【レポート】クラウドネイティブの先にある未来 「説明可能なAI」社会の実現に向けた取り組み #AWSSummit

2019.06.12

本日より開催されています AWS Summit Tokyo 2019。こちらで開催された野村総研様によるパートナーセッション F1-05 をレポートします。

スピーカー(敬称略)

  • 伊藤 真二
    • 株式会社野村総合研究所 福岡ソリューション開発部
    • 上級アプリケーションエンジニア

クラウドネイティブでDXを加速する野村総合研究所の最新事例
・AIカメラを使ったクラウド型スマートリテールストア
・GraphQLで実現する最新サーバーレスアーキテクチャー

資料

(後日公開されましたら掲載します)

内容

  • NRI = SIer
  • システムの構築の際にサーバーレス・クラウドネイティブで組むことが増えてきた
  • AIに対する投資が多いことに気付いた
  • レスポンシブルAI(責任のあるAI)
  • クラウドネイティブの先はどうなるか?
    • クラウドジャーニー
      • IaaSでクラウドへマイグレーションを行う
      • オンプレと並行して運用(ハイブリッド
      • 完全クラウド移行を目指す
      • 移行したシステムを最適化(クラウドネイティブ化
    • 現在は、すでにネイティブであることは当たり前
  • クラウドジャーニーは「デジタルトランスフォーメーション(DX)」の段階
    • 大規模基幹システムのクラウド化
    • 既存システムや新規システムのクラウドネイティブ化
    • k8s、Knative、Anthos、コンテナエコシステムの加速
    • エコシステムによるDX
    • クラウドAI・エッジIoTを使ったリアルプロジェクトの実現
      • ここ数年はこの段階
  • NRIについて
    • 日本初のAPNプレミアコンサルティングパートナー
    • ビジネスモデル = 金融サービスからDXのレイヤへ転換してきている
    • DX専門の部署、グループ会社がある

最新事例

  • ヤマハ発動機様
  • POSシステムをサーバーレス・クラウドネイティブで構築、3ヶ月
  • ビジネス環境の変化と課題
    • 9割がグローバル、特にアジア圏
    • 在庫管理に問題
      • 在庫販売であるため、実際に売れたものと需要がずれている
      • 需要予測精度の向上が必須
  • 仮説の設定
    • 接客・販売時に得られた情報をタイムリーに処理すれば?
  • 開発期間 3ヶ月
    • ウォーターフォールで開発は期間的に不可能 -> アジャイル + クラウドネイティブで
  • GraphQLを中心としたフルクラウドネイティブ構成
    • サーバーレスどころかほとんどコードレスになった
    • AWS AppSync
    • RESTに比べて仕様が明確になる
    • 学習コストが低い
    • スキーマ管理ツールの普及
      • 仕様 = スキーマ
    • 開発速度が圧倒的
      • 経験的には(RESTに比べて)半分以下
  • 構成
    • AWS Amplify
    • 分析はKibana
    • 利用者ログ = Amazon Pinpoint
    • アジアのネットの遅さに対応
      • 画像最適化 = Lambda
      • Web最適化 = Fargate
      • CloudFront
    • データストア = DynamoDB
    • コンテンツストア = S3
    • ユーザ認証 = Cognito
  • 運用構成
    • DevOps
    • Codeシリーズ中心、CI/CD
    • GitLab

クラウドネイティブはDXを加速する

  • クラウドネイティブはDXを加速する
    • 作って運用するSIビジネスの転換期
    • ITシステムの2025問題の解決
    • レガシーシステムや運用よりも新しい価値の創造に投資
    • -> DXの推進はクラウドネイティブが必須
  • 何処に投資するのか、その価値があるのか
    • AI
    • エッジ
    • コンテナ
    • これらを含めたクラウドネイティブ
  • アジアを中心に起こっていること
    • スマフォの普及
    • 貧しく不便だからこそスマフォとAIを使ったサービスが次々に誕生「貧Tech」
    • 安い人件費を背景にリアルサービスとの融合が加速
    • 通貨や税金の概念を再構成
      • 通貨そのものが信用されていない = 新しい仕組みが受け入れられやすい
  • チャイナスタンダード
    • 「民主化なき発展」は、最新テクノロジーと相性が良い
      • 例:シェアサイクル、QRキャッシュレス決済、個人の信用与信レーティング、国民の監視・格付け
  • AIの定義
    • 正しいAIの定義
      • 一般的には、人間の仕事の代わりにやってくれる便利なサービス
      • IT・クラウドの世界では「ディープラーニング」「ML」で作成したモデルを利用したシステムの総称
    • 疑わしいAIのはん濫
      • バズワード化
      • 「AIが」といいつつ実はDB全文検索やロジック、人力
      • 中身が分からないAIの利用は危険、AIにも説明責任がある
  • 世界のAI利用に関する動向
    • 民主主義圏はプライバシーとのバランスを重視
    • 共産圏はスピードと利便性を重視
    • テクノロジーと権利の天秤
  • NRIのAIプラットフォーム
    • クラウドをベースにした新しいAIカメラソリューション
    • AWS + Acer + NRI
  • NRI AI Camera
    • フルスタックの IoT・AIソリューション
    • クラウドネイティブ
      • AWSサービスとのエコシステム
    • エッジAI
      • デバイスで処理、プライバシーの制御
      • 高価なエッジデバイスは不要
    • 分析機能
      • リテール、オフィス・工場、公共施設

Amazon SageMaker Neo

  • Amazon SageMaker Neo(2 倍の速度で機械学習モデルを実行)| AWS
  • AWSシニアサイエンティストによるSageMaker Neoの説明
    • Yida Wang
    • Sr. Scientist, AWS
  • DeepLearningフレームワーク
    • MLモデルを一度トレーニングすれば、クラウドやエッジのどこでも実行可能
    • 精度を低下させることなく2倍の実行速度
    • 小さなメモリフットプリント
    • 幅広いハードウェア
    • MXNet、TensorFlowも対応
    • エッジデバイスへのアプローチ
    • 特にコンピュータビジョン特有の演算を最適化

参考

Amazon SageMaker Neo Helps Detect Objects and Classify Images on Edge Devices | AWS Machine Learning Blog

NRIによる取り組み

  • NRIによる取り組み
  • AIサービス導入のポイント
    • 確認すべき事
      • 得られるメリットが説明されているか
      • データの取り扱いや責任範囲が明確化
      • データの保存期間や取得
      • 法制度
  • 世界では法制度、プライバシーなどのAIの活用に課題は多い
    • SageMakerを使うことで複雑な問題を解決
    • プライバシーに関する政府ガイドラインに準拠
    • 所有権、利用権、取得範囲の開示
    • ロックインなし
    • 安心して使えるエンタープライズレベルのAI
    • システム構成もオープン
      • フルスタックAWSで実現
  • Kinesis Video Stream の APIも搭載
  • AIカメラの実証実験を開始
    • エッジAIを使った業種別ソリューションを開発
    • 業種別ソリューションを開発
  • NRI福岡オフィス
    • 先進技術・グローバルプロジェクトを推進中
    • 技術に自信のある即戦力を募集中
    • 関東・関西・札幌でも通年採用
    • AWSでDXやるならNRI

所感

AI、というより機械学習・深層学習は一見万能の問題解決装置にみえるため、確かに便利に使われてしまっている印象があります。「機械が独自に獲得した学習結果は人間に理解できない」のような話も吹聴されているのでなおさらでしょうか。野村総研様のセッションではそこを問題と捉え、オープンかつ「ちゃんと(AIであることに)責任を持つ・説明できる」ものを提供するという宣言のようにも思えました。