[アップデート]Amazon Connect Contact Lens で、チャットのリアルタイム会話分析ができるようになりました #AWSreInvent – Amazon Connect アドベントカレンダー 2023

2023.12.02

Amazon Connect アドベントカレンダー 2023、2日目の記事です!

クラスメソッドとギークフィードさん、スカイアーチHRソリューションズ さんの有志が募ってチャレンジしている企画になります。

(アドベントカレンダーのカレンダー一覧はこちら↓)

はじめに

Amazon Connect Contact Lens(以降、Contact Lens) で、チャットのリアルタイム会話分析ができるようになりました。

従来、リアルタイム会話分析は通話のみでしたが、今回のアップデートでチャットも対応しました。

リアルタイム会話分析の機能によって、通話内容の特定のキーワードや感情をトリガーに、例えば以下のルールを作成できます。

  • 担当者にタスクを渡す
  • 別の担当者に転送させる
  • 別の担当者がチャットで支援
  • 担当者の上司に自動でメール通知させる
  • EventBridgeをトリガーできるので、Lambda経由でDBに書き込む

今回は、チャットのリアルタイム会話分析を用いて、チャット中に「担当者にタスクを渡す」ルールを作成してみます。

タスクとは、担当者が通話やチャット対応中や対応後に、対応する作業のことです。

タスク作成のルールを設定すると、問い合わせコントロールパネル(CCP)にタスクが表示されるため、担当者は忘れずにタスクを処理できます。(下記画像は、CCPで受信するタスクの表示例です)

タスク作成をルールで設定する具体的な活用例は、以下があります。

  • チャット中に、商品の初期不良などの品質上の問題が示唆された場合、「壊れています」や「初期不良」などのチャット中の言葉をトリガーに、チャット後に上司に報告するタスクが自動作成されます。担当者は、チャット後にそのタスクが表示されるため、忘れずに上司に報告できます
  • チャット中に、折り返し連絡する必要があると分かった場合、担当者の「折返し連絡します」「後ほどご連絡します」などのチャット中の言葉をトリガーに、チャット終了後に、タスクが自動生成されます。担当者は、チャット後にそのタスクが表示されるため、忘れずに折返し連絡することができます。

こういったルールを設定することで、担当者をサポートでき、それがお客様の満足度の向上に繋がります。

今回は、例でも挙げている商品の不良の問い合わせ時、チャット内での「故障」の言葉をトリガーに、担当者にタスクを作成してみます

アップデート情報には、東京リージョンも対応されていると書いてありましたが、利用不可でした。

構築

Contact Lensの有効化

AWSマネジメントコンソールのConnectに遷移し、Connectインスタンスの分析ツールから、Contact Lensを有効化にチェックをいれるだけです。

コンタクトフロー

コンタクトフローは、下記の通りです。

記録と分析の動作を設定の設定内容は、下記の通りです。

  • 通話記録をオン
  • Contact Lensの会話分析を有効
  • チャット分析を有効にする
  • 言語は、日本語を設定

これでコンタクトフローの作成が完了しました。

Contact Lensでルールの作成

Connectのコンソール画面のうち、左タブの[ルール]に遷移し、[ルールの作成]をクリックします。

ルールの条件を定義

条件の設定は、以下通り行います。

  • 次の場合: Contact Lensリアルタイムのチャット分析が可能
  • 参加者がいたところ:いずれかの (担当者と顧客のどちらも対象という意味です)
  • 話しています:日本語
  • キーワードまたはフレーズ
    • *故障*

キーワードまたはフレーズは、アスタリスク(*)が使えます。

アスタリスクを使わず「動きません」で設定した場合、「なぜか動きません」という言葉はトリガーにされません。

「動きません」の一文に対して、トリガーされますので、アスタリスクは必須です。

アスタリスク以外にも、リスト型やNumber型などが利用できます。詳しくは下記のドキュメントを確認して下さい

ルールのアクションを定義

アクションのカテゴリ名などを、下記画像通り記載します。

  • カテゴリ名
  • アクションを追加(タスクを作成)
    • 名前
    • 説明
    • タスクリファレンス
      • デフォルトで可
    • タスクリファレンスURL
      • デフォルトで可
    • タスクをルーティングするフローを選択
      • 先程作成したコンタクトフローを選択すること

[次へ]をクリックし、[保存として公開]をクリックすると、ルールの作成が完了します。

テスト

それでは、テストします。

顧客が「理由はわかりませんが故障しました。」とチャットで伝えます。

すると、ルールで設定した「故障」がトリガーとなり、担当者側でタスクを受信しました。

タスクを承諾すると、ルールで設定したタスクが表示されました。

チャット中に、リアルタイムでタスクを受け取ることができました。

最後に

ルールを設定すると、チャット内容がトリガーとなり、担当者がタスクを受け取りますので、確実にタスクを完了させることができます。

社内で決めたルールを徹底したい場合、ぜひチャットのリアルタイム会話分析を使い設定してみて下さい。