
Claude Code v2.1.270〜v2.1.272 の主要アップデート - サブエージェントの omitClaudeMd と権限まわりの修正
クラウド事業統括本部の石川です。Claude Code の v2.1.270 〜 v2.1.272(2026-09-12 〜 2026-09-14)のアップデートをまとめてご紹介します。権限まわりの変更が多く、設定を作り込んでいる方ほど確認しておく価値があると感じます。本日は、指定したサブエージェントが CLAUDE.md を読まずに済むomitClaudeMd を試してみました。
前回のアップデート記事はこちらです。
アップデートサマリー
対象は 3 バージョン(v2.1.270 〜 v2.1.272、2026-09-12 〜 2026-09-14)です。CHANGELOG に記載された変更点は 98 件で、そのうち 96 件が v2.1.271 に集中しています。内訳は不具合修正が半数を占め、次いで既存機能の改善、権限・セキュリティに関わる変更が続きます(分類と件数は本記事で整理したものです)。v2.1.272 は「Bug fixes and reliability improvements」とだけ記載されており、個別項目の記載はありません。
注目のアップデート
Bash の権限チェックの抜けを 4 件修正(v2.1.271)
Bash の権限チェックについて、次の 4 件が修正されました。
fmtやcolumnのようなコマンドが読み込むファイルが、チェッカーの知らないオプションの後ろにある場合に見落とされる- ワイルドカードがコマンドのパターンやオプションの値の位置にある場合(例:
grep -v dir/* file)、展開先のファイルがスキップされる - シェルの変数宣言フラグによって、実行されるコマンドを偽って見せられる
- ディレクトリ変更が 2 回含まれるコマンド、サブシェル、
cdとgitの連結が、bypass モードと auto mode でpermissions.blockReadsOutsideWorkingDirectoriesの確認をスキップする
権限ルールを細かく書いて auto mode や bypass モードを常用している方ほど、これまで確認なしで通っていたコマンドが確認対象に変わる可能性があると感じます。
auto mode にコマンド単位の allowed_domains を追加(v2.1.271)
サンドボックス有効の auto mode で、Bash・PowerShell・Monitor にコマンド単位の allowed_domains が追加されました。コマンドが必要とするホストがそのコマンドと一緒に確認され、そのコマンドに対してだけ開放されます。ほかのホストは拒否されます。
サンドボックス下でネットワークを使うコマンドを扱う方には、許可の範囲をコマンド単位まで狭められる点が効いてくると感じます。
auto mode のインライン ! コマンドの扱いを変更(v2.1.271)
スキルやスラッシュコマンドに書かれたインラインの ! シェルコマンドが、分類器ではなくデフォルトモードの権限ルールに従うようになりました。どのルールでも決まらないコマンドは、レビュー対象のツール呼び出しとして実行されます。
スキルやスラッシュコマンドに ! のシェルコマンドを書いている方は、auto mode での通り方が変わるため、一度自分の権限ルールと突き合わせておくとよいと感じます。
サブエージェントの omitClaudeMd(v2.1.271)
エージェントのフロントマターと --agents の JSON に omitClaudeMd が追加されました。カスタムサブエージェントとプラグインのサブエージェントを、user・project・local の CLAUDE.md を読み込まずに実行できます。managed policy のファイルは引き続き読み込まれます。
リポジトリの CLAUDE.md を読ませたくない用途のサブエージェントを持っている方には、指示の適用範囲を分ける手段になると感じます。
plugin install / update の --accept-command(v2.1.271)
claude plugin install と claude plugin update に --accept-command <sha256> が追加されました。-y の代わりに、直前の --json 実行が表示したコマンドと一致するものを sha256 で指定して承認します。
CI からプラグインを導入・更新している方には、承認の対象を 1 コマンドに絞れる点が効くと感じます。
コンパクト後のバックグラウンドコマンド二重起動を修正(v2.1.271)
会話をコンパクトした後に、まだ実行中のバックグラウンドコマンド(watch タスクや開発サーバーなど)を Claude がもう一度起動してしまう問題が修正されました。
開発サーバーを起動したまま長い会話を続ける方には、ポートの競合のような分かりにくい失敗が減ると感じます。
/resume・/teleport のファイル読み取り追跡を修正(v2.1.271)
/resume と /teleport が前の会話のファイル読み取り追跡を引き継ぎ、再開した会話では一度も読んでいないファイルを Claude が編集できてしまう問題が修正されました。
会話を再開して作業を続ける使い方をしている方には、意図しない編集を防ぐ意味で効いてくると感じます。
読み取り専用 git コマンドの権限プロンプトを修正(v2.1.270)
セッションをしばらく動かした後に、Bash の読み取り専用 git コマンドが突然権限を求めるようになる問題が修正されました。v2.1.269 で入ったリグレッションです。
長いセッションを続ける方ほど遭遇しやすい問題だったため、v2.1.269 を使っている場合は上げておくのが良いと感じます。
対象バージョンと期間
| バージョン | 公開日 | CHANGELOG の記載件数 |
|---|---|---|
| v2.1.270 | 2026-09-12 | 1 |
| v2.1.271 | 2026-09-14 | 96 |
| v2.1.272 | 2026-09-14 | 1(詳細の記載なし) |
新機能
注目のアップデートで取り上げた allowed_domains・omitClaudeMd・--accept-command 以外の新機能は次のとおりです。
- Claude Code Remote のセッション(クラウドおよびセルフホストランナー)で fast mode を利用できるようになりました。ホスト側の設定、またはセッション内の
/fastが、組織が許可する範囲で適用されます(v2.1.271) - フルスクリーンモードの
/configパネルがマウス操作に対応しました。ホイールでのスクロール、値のクリック変更、ポインタ行のハイライトが可能です(v2.1.271) claude self-hosted-runner --drain-marker-file <path>を追加しました。SIGTERM によるドレイン時にそのファイルがあると、ランナーは自身の終了をホストのドレインとして報告します(テレメトリのみ)(v2.1.271)- マネージド設定
modelPricingと Claude apps ゲートウェイのpricingブロックが、1 を超える(最大 10)multiplierに対応しました。社内チャージバック用の上乗せレートを設定できます(v2.1.271) - Bedrock・Vertex AI・Foundry・LLM ゲートウェイの利用者に Claude デスクトップアプリを案内するスピナーヒントを追加しました。claude.ai デスクトップアプリのヒントは
/desktopを案内します(v2.1.271) - [VSCode]Attach Open File 設定を追加しました。オフにすると開いているファイルが添付されなくなります(選択テキストは引き続き添付)(v2.1.271)
- [Claude Code on the web]管理設定の Cloud environments エディターに Custom network access オプションを追加しました(v2.1.271)
改善
- ターミナルの描画性能を改善しました。大きな差分や長いトランスクリプトの描画が速くなり、遅いフレームが減りました(v2.1.271)
- 組み込みモデルデータの重複した検証を省き、起動時間をわずかに改善しました(v2.1.271)
- 動的ワークフローが、使用量の上限で該当エージェントを落とさずに一時停止し、リセット後に自動で続きを実行するようになりました(v2.1.271)
- 動的ワークフローの既定サイズが、Pro プランでは small に、medium のサイズ目安は 15 エージェントから 10 エージェントに変わりました(v2.1.271)
- フックの実行中はスピナーがその旨と経過時間を表示し、SessionStart フックを待っているプロンプトは Esc でキャンセルできるようになりました(v2.1.271)
- auto mode で、サブエージェントが安全性の分類器のレビューを受ける専用のハンドバック呼び出しで呼び出し元に報告するようになりました(v2.1.271)
claude mcp serveで、実行中のツール呼び出しが 30 秒ごとに進捗を送るようになり、出力のない長いコマンドがアイドルタイムアウトで中断されなくなりました(v2.1.271)- Foundry と Claude Platform on AWS のセッションで、会話の途中で接続が完了した
alwaysLoadの MCP サーバーが、次のターンから使えるようになりました(v2.1.271) - アーティファクトとして公開した Markdown ファイルが、タイトルヘッダーやシンタックスハイライトを備えたドキュメントページとして描画されるようになりました(v2.1.271)
- 1 つのセッションが再公開を監視できる公開済みアーティファクトの数が、5 個から 10 個に増えました(v2.1.271)
- プロンプトの IDE 選択インジケーターが
[⧉ …]のピル表示になり、複数行のプロンプトを圧迫せずテキストと一緒に折り返すようになりました。Backspace で削除すると選択範囲を送信対象から外せます(v2.1.271) - Claude apps ゲートウェイ・Bedrock・Vertex AI・Foundry のセッションが、そのセッションで使わない claude.ai のログインを更新しなくなりました(v2.1.271)
修正(主要なもの)
安定性・操作性に関わる修正を中心に抜粋します。
- アカウント切り替え後に古い組織ポリシーが使われる問題を修正: 切り替え後もキャッシュが再利用され、毎時のチェックまで更新されませんでした(v2.1.271)
- 組織ポリシー反映後のツール一覧の未更新を修正: 起動後の読み込み完了時やセッション中の変更時に、ツール一覧とコマンド一覧が更新されませんでした(v2.1.271)
- 読めない managed-mcp.json が無視される問題を修正: 今後は MCP の排他的な制御を維持したまま起動時に警告します(v2.1.271)
- MCP の OAuth クライアント登録の扱いを修正: 同意拒否による再登録の強制、別のリダイレクト URI 用の登録の再利用、同時書き込みによる登録の消失がありました(v2.1.271)
- MCP サーバーの通知ループによる CPU 高止まりを修正:
list_changedを短い間隔で送り続けるサーバーがあると発生していました(v2.1.271) --resumeで 1M コンテキストが外れる問題を修正: 再開するセッションのモデルファミリーが既定モデルと異なる場合に発生していました(v2.1.271)--resume後にアーティファクトが消える問題を修正:/artifactsで添付したものがセッションから消えていました(v2.1.271)- MCP のツールだけのセッションで
claude -pの再開が失敗する問題を修正(v2.1.271) - LLM ゲートウェイの応答でターンが失敗する問題を修正: 非ストリーミングの応答が
text/plainで返ると失敗していました(v2.1.271) /resume・/continueの表示件数が減る問題を修正: 縦の短いターミナルのフルスクリーンモードで 1〜2 件しか表示されませんでした(v2.1.271)- サンドボックス失敗後に git 操作が壊れる問題を修正(Linux): 古い
.git/config.lockが残っていました(v2.1.271) - 設定ファイルの変更が検知されない問題を修正(macOS): ファイルイベントサービスが飽和したマシンで、ウォッチャーがポーリングにフォールバックします(v2.1.271)
- サインアウト後もスキルが残り続ける問題を修正:
cleanupPeriodDays内に更新されなかったコピーはゴミ箱へ移動します(v2.1.271) - セルフホストランナーがホスト設定を失う問題を修正: 設定ディレクトリが 64 MiB を超えると発生していました。あわせて
--host-config-snapshot disk|memoryが追加されました(v2.1.271) - Windows で PowerShell コマンドが出力なしで失敗する問題を修正: 一時出力パスが 260 文字に達すると発生していました(v2.1.271)
- [VSCode]Hooks ダイアログの保存を修正: 成功した保存が失敗と報告される、置き換え時にフックが重複する、といった問題がありました(v2.1.271)
- [VSCode]Windows でコンソールウィンドウが点滅する問題を修正(v2.1.271)
- [VSCode]新しいチャットが前のチャットに戻る問題を修正(v2.1.271)
- [Claude Code on the web]クラウドセッションの応答が 10 分ほど止まる問題を修正(v2.1.271)
- [Claude Tag]スレッド中心のチャンネルで作業コンテキストを失う問題を修正(v2.1.271)
- [Claude Tag]再起動後に PR の CI 失敗やレビューを受け取れなくなる問題を修正(v2.1.271)
- [Code Review]レビュー漏れと重複投稿を修正: レビュー待ちの間に届いたコミットの取りこぼし、同じ指摘の複数回投稿、解決済みのセキュリティ指摘の再投稿がありました(v2.1.271)
- 地味に嬉しい修正: 終了時・サスペンド時などにターミナルの機能問い合わせへの応答(
^[[?1;2c)がシェルのプロンプトやエディタに現れる問題が修正されました(v2.1.271)。終了のたびに端末へ謎の文字列が残る現象に覚えがある方には、地味に効く修正だと感じます - このほか、fast mode の再試行、スピナーのヒント、
/add-dirのパス入力、フルスクリーンの描画、ターミナル固有のキー操作など、多数の細かな不具合が修正されています
破壊的変更・非推奨
Monitor の監視に期限が必須化(v2.1.271)
Monitor の監視に必ず期限が設定されるよう変更され、タイムアウトなしの persistent オプションは置き換えられました。期限は最大 30 分、単発の -p 実行では 10 分です。期限が来ると Claude に通知が届き、張り直すかどうかを判断します。
以下は挙動の対比です(CHANGELOG に設定例の記載はありません)。
変更前(〜v2.1.270):
期限なしの persistent オプションで、監視を張りっぱなしにできた
変更後(v2.1.271〜):
監視には必ず期限がつく(最大 30 分、単発の -p 実行では 10 分)
期限が来ると Claude に通知が届き、張り直すかどうかを判断する
長時間の監視を前提にしていた使い方は、期限が切れるたびに張り直す前提へ組み直す必要があります。
Routines ページのカレンダービューを削除(v2.1.271)
Claude Code on the web(claude.ai/code)の Routines ページが新しいレイアウトに変更され、カレンダービューが削除されました。CLI の画面ではなく、ブラウザ版の管理画面の変更です。
変更前(〜v2.1.270):
Routines ページでカレンダービューを使って実行予定を確認できた
変更後(v2.1.271〜):
Yours と Templates のタブ、実行ステータス付きの 2 カラムのルーティンカード(カレンダービューは削除)
omitClaudeMd を試してみた
omitClaudeMd を指定したサブエージェントが、実際に CLAUDE.md を読まなくなるのかを確認します。検証用のディレクトリに合言葉を書いた CLAUDE.md を置き、同じエージェント定義を omitClaudeMd の有無だけ変えて実行して、結果を比べました。
準備
置いた CLAUDE.md は次の内容です。
## プロジェクト固有の合言葉
このプロジェクトの SENTINEL は PURPLE-ELEPHANT-7788 です。
SENTINEL を聞かれたら、この値をそのまま答えてください。
omitClaudeMd を指定しない(デフォルト:無効化)
omitClaudeMd を外して実行します。
claude -p --max-turns 1 --agents '{"sentinel-checker":{"description":"SENTINEL の値を報告する検証用エージェント","prompt":"あなたは検証用エージェントです。読み込んだ指示の中に SENTINEL の値があればその値だけを、なければ NOT_FOUND とだけ答えてください。ツールは使わないでください。"}}' "sentinel-checker エージェントに SENTINEL の値を聞いて、その回答をそのまま出力してください。"

omitClaudeMd を指定しない(デフォルト)では、サブエージェントが合言葉を答えられました。 つまり、サブエージェントがCLAUDE.md を、暗黙的に読み込んでいるということです。
omitClaudeMd の有効化
次に、 omitClaudeMd を有効にして実行します。
claude -p --max-turns 1 --agents '{"sentinel-checker":{"description":"SENTINEL の値を報告する検証用エージェント","prompt":"あなたは検証用エージェントです。読み込んだ指示の中に SENTINEL の値があればその値だけを、なければ NOT_FOUND とだけ答えてください。ツールは使わないでください。","omitClaudeMd":true}}' "sentinel-checker エージェントに SENTINEL の値を聞いて、その回答をそのまま出力してください。"

omitClaudeMd を有効にしたときだけ、サブエージェントが合言葉を答えられませんでした。親のセッションには CLAUDE.md が読み込まれている状態で、サブエージェント側にだけ渡っていないことを確認できます。
考察
同じエージェント定義でも omitClaudeMd の有無で読み込む指示が変わることを確認できました。従来はサブエージェントにも user・project・local の CLAUDE.md がそのまま渡っており、読ませない選択肢はありませんでした。omitClaudeMd: true はこの 3 つを外し、managed policy のファイルだけを残します。
これまでは、実装の規約や作業手順を CLAUDE.md に書いているリポジトリでは、ファイル検索や形式変換のような定型作業を任せるサブエージェントにもそれが渡っていたことになります。コンテキストを小さく保ち、かつ外したほうが指示が素直に通る場面はあるのではと感じます。
効果的なユースケースとしては、
- プラグインとして配布するサブエージェント(利用者のリポジトリの CLAUDE.md に左右されなくなる)
- 定型的な抽出・変換を任せるサブエージェント
- CLAUDE.md が大きいリポジトリでサブエージェントを並列に走らせる場合
反対に、コードを書くエージェントやレビューを任せるエージェントでは規約が伝わらなくなるため、残したほうが安全と考えられます。
最後に
今回の 3 バージョンは、Bash の権限チェックの抜けを 4 件塞いだ点と、auto mode にコマンド単位の allowed_domains が入った点が中心だと感じます。加えて、サブエージェントに CLAUDE.md を読ませない omitClaudeMd も実際に効いていることを確認できました。権限ルールを自分で設定している方と、サブエージェントを使い分けている方は、それぞれ確認しておく価値があると見ています。
気になる変更があれば、アップデートして確認してみてはいかがでしょうか。
参考文献








