[アップデート]Amazon Connectで「会話型分析」のダッシュボード機能が利用できるようになりました

[アップデート]Amazon Connectで「会話型分析」のダッシュボード機能が利用できるようになりました

Amazon Connectで可視化できるダッシュボード機能が搭載されました(会話型分析編)
Clock Icon2023.12.20

こんにちは、洲崎です。
re:Invent2023前になりますが、2023/11/17にAmazon Connectで事前に構築されたダッシュボード機能(会話型分析)が利用できるようになってましたので紹介します。

この機能はAmazon Connectを利用できる全てのリージョンで利用可能です。
同じタイミングで「キューパフォーマンスのダッシュボード機能」も提供されていますが、こちらは別記事で紹介する予定です。

ダッシュボード機能

ダッシュボード機能は、Amazon Connectのデータをグラフなどで可視化して分析することができる機能です。
ダッシュボード自体はAmazon Connect内に構築されており、その中で会話型分析(Contact Lens)が見れるダッシュボードが提供されました。

今まで通話の履歴データやエージェントの状況をグラフなどで可視化したい場合は、Amazon ConnectのCTRというデータをKinesis Data Firehose経由でS3(Athena,QuickSight)やOpenSearch Serviceに保存して分析基盤を作り込む必要がありました。
今回の機能アップデートで要件が当てはまる場合は、Amazon Connectのみでダッシュボードを利用した分析まで完結できるようになります。

やってみる

Amazon Connect コンソールにログインします。
Amazon Connectのダッシュボード機能は、サイドメニューの「分析と最適化」→「ダッシュボードとレポート」にあります。

ページを開くと、すぐに利用できるダッシュボードが用意されていました。

会話型分析ダッシュボードを開く

前提として、すでにAmazon Connect Contact Lensを有効にしている必要があります。
設定の詳細についてはこちらの記事をご確認ください。

ダッシュボードを開くと直近15分以内までの通話をフィルターした形で表示されました。

ためしにテストデータを表示するために、過去1ヶ月前にしてみると、数値が表示されました。

ここからは各レポートの項目ごとにみていきます。

パフォーマンスの概要

パフォーマンスの概要は「対応したコンタクト」、「平均処理時間」、「平均キュー応答時間」、「転送済みのコンタクト(受信)」が数値でみることができる項目です。
「Contact Lensの会話分析をした通話」を利用した通話と、会話分析をしていない通話で分けてみることができます。

各数値に表示されているパーセンテージや数字は「前の月」と比較してどうだったかを示しています。
例えば「パフォーマンスの概要」にある「対応したコンタクト」が↑900% | 2となっているのは、先月が2件で今月が20件のため、200%アップしているという意味です。
対応したコンタクト数、平均処理時間、平均キュー応答時間、転送済みの通話が一目で見れるのは良いですね。
ちなみに平均処理時間は、後処理の時間(アフターコールワーク)のことです。

コンタクトカテゴリ

コンタクトカテゴリは「Amazon Connect Contact Lens」の「ルール」で作成することができるカテゴリです。
例えば、「動きません」というワードを検出したら、「製品の故障」といった形で通話内容に対してカテゴリを付与することができます。
(詳細については下記記事をご参照ください)

カテゴリごとに、問い合わせ数や平均後処理時間、平均応答時間などを確認することができます。

(画像はドキュメントより参照)

Movers&Shakers のトップ 5

分析対象の期間内で、Contact Lensのルールで作成された「カテゴリ」に対して、もっとも変更率が高いもの(発生頻度が高い or 低い)が表示されます。
分析対象の期間のカテゴリのトレンドを把握することができます。
そのトップ5に対して、そのカテゴリの問い合わせ数や、全体から見た割合(パーセンテージ)を確認することができます。

(画像はドキュメントより参照)

上位のコンタクトカテゴリの平均処理時間

平均後処理時間で、上位10個までのコンタクトカテゴリを棒グラフで表示します。
それぞれのカテゴリに対して、分析対象の期間で前回と比較してどうだったか(後処理の時間が増えた or 減った)などをグラフでみることができます。

(画像はドキュメントより参照)

キュー別のコンタクト数

キュー別に問い合わせ数をみることができます。
キューごとに窓口等を分けている場合、それぞれの窓口でどのぐらい通話が入ってきたかを一目で確認することができます。
また、該当のグラフにマウスを持っていくことで、件数を表示することもできます。

対応したコンタクトと平均処理時間のトレンド

日別 or 月別で対応したコンタクトと平均処理時間(後処理時間)をグラフでみることができます。
また、マウスをグラフに持っていくと、詳細な数値を確認することができます。
(下のグラフは「月別」で表示しています)

例えば、問い合わせ数に対して後処理時間が多いと、問い合わせ1件ごとに時間のかかる後処理をオペレーターが行っているのではと分析することができます。

最後に

Amazon Connectで事前に構築された「会話型分析」のダッシュボード機能を触ってみました。
今までレポート機能といえば、リアルタイムメトリクスや履歴メトリクスで主に数値のみを見る形でしたが、グラフだとコールセンターの状況をわかりやすく把握できて良いですね。
「会話型分析」のダッシュボードはContact Lensの「ルール機能(カテゴリ)」を利用していないとみれる項目が限られる為、ルール機能を使っていない方はこれを機に利用してみてください。

ではまた!コンサルティング部の洲崎でした。

Share this article

facebook logohatena logotwitter logo

© Classmethod, Inc. All rights reserved.