[アップデート] Amazon Bedrock で Claude Opus 4.8 が利用可能になりました
クラウド事業本部の石川です。2026 年 5 月 28 日、Anthropic の最新モデル Claude Opus 4.8 が AWS で利用可能になりました。Amazon Bedrock と Claude Platform on AWS の両方から利用できます。
前バージョンの Claude Opus 4.7(2026 年 4 月 16 日提供開始)から約 1 か月半でのアップデートで、エージェント用途・コーディング・長時間の自律タスクを中心に強化されています。本記事では What's New の内容に加えて、Opus 4.7 からの進化点を整理します。
Claude Opus 4.8 とは
Claude Opus 4.8 は、Anthropic が提供する Opus シリーズの最新世代の大規模言語モデルです。Anthropic は「現時点で最も高性能な一般提供(GA)モデル」と位置づけており、複雑な推論、長時間にわたる自律的なエージェント処理(agentic coding)、高い自律性が求められる業務に対応します。
主な活用領域として、コーディング、エージェントタスク、ナレッジワーク(文書作成・分析)、財務分析、サイバーセキュリティ、コンピュータ操作(computer use)が挙げられています。
アップデート内容
今回のアップデートにより、Claude Opus 4.8 が Amazon Bedrock 経由で利用できるようになりました。
主な特徴は以下のとおりです。
- 長時間の自律実行に対応し、マルチステージのプロジェクトや複雑な依存関係を最小限の監督で処理します
- コードベースを専門家のように読み解き、編集前に計画を立案します。長時間のセッションでも文脈を保持します
- 障害を回避する能力やエラーからの自己復旧能力が向上しています
- 長文ドキュメントの横断的な統合、出力の自己検証、構造化された成果物の生成に対応します
モデルの基本スペック
Amazon Bedrock のモデルカタログ(東京リージョン)で確認できる情報は以下のとおりです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| モデル ID | anthropic.claude-opus-4-8 |
| 提供元 | Anthropic |
| デプロイタイプ | Serverless |
| 推論タイプ | Cross-region inference(クロスリージョン推論) |
| 最大入力 | 1M(100 万)トークン |
| 最大出力 | 128K トークン |
| 入力モダリティ | テキスト、画像 |
| 出力モダリティ | テキスト |
| 対応言語 | 英語、日本語、中国語、スペイン語、ドイツ語ほか多数 |
| リリース日 | 2026 年 5 月 28 日 |
対応リージョン
本記事の執筆時点では、Amazon Bedrock のモデルカタログ上、東京リージョン(ap-northeast-1)で Claude Opus 4.8 を確認できました。クロスリージョン推論(Cross-region inference)に対応しています。
正確な対応リージョンやクロスリージョン推論プロファイルの一覧は、Amazon Bedrock の公式ドキュメントを参照してください。執筆時点では AWS 側の個別モデルカードやリージョン一覧が反映途中の可能性があるため、本番利用前に最新情報をご確認ください。

料金
Amazon Bedrock では、モデル推論とカスタマイズに対して、入力・出力トークン量および Provisioned Throughput の購入有無に基づいて課金されます。
現時点では、AWSのPricingページが更新されておりませんが、Anthropic 公式(Claude API)の標準料金によると、Claude Opus 4.8 で入力 5 USD / 100 万トークン(MTok)、出力 25 USD / MTok です。これは Claude Opus 4.7 と同額です。Amazon Bedrock 経由の正確な料金は AWS の料金ページをご確認ください。なお、Claude Platform on AWS では CCU(Claude Consumption Unit)単位での課金になります。
Claude Opus 4.8 の進化
ここからが本記事の主題です。Claude Opus 4.7 から Claude Opus 4.8 で何が変わったのかを整理します。
ベンチマーク比較
Anthropic 公式が公開したベンチマーク比較は以下のとおりです。Claude Opus 4.7、GPT-5.5、Gemini 3.1 Pro との比較になっています。
| ベンチマーク | Opus 4.8 | Opus 4.7 | GPT-5.5 | Gemini 3.1 Pro |
|---|---|---|---|---|
| Agentic coding(SWE-Bench Pro) | 69.2% | 64.3% | 58.6% | 54.2% |
| Agentic terminal coding(Terminal-Bench 2.1) | 74.6% | 66.1% | 78.2% | 70.3% |
| Multidisciplinary reasoning(Humanity's Last Exam, no tools) | 49.8% | 46.9% | 41.4% | 44.4% |
| Multidisciplinary reasoning(Humanity's Last Exam, with tools) | 57.9% | 54.7% | 52.2% | 51.4% |
| Agentic computer use(OSWorld-Verified) | 83.4% | 82.8% | 78.7% | 76.2% |
| Knowledge work(GDPval-AA) | 1890 | 1753 | 1769 | 1314 |
| Agentic financial analysis(Finance Agent v2) | 53.9% | 51.5% | 51.8% | 43.0% |
※出典:Anthropic 公式発表のベンチマーク。数値は Anthropic 社内評価に基づくものです。GDPval-AA はスコア値で、その他は正答率(%)です。
実世界に近いコーディング課題である SWE-Bench Pro では、Claude Opus 4.7 の 64.3% から Claude Opus 4.8 の 69.2% へと向上しています。多くの項目で Claude Opus 4.7 を上回っていますが、Terminal-Bench 2.1 では GPT-5.5 が 78.2% で最も高い結果となっており、用途によって得意・不得意がある点は押さえておくとよいでしょう。
主な新機能・改善点
Anthropic 公式ドキュメントによると、Claude Opus 4.7 から Claude Opus 4.8 では以下の機能が追加・変更されています。
- 会話途中のシステムメッセージ(Mid-conversation system messages):ユーザーターンの直後に
role: "system"メッセージを挿入できるようになりました。長時間の会話でシステムプロンプト全体を再送せずに指示を追加でき、それ以前のターンのプロンプトキャッシュヒットを維持できます。エージェントループでの入力コスト削減に寄与します - effort パラメータのデフォルトが
highに:Claude API や Claude Code を含む全サーフェスで、effort パラメータのデフォルトがhighになりました(明示的に設定している場合は変更ありません) - Fast mode(research preview):
speed: "fast"を指定することで、同じモデルから最大 2.5 倍の出力トークン毎秒を得られます(プレミアム料金、Claude API のみ) - プロンプトキャッシュの最小トークン数の低下:キャッシュ可能な最小プロンプト長が 1,024 トークンに下がりました。Claude Opus 4.7 ではキャッシュできなかった短いプロンプトも、コード変更なしでキャッシュエントリを作成できます
- Refusal stop details の公式ドキュメント化:リクエストが拒否された際の
stop_detailsオブジェクトが公式に文書化され、拒否の種類に応じたハンドリングがしやすくなりました
能力面では、Claude Opus 4.7 と比較して以下が改善されています。
- 長時間エージェントコーディング(Long-horizon agentic coding):長文コンテキストの扱いが改善し、compaction(コンテキスト圧縮)の発生が減り、圧縮後の復帰品質も向上しています
- reasoning effort のキャリブレーション:各 effort レベルでの挙動がより安定しています
- tool triggering の改善:タスクに必要なツール呼び出しをスキップしてしまうケースが減少しています(Claude Opus 4.7 で一部報告されていた挙動です)
- adaptive thinking の効率化:ターンごとに思考の要否を判断し、同一の effort レベルでも無駄な思考トークンを削減します
移行時の注意
Anthropic の移行ガイドによると、Claude Opus 4.7 から Claude Opus 4.8 への移行に API の破壊的変更はなく、基本的にはモデル ID を差し替えるだけで動作するとされています。ただし、Claude Opus 4.7 から引き継いでいる制約として以下があります。
temperature/top_p/top_kを非デフォルト値に設定すると 400 エラーになります(プロンプトで挙動を制御します)- thinking は adaptive thinking のみ対応で、
thinking: {"type": "enabled", "budget_tokens": N}は 400 エラーになります
利用方法
Claude Opus 4.8 へのアクセス方法は 2 通りあります。
Amazon Bedrock で利用する場合は、AWS マネジメントコンソールの Amazon Bedrock からモデルアクセスを有効化します。データを AWS インフラ内に保持したまま、Guardrails や Knowledge Bases といった AWS マネージド機能と組み合わせて利用できます。
Claude Platform on AWS は Anthropic が運用するプラットフォームで、AWS マネジメントコンソールからアクセスでき、AWS Marketplace 経由の統合請求(CCU 単位の課金)に対応します。
利用上の注意
- 本記事のベンチマーク数値は Anthropic 公式発表(社内評価)に基づくものです。実際のワークロードでの性能は、ご自身の環境で検証することをおすすめします
- 記載した料金は Anthropic Claude API(first-party)の標準料金です。Amazon Bedrock 経由の料金は AWS の料金ページを、Claude Platform on AWS は CCU 単位の課金体系をご確認ください
- 執筆時点では AWS 側の個別モデルカードやリージョン一覧が反映途中の可能性があります。本番利用前に Amazon Bedrock の公式ドキュメントで最新情報をご確認ください
最後に
Claude Opus 4.8 は、Claude Opus 4.7 を土台に、長時間エージェントコーディング・tool triggering・compaction の扱いを改善した実務寄りのアップデートです。Amazon Bedrock や Claude Platform on AWS をご利用の方は、モデル ID を anthropic.claude-opus-4-8 に差し替えるだけで試せます。まずは検証環境で Claude Opus 4.7 からの違いを体感してみてはいかがでしょうか。









