[アップデート] Amazon EFSの最大IOPS性能が向上しました
しばたです。
少し前のはなしですがAmazon EFSのサービスが更新され標準ストレージクラスの汎用モードにおける最大IOPSが引き上げられました。
AWSからのアナウンスは以下になります。
更新内容
Amazon EFSではストレージクラスおよびパフォーマンスモードに応じてそれぞれ性能値が定められていますが、今回の更新により「標準」ストレージクラスの「汎用」パフォーマンスモードにおける最大IOPSがRead/Writeそれぞれ
- Read : 35,000 → 55,000 (約1.6倍)
- Write : 7,000 → 25,000 (約3.6倍)
に引き上げられました。
AWSのドキュメントだと下図の部分が更新された形となります。
IOPSの部分だけ整理すると現状こんな感じになっています。
ストレージクラス | パフォーマンスモード | 最大IOPS (Read) | 最大IOPS (Write) | 特記事項 |
---|---|---|---|---|
1ゾーン | 汎用 | 35,000 | 7,000 | 変更なし |
1ゾーン | 最大I/O | - (指定不可) | - (指定不可) | 1ゾーンクラスは汎用モードのみ指定可 |
標準 | 汎用 | 35,000 → 55,000 | 7,000 → 25,000 | |
標準 | 最大I/O | 非公開 (AWS曰くvirtually unlimited) |
非公開 (AWS曰くvirtually unlimited) |
re:Invent情報によればMax 500,000 IOPS以上にスケールするらしい |
1ゾーンストレージクラスの性能は従来どおり変更なしです。
そして、最大I/OモードはAWS曰く無制限にスケールするとのことなのでここも変わりありません。
EFSのパフォーマンス設定はスループット値を基準にしておりユーザーが明示的にIOPS値を設定することはないため、利用者からすると「なんか知らない間に性能が上がった様にみえる」「PercentIOLimit
メトリクス値が上昇しにくくなった[1]」という体感になると思われます。
サービスクオータの更新
この更新に合わせてサービスクオータの値も引き上げられている様です。
注釈に
*In General Purpose mode, there is a limit of 55,000 file operations per second. Operations that read data or metadata consume one file operation, operations that write data or update metadata consume five file operations. File operations are counted from all connecting clients. This means that a file system can support 30,000 read operations per second, or 25,000 write operations, or some combination of the two. For example:
30,000 reads x 1 file operation per read + 5,000 writes x 5 file operations per write = 55,000 file operations
とある様にこちらはファイル操作の上限になります。
補足 : これまでの性能改善
去年末(re:Invent 2022)からEFSの性能周りの改善がすすんでおり、これまでにレイテンシーや最大スループットの改善も成されています。
今回の更新でレイテンシー、最大スループット、最大IOPSと一通りの性能改善がなされた形になります。
先日開催されたAWS Storage Day 2023でもこの点がアピールされていました。
(Unlock the value of your data with Amazon EFS より引用)
最後に
簡単ですが以上となります。
性能もエラスティックに増えていく感じがまさにクラウドって感じで非常に良いですね。
このメトリクスはIOPSだけを指標していると明言されていないため確実とは言えませんが... ↩︎