CrowdStrike Falcon MCP Server を試してみたら便利でした

CrowdStrike Falcon MCP Server を試してみたら便利でした

CrowdStrike も公式の Falcon MCP Server を GitHub で公開しており、Claude や Cursor などの MCP 対応クライアントから Falcon のデータを自然言語で扱えるようになっています。本記事では、Falcon MCP Server のセットアップから接続確認までの手順を紹介します。 なお、本記事執筆時点(2026年6月)では Public Preview(v0.10.0)です。リリース前のため、本番利用は非推奨です。検証・テスト目的での参考としてください。
2026.06.02

こんにちは、コカコーラ大好き、カジです。

最近、AI エージェントから直接データにアクセスできる MCP (Model Context Protocol) が注目を集めています。CrowdStrike も公式の Falcon MCP Server を GitHub で公開しており、Claude や Cursor などの MCP 対応クライアントから Falcon のデータを自然言語で扱えるようになっています。本記事では、Falcon MCP Server のセットアップから接続確認までの手順を紹介します。

🚧 Public Preview: 本記事執筆時点(2026年6月)、Falcon MCP Server は Public Preview です(最新版: v0.10.0 / 2026-05-18)。1.0 安定版リリース前のため、機能・仕様は予告なく変更される可能性があります。本番環境へのデプロイは避けることが公式に推奨されています。 検証・テスト用途での利用を推奨します。


概要

  • Falcon MCP Server は、CrowdStrike が公式提供する MCP (Model Context Protocol) サーバーです
  • Claude Desktop や Cursor など MCP 対応の AI クライアントから、Falcon のセキュリティデータを自然言語で取得・操作可能です。
  • 接続には CrowdStrike Falcon の OAuth2 API キー(Client ID / Client Secret) が必要で、インシデント調査・脆弱性管理・脅威インテリジェンスなどをカバーしています。
  • ⚠️ 2026年6月時点で Public Preview(v0.10.0)のため、本番環境への適用は非推奨です(公式推奨)

いきなりまとめ

  • Falcon API キー(Client ID + Client Secret)を用意し、uv で Falcon MCP Server を起動するだけで接続できます
  • Claude Desktop / Cursor どちらでも JSON 設定ファイルへの数行追記で利用可能です
  • セキュリティ担当者が「CrowdStrike で X月X日 に検知した内容を教えてください。Falcon MCP Server で調査をお願いします。」と聞くだけで CrowdScore を返してくれる体験は、かなり便利です
  • 現時点では 防止ポリシーの変更やセンサー管理はできないため、読み取り・調査用途が中心と理解しておくとよいです。

前提条件 / 環境

項目 内容
CrowdStrike Falcon アカウント 有効なサブスクリプション(検証用テナント可)
Falcon API スコープ 後述の最小権限セット
OS macOS / Linux(Windows は WSL2 推奨)
Python 3.11 以上(PyPI の公式要件)
パッケージマネージャー uv(推奨)または pip
MCP クライアント Claude Desktop または Cursor IDE

必要な Falcon API スコープ(最小権限)

以下のスコープを Read で付与します。操作系ツール(IOC 追加、IOA ルール作成など)を使う場合は対象スコープに Write も追加してください。

スコープ名 最低権限 用途
Detections Read インシデント・検知の閲覧
Hosts Read ホスト情報の取得
Vulnerabilities Read 脆弱性情報の取得
Intel Read 脅威インテリジェンスの参照
IOC Management Read カスタム IOC の参照
Custom IOA Rules Read IOA ルールの参照
Firewall Management Read FW ルールの参照
Scheduled Reports Read レポートの参照
Event Streams Read NG-SIEM 検索
Identity Protection Read ID 調査

⚠️ 注意: API キー(Client ID / Client Secret)は秘密情報です。コードや設定ファイルへのハードコードは避け、1Password Environments に変数として登録することを推奨します。1Password Environments を使うと .env ファイルがディスクに書き込まれず、UNIX パイプ経由でプロセスに直接渡されるため、Git等への誤コミットリスクをゼロにできます(後述の Step 1・Step 4 参照)。


やってみた

Step 1: Falcon API キーの作成

  1. Falcon コンソール(https://falcon.crowdstrike.com)にログインします
  2. 左メニューから [サポートおよびリソース] > [APIクライアントおよびキー] を開きます

Crowdstrike-Falcon-Support-Resorce-APIClient-Key-1

  1. [APIクライアントの作成] をクリックします

Crowdstrike-Falcon-Support-Resorce-APIClient-Key-2

  1. クライアント名を入力します(例: mcp-server-dev
  2. 前述の「必要な Falcon API スコープ」を参考に、各スコープの「読み取り」にチェックを入れます

Crowdstrike-Falcon-Support-Resorce-APIClient-Key-3

  1. [作成] をクリックして Client ID と Client Secret を取得します
    (スクショ予定: Client ID / Client Secret の表示画面)

    ⚠️ Client Secret はこの画面でしか確認できません。画面を閉じると再表示できないため、ご注意ください。私は次の手順で 1Password Environments に登録してます。

  2. 1Password デスクトップアプリの [設定] > [開発者] を開き、「1Password 開発者エクスペリエンスを表示する」をオンにします

  3. サイドバーの [開発者] セクションから [環境を表示] をクリックし、[新規環境] で環境名(例: falcon-mcp-dev)を作成します

  4. 作成した Environment に以下の変数を追加して保存します

    • FALCON_CLIENT_ID = Falcon の Client ID
    • FALCON_CLIENT_SECRET = Falcon の Client Secret
      (スクショ予定: 変数登録後の Environment 一覧画面)
  5. [保存先] タブの [ローカル .env ファイル] > [目的地の設定] をクリックし、マウント先パスを指定します(例: ~/.config/falcon-mcp/.env
    [.env ファイルをマウントする] をクリックして完了です

    💡 この .env ファイルはディスクに物理的には存在しません。1Password が UNIX パイプ経由で値をオンデマンドに渡す仮想ファイルです。git add . しても検知されず、Git への誤コミットが根本的に防止されます。


Step 2: uv のインストール(未導入の場合)

# macOS / Linux
curl -LsSf https://astral.sh/uv/install.sh | sh

インストール後、シェルを再起動または source ~/.zshrc を実行します。


Step 3: Falcon MCP Server の動作確認(ローカル起動)

1Password Environments で仮想マウントした .env ファイルを uvx--env-file フラグで指定し、サーバーを起動します。uvx はこのフラグをネイティブサポートしているため、op run などのラッパーは不要です。

uvx --env-file ~/.env/.env.falcon falcon-mcp

💡 .env ファイルのパスは Step 1 で 1Password Environments に設定したマウント先と同じです。ファイルはディスクに物理的には存在せず、1Password が値をオンデマンドで渡します。

(スクショ予定: ターミナルに Falcon MCP Server running... のような起動ログが表示される画面)

起動に成功すると MCP サーバーが標準入出力で待ち受け状態になります。


Step 4-A: Cursor IDE への設定追加

Cursor の MCP 設定ファイルは ~/.cursor/mcp.json です(グローバル設定の場合)。

[Cursor] > [Settings] > [MCP] から設定ファイルを開き、以下を追記します。

✅ 推奨: 1Password Environments の仮想 .env を使ったセキュアな設定

Claude Desktop と全く同じ設定が使えます。uvx --env-file で仮想マウントの .env パスを指定するだけです。

{
  "mcpServers": {
    "falcon-mcp": {
      "command": "uvx",
      "args": [
        "--env-file",
        "/Users/<YOUR_USERNAME>/.env/.env.falcon",
        "falcon-mcp"
      ]
    }
  }
}

💡 Claude Desktop / Cursor で同じ .env パスを共有できます。 1Password Environments 上でシークレットを更新すれば、両クライアントに即時反映されます。物理ファイルが存在しないため、誤って Git にコミットする心配もありません。

設定を保存後、Cursor を再起動すると MCP サーバーが有効になります。

(スクショ予定: Cursor の MCP 設定画面に falcon-mcp サーバーが enabled で表示されている画面)


Step 4-B: Claude Desktop への設定追加(参考情報)

Claude Desktop の設定ファイルを開きます。

  • macOS: ~/Library/Application Support/Claude/claude_desktop_config.json

✅ 推奨: 1Password Environments の仮想 .env を使ったセキュアな設定

uvx--env-file フラグをネイティブサポートしているため、op run などのラッパーは不要です。1Password Environments で仮想マウントした .env のパスをそのまま指定するだけです。

{
  "mcpServers": {
    "falcon-mcp": {
      "command": "uvx",
      "args": [
        "--env-file",
        "/Users/<YOUR_USERNAME>/.env/.env.falcon",
        "falcon-mcp"
      ]
    }
  }
}

uvx が起動時に 1Password の仮想 .env を読み取り、FALCON_CLIENT_ID / FALCON_CLIENT_SECRET などを環境変数としてプロセスへ渡します。設定ファイルにも .env ファイルにも平文のシークレットは一切残りません。

参考: 直接設定する場合(非推奨)

設定ファイルへの平文記載はセキュリティリスクがあります。検証目的など一時的な利用に限定してください。

{
  "mcpServers": {
    "falcon-mcp": {
      "command": "uvx",
      "args": ["falcon-mcp"],
      "env": {
        "FALCON_CLIENT_ID": "<YOUR_CLIENT_ID>",
        "FALCON_CLIENT_SECRET": "<YOUR_CLIENT_SECRET>",
        "FALCON_CLOUD": "us-1"
      }
    }
  }
}

設定後、Claude Desktop を再起動します。


Step 5: 接続確認

Cursor のチャットで試しに検知内容を聞いてみましょう。

「CrowdStrike で 3/27 に検知した内容を教えてください。Falcon MCP Server で調査をお願いします。」

Falcon MCP Server が実際のデータを取得し、以下のような検知レポートが返ってくれば接続成功です。

Crowdstrike-Falcon-mcp-server

上のキャプチャでは、対象ホスト 1 台に対して合計 7 件の検知(Critical 2 件・High 3 件・Overwatch lead 2 件)が返ってきています。インシデントの概要・ホスト情報・MITRE ATT&CK マッピング・攻撃シーケンス(時系列)・推奨アクションまで、自然言語で一気に引き出せるのが Falcon MCP Server の魅力だと思いました。

まとめ

  • Falcon MCP Serverのセットアップのは簡単と感じました
  • Cursorのmcp設定 に数行追記するだけなので、AI ツールを普段使いしている方ならすぐ試せると思います
  • Falcon API スコープを最小権限に絞っておくことで安心して使えると思います
  • 私は、Crowndstrike初心者なのでドキュメント参照するより、MCP経由でCrowdStrike Falconの使い方を聞くと非常に便利だと感じました
  • AI エージェントとセキュリティプラットフォームの連携という観点で、今後の機能追加が楽しみです。
  • Public Preview のため機能・仕様が変更される可能性がありますが、すごく便利です。このままリリースされても無料で利用できることに期待しています

バージョン情報

本記事執筆時点のバージョン情報です。

項目
最新バージョン v0.10.0
リリース日 2026-05-18
ステータス Public Preview(1.0 未満)
Python 要件 >= 3.11
ライセンス MIT

最新のリリース情報は Changelog を参照してください。


参考リンク

CrowdStrike / Falcon MCP

1Password Environments / シークレット管理(DevelopersIO)

MCP / ツール


用語補足

  • MCP (Model Context Protocol): Anthropic が策定した、AI モデルと外部ツール・データソースを繋ぐ標準プロトコル
  • IOC (Indicator of Compromise): 侵害の痕跡。マルウェアのハッシュ値・不審な IP アドレス・ドメインなど
  • IOA (Indicator of Attack): 攻撃の振る舞いパターン。実行されたコマンドやプロセスの挙動から攻撃を検知するルール
  • NG-SIEM (Next-Gen SIEM): CrowdStrike の次世代 SIEM 機能。CQL クエリでログを高速検索
  • ATT&CK: MITRE が公開する攻撃戦術・技術のナレッジベース(https://attack.mitre.org/)

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