[UPDATE] Amazon CloudFrontのコンソールが日本語対応しました! [ついに]

AWSのCDNサービスであるAmazon CloudFrontのコンソール(マネジメントコンソール画面)が日本語での表記に対応しました。これまで永らく日本語対応されてこなかったこともあり、個人的に衝撃的なアップデートです。
2021.08.28

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はじめに

清水です。AWSのCDNサービスであるAmazon CloudFrontのコンソール(AWSマネジメントコンソール画面)が日本語対応しました。まずは実際の画面キャプチャをご覧ください!

日本語の「ディストリビューション」表記、なんだか新鮮ですね!こちらの更新を私が確認したのは2021/08/26(日本時間)の午前中、前日までは左下の言語選択で日本語を選んでいても英語表記だったため、この2021/08/26のタイミングでアップデートされたかと推測しています。(Twitterで検索してみても、日本時間2021/08/26の午前中のツイートが確認できます。)これまで永らく日本語化されてこなかったCloudFrontのマネジメントコンソール、個人的には衝撃的なアップデートということもあり、記念にブログエントリとしてまとめておこうと思います。

日本語化されたCloudFrontマネジメントコンソールを堪能する

冒頭でディストリビューション一覧画面を確認しましたが、他の画面についてもみていきましょう。もし日本語以外の言語でCloudFrontコンソールを表示している場合は左下の言語選択から日本語を選択します。「日本語」がグレーアウトされておらず選択できるのをどれほど待ちわびたことでしょう、、!

ディストリビューション作成画面を確認してみます。まずはオリジンの設定箇所です。

続いて「デフォルトのキャッシュビヘイビア」。

「関数の関連付け」と「設定」。個人的には料金クラスの地域名は英語よりも日本語のほうが地域をパッとイメージできました。

ディストリビューションの詳細画面はこんな感じです。

キャッシュポリシー設定画面です。なお、ところどころにある[情報]の文字列をクリックして表示できる説明の項目もきちんと日本語化されています。

一通りみてみた限りですが、ちょうど良いぐあいに日本語化されているなぁという印象です。日本語化対応した場合の懸念点として、不必要なまでに日本語化されてしまい、設定項目の意図などが逆にわかりにくくなってしまう、といったこともあるかと思います。今回のCloudFrontコンソールの日本語化表記対応ではそんなこともなく、既存のユーザには違和感なく受け入れられ、また新たにCloudFrontを使うユーザには親しみやすくなるようなアップデートかと思います。

2021年7月のコンソールアップデートの際には日本語化はまだだった

日本語化されたCloudFrontコンソールを堪能しつつ、このCloudFrontのマネジメントコンソールについて少し振り返ってみます。直近の大きなアップデートとしてコンソール画面自体が新しくなっていました。2021年7月はじめのアップデートです。

このアップデートを確認した際、もしや日本語対応もされているのでは!?と思って確認したのですが、上記の時点では日本語化はまだでした。(上記エントリにもその旨記載があります。)

なお、新コンソールへのアップデート後、旧コンソールへの切り替えは2021/08/06までという当時のアナウンスでしたが、2021/08/28現在では2021/09/14まで延長されているようです。

ちなみに古いコンソールでは日本語化はできませんでした。

表示言語をEnglishに設定すると、日本語はグレーアウトされ選択できないようになります。これまでCloudFrontコンソールの永らくの振る舞いがこれでしたね。

古いコンソールに戻してしまって、けどやっぱり日本語化されたコンソールが使いたい場合は、新コンソールに戻しましょう。新コンソールリリース時はブラウザのローカルストレージの情報を削除するという手間が必要だったのですが、2021/08/28現在ではマネジメントコンソールのトップページなどからCloudFrontコンソールへのリンクを辿ると新コンソールで表示されるようです。

マネジメントコンソールの日本語化とCloudFrontコンソールの歴史

冒頭で、個人的にCloudFrontコンソールの日本語化が衝撃的だった、と述べました。こちらの理由について簡単にまとめておきましょう。Amazon CloudFrontの歴史は他の多くのAWSサービスと比べて長く、AWSの中でも比較的は早い段階でリリースされたサービスと言えます。調べてみるとリリースは2008年11月でした。(Distribute Your Content With Amazon CloudFront | AWS News Blog)そしてAWSマネジメントコンソールへの対応は翌年2009年の1月です。(AWS Management Console Support for CloudFront | AWS News Blog

このAWSマネジメントコンソールですが、日本語化という観点での歴史はCloudFrontよりも浅く、2010年代前半までは基本的に英語のUIでした。そんな中、AWS Summit Tokyo 2014のKeynoteでAWSマネージメントコンソールの日本語版開発が伝えられ、驚愕したものです。(AWS Summit Tokyo 2020開催予定期間だったので過去のAWS Summit Tokyoについて振り返ってみた #AWSSummitTokyo | DevelopersIO)なお2021/08/28現在、公式には「AWSマネジメントコンソール」と表記されていますが、当時のスライドでは「AWSマネージメントコンソール」でしたね。

そして晴れて、2015年4月にAWSマネジメントコンソールが日本語化されます。当時のDevelopersIOエントリによると、日本語化の対象はAmazon EC2、Amazon RDS、Amazon S3、Amazon VPC、AWS Identity and Access Management (IAM)、Amazon SQS、Amazon EMR、Amazon DynamoDB、Amazon CloudWatchの9個のサービスとのことでした。

上記ブログエントリにも記載がありますが、上記9サービス以外の各サービスも順次日本語化されていくということで、AWSを代表するサービスの一つであり、すでにサービスリリースから時間が経っているCloudFrontのコンソールの日本語化も時間の問題かと思われました。しかし年が変わった2016年になってもCloudFrontコンソールに日本語化対応はされず、さらにはAWS Summit Tokyo 2017のKeynoteでサービスコンソールの日本語化促進について案内されるも、いまだに日本語化されない日々が続いていました。(AWS Summit Tokyo 2020開催予定期間だったので過去のAWS Summit Tokyoについて振り返ってみた #AWSSummitTokyo | DevelopersIO

CloudFrontについてはEC2などのリージョナルなサービスではなく、エッジサービスであるのでマネジメントコンソールの日本語化が難しいのでは?などと考えた時期もありましたが、同じエッジサービスであるAmazon Route 53のマネジメントコンソール画面はCloudFrontコンソールよりも先に日本語化されました。続々とリリースされるAWSの新サービスでも、多くのサービスがマネジメントコンソールの日本語対応をしていきます。サービスリリース当時から日本語化されたマネジメントコンソールを持つAWSサービスなんてのもあったかと思います。そんな永らく日本語化対応されなかった、もしかしたらずっと日本語化対応がされることがないのでは、と思わせていたCloudFrontコンソールが、とうとう日本語化されたわけです。

まとめ

Amazon CloudFrontのコンソールの日本語対応についてまとめてみました。どういうわけかずっと日本語化されてこなかったCloudFrontのマネジメントコンソール、そのため少しとっつきにくいといった印象を持つ場合もあったかと思います。この日本語化でこれまでCloudFrontを使ってこなかったユーザでも親しみやすくなったのではないでしょうか。個人的には違和感のない日本語だったので一安心という心境もあります。衝撃的なアップデートに驚きつつ、日本語対応の場合のどこまで英語(英単語)を残し、どこから日本語(含むカタカナ)にするかの選択は難しよなぁと思ったしだいです。