ウェビナー『成功事例に学ぶ、事業に付加価値をもたらすAI・機械学習の活用方法』を開催しました。

機械学習チームで対応実績があるユースケースと、公開事例を踏まえて、事業に付加価値をもたらすAI・機械学習の活用方法をご紹介しました。
2023.11.13

データアナリティクス事業本部 機械学習チームの鈴木です。

『成功事例に学ぶ、事業に付加価値をもたらすAI・機械学習の活用方法』ウェビナーを開催しましたので簡単な開催のご報告です。

2つのセッションを発表させて頂きました。

  • ユースケースに学ぶ、事業に付加価値をもたらすAI・機械学習の活用方法
  • Google Cloudで実現する自然言語処理の活用ユースケース

また、最後に質疑応答もさせて頂きました。

1. 『ユースケースに学ぶ、事業に付加価値をもたらすAI・機械学習の活用方法』セッション

ご紹介した内容

以下の内容をご紹介しました。

  • 機械学習課題の整理
    • データ、適用領域
    • 解決のアプローチ
    • 活用するツール、サービス
  • 機械学習のユースケース
    • ケース1 : レコメンデーション
    • ケース2 : 画像処理
    • ケース3 : 機械学習基盤 (MLOps)

機械学習課題の整理

まずは機械学習課題の整理ということで、ビジネス上の課題を解決するために「データ」と「適用領域」の観点で機械学習課題を整理しました。

適用領域毎の課題

その内容を踏まえて、機械学習のユースケースを3つご紹介しました。

  • ケース1 : レコメンデーション
  • ケース2 : 画像処理
  • ケース3 : 機械学習基盤 (MLOps)

ユースケース例(レコメンデーション)

レコメンデーションのユースケースとしてAmazon Personalizeを使った仕組みについてご紹介しました。

Amazon Personalizeで具体的に出来ることとして特に以下の3つを説明しました。

  • ユーザーベースのパーソナライズ:ユーザーの行動に基づき、ユーザーに合わせた製品やコンテンツをレコメンドする
  • アイテムベースのパーソナライズ:ユーザーの行動に基づいて、あるアイテムに対する類似のアイテムをレコメンドする
  • パーソナライズされたランキング:ユーザー毎にアイテムのランキングを生成する

ECサイトでレコメンデーションを実現する想定アーキテクチャについてもご紹介しました。

想定アーキテクチャ

Amazon PersonalizeではAPIリクエストによるリアルタイムレコメンドと、S3に結果をまとめて出力するバッチレコメンドがあるのでした。

また、特にレコメンデーションのユースケースのような、構造化データを対象とした機械学習の仕組みにはデータの準備が必要になります。これを手早く実現するパッケージとして、弊社で開発・提供しているCSアナリティクスについてもご紹介しました。

学習データの準備

機械学習案件の対応実績例

今回ご紹介したユースケースについて、対応実績がございます。

機械学習案件の対応実績

2. 『Google Cloudで実現する自然言語処理の活用ユースケース』セッション

機械学習チームの支援実績の一つとして、コールセンターの蓄積データを活用し、FAQページやチャットボットの改善に貢献した事例をご紹介しました。

テキストデータや会話をAI/機械学習で解析できるサービスであるBigQuery MLやNatural Language APIを活用し、結果的に顧客満足度を20%以上改善するに至った取り組み事例についてお話ししました。

質疑応答内容

Q. Google Cloudは新しい機械学習サービスを最近次々に発表しているイメージがありますが、出たばかりのサービスの利活用についても御社で対応して頂けるのでしょうか?また、実際にそのような対応を実施したこともあるかお答えできる範囲で教えていただけるとありがたいです。

A. Google Cloudに限らず最新のサービスは弊社内でも順次調査や検証を進めています。ご要望に応じて、活用方法について、新しい技術を適用する際のPoCなどのご提案から設計、評価を支援させて頂くことが可能です。 また、まだ具体的な実現方法が分からないという場合であっても、 ご相談いただければ具体化するところから弊社からご支援可能ですので、ご相談頂ければと思います。 PoCなどを実施した後に、その結果が実用する価値があると判断ができれば、 今回のGoogle Cloudの事例のように本番環境にどのような形で持って行けばよいかなどの支援まで対応可能です。

Q. 導入時の効果測定の手法として用いられる満足度調査などのアンケートにつきものの問題として、未回答の割合があるかと思います。ケースバイケースなのは理解していますが、一般的にはどのようにフィードバックの正確性を担保しているのでしょうか。

A. 今回後紹介した事例についても効果測定の際に未回答の割合を考慮に入れております。具体的には、訪問者すべてに対して評価するということが技術的に難しいケースだったので、全回答者の中で肯定的な回答した割合がどの程度増えたかという形で確認を行うことで、効果の検証を行いました。未回答がある中でもどれぐらい回答してくれた人が増えてきたのかという割合を見たということになります。

Q. RAG( Retrieval Augment Generation )を用いたQ&Aシステムを構築したいのですが、クエリで意図した資料が検索できず困っています。良い対処法はありますか。

A. 文体を揃える工夫をご紹介します。

ほかにも以下のブログに工夫点を紹介頂いているのでご確認ください。

より詳細には、弊社までぜひご相談を頂ければと思います。

Q. 今回はクラウドを使用しての機械学習事例紹介でしたが、(貴社で取り扱いのある)Alteryxで機械学習を行うことはクラウドサービスと比較し難しいでしょうか?

A. どの程度のスケールを実現したいかによって選択頂くと良いと思います。クラウドサービスの機能を使って機械学習機能を実現する場合は、データ量に対してスケールすることを踏まえた設計をできることがほとんどです。慣れ親しんだソフトウェアで試してみたいという場合は要件を踏まえて可能であれば一旦導入してみるのも手だと思います。

最後に

2023/10/31に開催した『成功事例に学ぶ、事業に付加価値をもたらすAI・機械学習の活用方法』ウェビナーについて簡単にご紹介しました。

今後も機械学習ウェビナーは随時開催予定ですので、今回ご参加されなかった方も改めてご参加されたい方もお待ちしております。