初回に詳細なすり合わせを行い、以降は状況変化が生じた際のみ更新・確認を行います。
  • 成長と成果の棚卸し: 新規スキルの習得や知識の深化といった「成長要因」と、業務上の区切りとなる「成果」を確認・記録します。
  • ふりかえり: 良かった点(Good)と解決すべき課題(More)を、それぞれ最大3点抽出して振り返ります。
  • ネクストアクション: ふりかえりに基づき、次回に向けて取り組むべきアクションを1つに絞って設定します。
  • フリーディスカッション: その他、個別の相談事項や共有したいトピックがあれば自由に扱います。

人によって1on1は週次、隔週、月次など異なりますが、この構成で1on1を継続実施したログが Google ドキュメントの1タブ1実施で同じフォーマットで残っています。

処理の流れ

1on1-summary-with-notebooklm

  1. NotebookLM のノートブックを新規作成する
  2. ソース情報に1on1のログを設定する
  3. スライドのカスタム設定用のボタンを選択する
  4. プロンプトにカスタム設定の内容を入力し、生成ボタンを実行する

プロンプトの内容

以下の構成でスライドを作成してください

・キャリア志向
・強み
・成果(Outcome)
・成長(Can)とふりかえり
・総評

サンプル

実物のスライドを見せるわけにはいかないので、同じフォーマットの1on1のログを月次実施の想定で1年分作ってみました。

入力

1on1の実施記録のダミーデータを1ヶ月に1回実施間隔で1年分作成してください。
開始は2024年7月。終了は2025年6月にしてください。

[前提]
対象者の職種
ウェブエンジニア

対象者の現在地
普通の難易度の開発タスクは一通りこなせるようになって、これから難易度の高いタスクや、小規模の取り組みのリードを経験していくフェーズ。
勉強会やコミュニティ活動で人を率いる経験は一定あるが、仕事で正式に担当したことはない。

キャリア志向
技術だけではなく、チームが機能すること、ジュニア人材の育成、採用など組織が健全に機能することへの関心が強い。
EMをするかどうかは決めていないが、開発だけではなく組織に関わる活動に貢献したいと思っている。

強み
キャリア志向も相まって、チーム全体や人に関わる課題を発見し、解決に向けて主体的に動くことができる。
まだ、立場上大きな課題は解決していないが、小さな貢献から優れた視座・視野・視点が見て取れる。

キャリアと強みについて
キャリアと強みは3ヶ月に一回変化する想定で記載してください。

[フォーマット]
# {1on1の実施年月}
## {キャリア志向の変化}
あれば記載。なければ無しと記載。

## {強みの変化}
あれば記載。なければ無しと記載。

## {成果(Outcome)}
あれば記載。なければ無しと記載。

## {成長}
{1ヶ月間の成長を記載する。技術的な成長だけではなく、ソフトスキルの成長も記載対象}

{本人の報告とは別に、そこから目線を上げるための促しのやりとりを記録する}

## {ふりかえり}
{良かった点(Good)を最大で3項目記載する}

{解決すべき課題(More)を最大で3項目記載する}

{本人の報告とは別に、そこから目線を上げるための促しのやりとりを記録する}

## {次の挑戦}
{良かった点、解決すべき課題の中から1項目だけ選択して、良かった点の場合は概念化して効果を横展開する方法を検討する。課題の場合は解決策を検討する}

{本人の報告とは別に、そこから目線を上げるための促しのやりとりを記録する}

出力

# 2024年7月
## キャリア志向の変化
無し(初期状態:チーム機能、人材育成、採用への関心が高い。
EMかスペシャリストかは未定だが、組織貢献欲求は強い)

## 強みの変化
無し(初期状態:課題発見能力、主体性、高い当事者意識)

## 成果(Outcome)
* 担当していた決済機能の改修リリース完了(バグなし)。  
* チーム内のドキュメント整理タスクを自主的に開始。

## 成長
新卒メンバーのコードレビューを担当し、指摘だけでなく「なぜそう書くべきか」の背景を伝えるようになった。
技術的な正解だけでなく、可読性や保守性の観点を持てている。

【促し】 レビューは個別の指導ですが、同じ指摘を繰り返さないためにはどうすればよいでしょうか?
「個人の指導」から「チーム全体のナレッジ」へ昇華させる視点を持ちましょう。

## ふりかえり
良かった点(Good)

* 新卒メンバーからの相談回数が増え、信頼関係が築けている。  
* スプリントのベロシティが安定してきた。

解決すべき課題(More)

* 自分のタスクに集中すると、周りが見えなくなる瞬間がある。  
* ドキュメント整理の優先順位付けが曖昧で、時間がかかりすぎている。

【促し】 「自分のタスク」と「チーム貢献」のバランスは永遠の課題です。
時間を区切るのか、曜日で分けるのか、自分なりの「スイッチの切り替え方」を模索してみましょう。

## 次の挑戦
【Moreの解決策検討】ドキュメント整理の優先順位付け

「全部やる」のではなく、チームへのインパクト(問い合わせ頻度が高いもの、ミスが起きやすいもの)が高いトップ3に絞って整備する。

【促し】 素晴らしいです。さらに「誰に向けて書くか」を意識してください。
新人が読むのか、他部署が読むのかで、インパクトの質が変わります。

以下略(同様のログが1年分ある)

ダミーデータを元にスライドを作成しました。

1on1-summary-report1
1on1-summary-report2
1on1-summary-report3
1on1-summary-report4
1on1-summary-report5
1on1-summary-report6
1on1-summary-report7
1on1-summary-report8
1on1-summary-report9
1on1-summary-report10

スライドはあくまで大枠の内容をAIがまとめただけです。
実際の1on1では行間にある具体的な内容を口頭で補足しながら1on1の総括を説明しました。

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