[アップデート]Amazon Connectの標準CCPで着信音・通話時のスピーカー・マイクデバイスを変更できるようになりました
こんにちは、洲崎です。
2023/6にAmazon Connectの標準CCP、またはエージェントワークスペースでオーディオデバイスの設定(着信音・通話時のスピーカー・マイクのデバイスの変更)ができるようになってましたので紹介します。
※本アップデートはWhat's New等の告知は見当たらなかったのですが、Amazon Connect リリースノートで2023年6月のアップデートとして紹介されていました。
オーディオデバイス設定とは
Amazon Connectの着信音・通話時のスピーカー・マイクで利用するデバイスを変更できる設定です。
今までAmazon Connectの標準CCPを利用する際、スピーカーとマイクは利用しているPC端末のOSの既存設定に依存していました。
その為、例えば着信したときの音だけをスピーカーにするなど個別に変更することができませんでした。
ただ、着信音のみをスピーカーにしたいケースなどはあると思います。
例えば、ヘッドセットを常時つけているのではなく、着信時にスピーカーの音で気付いてから、ヘッドセットをつけて対応するケースなどです。(ずっとヘッドセットをつけているとエージェントの負担になる為、そのような運用をしているといったケースを聞いたことがあります)
もし着信音だけスピーカーにしたいという要望がある場合、Amazon Connect Streams(以後、カスタムCCP)を利用するか、Amazon Connect CTI Adapter for Salesforce(SalesforceにCCPを埋め込む形)を利用する必要がありました。
それが今回のアップデートでカスタムCCPやAmazon Connect CTI Adapter for Salesforceを使わずともデバイスの設定変更が可能となりました。
やってみる
まず、オーディオデバイスを設定していないCCPの設定画面はこちらです。
電話の種類(ソフトフォン or デスクフォンの選択)と、言語、ログのダウンロード、ログアウトとシンプルな画面です。
標準CCPにオーディオデバイスの設定を反映させるには、Amazon Connectコンソールから、エージェントが利用するユーザーに紐づいているセキュリティプロファイルに権限を付与する必要があります。
セキュリティプロファイルにある「コンタクトコントロールパネル」でオーディオデバイスの設定
のアクセスにチェックを入れます。
もう一度、同じユーザーでCCPにログインすると、オーディオデバイスの設定画面が表示されました!
下記の内容で、それぞれデバイスの設定が可能です。
- 話者:通話中のスピーカー
- マイク:通話中のマイク
- リンガー:着信音(Amazon Connectに電話が入った時に鳴る音)
エージェントワークスペースのCCPでも問題なくオーディオデバイスの設定画面が表示されました。
留意点
前提条件として、CCPはブラウザで利用するため、プラウザにマイクのアクセス許可が与えられているかを確認します。
また、ブラウザがFirefoxの場合はマイク設定のみ変更可能とのことでした。(ブラウザ固有の制限とのことです)
もしFirefoxを利用しており、他の着信音や通話時のスピーカーのデバイスを変更したい場合は、他の推奨ブラウザ(Google Chrome,Microsoft Edge Chromium)を検討してください。
最後に
Amazon Connectの標準CCPでオーディオデバイスの設定のアップデートを紹介しました。
個人的に嬉しいところは、今までカスタムCCPでしかできなかったところが、標準CCPでできるようになったところです。
カスタムCCPは柔軟にカスタマイズできる反面、JavaScript
を利用する必要があるため、一定のスキルを持ったメンバーがいることが必要です。
コンタクトセンターはゴリゴリ開発できるメンバーもいれば、そうでないケース(非技術者が中心となっているケース)もあると思います。
今後も標準で利用できる機能も拡張されると嬉しいなと思います。(AWSさん、引き続き期待してます)
ではまた!コンサルティング部の洲崎でした。