[アップデート] AWS Glue コンソールから Amazon SageMaker Unified Studio にワンクリックでアクセスできるようになったので試してみました
クラウド事業統括本部の石川です。AWS Glue コンソールから Amazon SageMaker Unified Studio をワンクリックで開ける機能が追加されましたので、実際に試してみます。
AWS Glue コンソールでカタログを眺めるところで止まっていた作業を、そのままクエリ実行やデータ品質チェック、データパイプライン構築へつなげられるようになります。
Amazon SageMaker Unified Studio とは
Amazon SageMaker Unified Studio は、データ・分析・機械学習・AI のワークロードを 1 つのガバナンスされた環境で扱える統合開発環境です。AWS Glue Data Catalog に登録されたデータを起点に、SQL 分析用の Query Editor、JupyterLab IDE、ビジュアル ETL とワークフロー、機械学習の各機能を同じ画面から利用できます。
権限管理はドメインとプロジェクトを単位とした階層的なアクセス制御(ACL)で行われ、プロジェクトロールに基づく IAM セッション認証情報が発行される仕組みになっています。
これまでの経緯
Amazon SageMaker Unified Studio を使い始めるには、従来はドメインの作成、プロジェクトの作成、AWS Lake Formation 側の権限設計といった管理者向けの準備作業が必要でした。既存の AWS Glue Data Catalog や Amazon Redshift のリソースを取り込むには、ハイブリッドアクセスモードの有効化やプロジェクトロール ARN への権限付与を個別に行う必要があり、最初のひと手間が決して小さくありませんでした。
そこで 2025 年 11 月に「既存データセットのワンクリックオンボーディング」が発表されました。Amazon SageMaker、Amazon Athena、Amazon Redshift、Amazon S3 Tables の各コンソールから開始でき、既存の IAM ロールを指定するだけで IAM ベースのドメインとプロジェクトが自動作成されます。AWS Glue Data Catalog、AWS Lake Formation、Amazon S3 に設定済みの権限はそのまま引き継がれ、ノートブックとサーバーレスコンピュートも事前構成された状態で使い始められます。
今回のアップデートは、この入り口に AWS Glue コンソールが加わったものです。今回のリリースにより、Amazon S3 Tables、Amazon Athena、Amazon EMR、Amazon Redshift、AWS Glue の各コンソールからワンクリックで Amazon SageMaker Unified Studio にアクセスできるようになりました。

アップデート内容
主な変更点は以下のとおりです。
- AWS Glue コンソールでカタログテーブルを閲覧中、または ETL ジョブを構築中に、ワンクリックで Amazon SageMaker Unified Studio を開けます
- 同じ IAM ロールのまま、Data Catalog のデータ操作や SageMaker Notebooks でのクエリをすぐに開始できます
- Amazon SageMaker Unified Studio を未セットアップの場合、新しいインライン権限パネルが、必要な IAM ポリシーの作成と設定をセットアップワークフローの中で支援します
- IAM コンソールへ移動してブラウザタブを切り替える必要がなくなります
- 既存の IAM ロールを利用し、その場で権限をカスタマイズできます
特に効いてくるのは 3 つ目のインライン権限パネルです。Amazon SageMaker Unified Studio の導入でつまずきやすいのは権限まわりで、これまでは IAM コンソールとの往復が発生していました。セットアップの文脈を保ったまま権限を作成・調整できるのは、初回の立ち上げコストをかなり下げてくれるはずです。
対応リージョン
Amazon SageMaker Unified Studio がサポートされているすべての AWS リージョンで利用できます。アジアパシフィック(東京)が含まれているため、国内の環境でもすぐに試せます。最新のリージョン一覧は公式ドキュメントを参照してください。
料金への影響
今回のアナウンスに料金に関する記載はありません。本機能自体はコンソールの導線とセットアップ体験の改善であり、Amazon SageMaker Unified Studio 上で実行するクエリやノートブック、ETL の料金は各サービスの料金体系に従います(詳細は公式の料金ページを参照してください)。
やってみる
マネジメントコンソールで AWS Glue コンソールを開くところから始めます。AWS Glue > Data Catalog > Tables 画面に表示される Amazon SageMaker Unified Studio へのワンクリックアクセス導線となります。
Amazon SageMaker Unified Studio をまだセットアップしていない場合は、「Your catalog, more capabilities」の **[Set up]**ボタンを押します。セットアップワークフローの中でインライン権限パネルが表示されます。ここで利用する IAM ロールを選び、必要なポリシーをその場で作成・カスタマイズします。

セットアップ済みの場合は、「Your catalog, more capabilities」の **[Open]**ボタンを押して、そのまま Amazon SageMaker Unified Studio が開けます。

シームレスにAmazon SageMaker Unified Studio に移行できます。

同じ IAM ロールでカタログのデータを操作したり、SageMakerのクエリエディタ からクエリを実行したりできます。

利用上の注意
- 既存の IAM ロールをそのまま再利用する仕組みのため、そのロールに付与されている権限の範囲が Amazon SageMaker Unified Studio 側での操作範囲になります。導線が増える分、利用するロールの権限を事前に棚卸ししておくと安心です
- 本機能はアクセス導線とセットアップ体験の改善が主眼です。Amazon SageMaker Unified Studio のドメインやプロジェクトの設計そのものが不要になるわけではないため、本格運用にあたっては管理者向けのガイドもあわせて確認してください
最後に
AWS Glue コンソールから Amazon SageMaker Unified Studio へワンクリックでアクセスできるようになりました。カタログ閲覧や ETL ジョブ構築の流れを止めずに、同じ IAM ロールのままクエリやデータ品質チェック、パイプライン構築へ進めます。
未セットアップの場合もインライン権限パネルで IAM ポリシーの作成・設定がその場で完結するため、IAM コンソールとの往復が不要になりました。これで Amazon S3 Tables、Amazon Athena、Amazon EMR、Amazon Redshift、AWS Glue の 5 つのコンソールが Amazon SageMaker Unified Studio への入り口になります。
AWS Glue コンソールを日常的に使っていて、Amazon SageMaker Unified Studio はまだ触っていないという方は、この機会に導線をたどって試してみてはいかがでしょうか。








