Amazon Connectパフォーマンス評価におけるコンタクト終了後の自動評価を実装してみた
はじめに
Amazon Connectパフォーマンス評価では、事前に作成した評価フォームを利用し、機械学習を用いたスコアリングやエージェントの会話内容の評価を行うことができます。
エージェントが顧客対応完了後にコンタクトの評価フォームに回答すると評価スコアが算出されます。これにより管理者(評価者)は、スコアの低いコンタクトを対応したエージェントに対して、迅速にフォローアップを行うことができるようになります。
一般的なパフォーマンス評価では、コンタクト対応したエージェントが自身で評価フォームの記入を行いますが、今回はコンタクト終了後に自動で評価を行う方法を試してみます。
評価フォームの設定
評価フォームは事前に作成済みとします。
質問自体は何でも良いのですが、自動で評価されるよう、以下の2つの設定を行います。
- 「評価の自動提出を有効化」を有効にする
- 評価フォームのすべての質問に対してオートメーションを設定する
2つ目の設定について、具体的には各質問の「質問の回答を自動化する方法のオプションを選択」で「オプション 2: Contact Lens カテゴリ」または「オプション 3: 生成 AI」を選択します。「オプション 1: 自動化なし」を選択すると、自動評価が実行されません。
ルールの作成
Contact Lensのルール機能を使用して、自動評価を実行するためのルールを作成します。
「いつ」の項目では、以下のいずれかを選択します。
- Contact Lens チャット後分析が利用可能
- Contact Lens 通話後分析が利用可能
条件として「エージェントとのやり取りの期間」を1秒以上に設定します。これにより、すべてのコンタクトを自動評価の対象にします(1秒未満のコンタクトは対象外となりますが、実用上問題ありません)。
コンタクトカテゴリ名は、このルールを識別するための名前です。分かりやすい名前を設定します。
アクションには「自動評価を送信」を設定し、自動評価させたい評価フォームを選択します。
これで設定完了です。
エージェントの絞り込み(オプション)
「エージェント」で特定のエージェントを選択することで、自動評価対象のユーザーを絞り込むことも可能です。
フロー単位での制御(オプション)
特定のConnectフロー上での対応のみを自動評価させたい場合は、対象のConnectフローにコンタクト属性を設定した上で、条件にコンタクト属性を設定することで実現できます。
動作確認
実際にコンタクト終了後の自動評価を確認してみました。
コンタクト終了後、約10分程度経過すると感情分析が完了し、設定した評価フォームに従って自動評価が開始されました。
評価処理は数十秒で完了しました。
自動評価がトリガーされたことは、カテゴリ名(ルール名)から確認できます。
最後に
Amazon Connectパフォーマンス評価の自動評価機能を使用することで、エージェントの手動入力なしに評価を実行できます。
この機能により、以下のメリットが得られます。
- エージェントの評価フォーム入力作業が不要になる
- 評価の実施漏れを防げる
- 一定の基準で自動的に評価が行われるため、評価の客観性が向上する
是非試してみてください。
参考