[アップデート] Amazon EFS の Provisioned Throughput モードの最大スループット性能が3倍になりました

[アップデート] Amazon EFS の Provisioned Throughput モードの最大スループット性能が3倍になりました

Clock Icon2023.06.24

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EFS のProvisioned Throughput モードの最大スループット性能が3倍に引き上がりました。今回のアップデートで最大スループット性能は Elastic Throughput モードと並びました。

  • Provisioned Throughput モードの最大スループット性能
    • 書き込みスループット: 3.34 GiB/s
    • 読み込みスループット: 10 GiB/s

現在、東京リージョン(ap-northeast-1)は非対応です。一部リージョンのみ対応しています。東京リージョンは引き続き以下のスループット性能になります。

  • 書き込みスループット: 1 GiB/s
  • 読み込みスループット: 3 GiB/s

各モード最大スループット性能早見

MODE READ WRITE MEMO
Bursting 5 GiB/s 3 GiB/s 30 TiB 以上のストレージ容量時
Elastic 10 GiB/s 3 GiB/s 1部リージョンのみ
Provisioned 10 GiB/s 3.34 GiB/s 1部リージョンのみ

Provisioned Throughput モードとは

指定したスループット性能を安定して提供してくれるモードです。指定したスループット性能に対して課金されますので、ワークロードのパフォーマンス要件がわかっている場合に利用されることが多いです。

ちなみに現在 AWS が推奨しているモードは Elastic Throughput モードです。

最大スループット性能の引き上げ

今回のアップデートで Provisioned Throughput モードの最大スループット性能は以下の値となりました。

  • 書き込みスループット: 3.34 GiB/s
  • 読み込みスループット: 10 GiB/s

※ 一部リージョンのみ。多くは書き込みスループット 1 GiB /s, 読み込みスループット 3 GiB /s です。

Elastic Throughput モードと比較

推奨モードの Elastic Throughput モードの最大スループットは以下の値です。

  • 書き込みスループット: 3 GiB/s
  • 読み込みスループット: 10 GiB/s

※ 一部リージョンのみ。多くは書き込みスループット 1 GiB /s, 読み込みスループット 3 GiB /s です。

最大書き込みスループット性能は Provisioned Throughput モードの方がが若干(0.34 GiB/s)が優れています。

Bursting Throughput モードと比較

Bursting Throughput モードであれば、スタンダードクラスのストレージの使用量によって性能が変化します。 そのため 30TiB 以上の容量があり、最大性能まで引き上げたスペックが以下です。

  • 書き込みスループット: 3 GiB/s
  • 読み込みスループット: 5 GiB/s

※ 一部リージョンのみ。多くは書き込みスループット 1 GiB/s, 読み込みスループット 3 GiB/s です。

読み込み最大スループットは Bursting Through モードだけが他モードに遅れをとっています。

各モードの最大性能の比較

今回のアップデートで Bursting Throughput モードの読み込みスループット性能以外はほぼ横並びとなりました。

MODE READ WRITE MEMO
Bursting 5 GiB/s 3 GiB/s 30 TiB 以上のストレージ容量時
Elastic 10 GiB/s 3 GiB/s 1部リージョンのみ
Provisioned 10 GiB/s 3.34 GiB/s 1部リージョンのみ

確認してみた

今回のアップデートで適用されている us-east-1 リージョンでスタンダードクラスの EFS を作成し、CloudWatch のメトリクスからスタンダード値を確認します。

読み込みスループット値の最大値が3414まで指定可能になっています。

そして、月額のスループット料金が表示されるのはありがたいですね。最大性能の Provisiond Throughput モードの EFS を利用すると約 $20,000/月です。ストレージ代を除いてスループット代だけでこの額ですのでご利用は計画的に。

確認するメトリクスはPermittedThroughputです。こちらのメトリクスで最大書き込みスループット性能を確認できます。読み込みスループット性能を確認できるメトリクスは提供されていません。

For file systems in Elastic Throughput mode, this value reflects the maximum write throughput of the file system.

PermittedThroughput

PermittedThroughputの値は 3.58 GB/s でした。ドキュメントから確認できた最大書き込みスループット性能は単位がGiB/s ですので、だいたいいいところの値ですね。最大書き込みスループット性能の上昇はメトリクスから確認できました。

おわりに

Provisioned Throughput モードは安定したワークロードでない限りは割高になりがちです。Provisioned Throughput モードをお使いの環境はこの機に Elastic Throughput モードに切り替えられないか見直してみるのもよいのではないでしょうか。

大事なことなのでもう一度、今回のアップデートで上限の引き上がった最大スループット性能設定で利用すると約 $20,000/月かかります。

ちなみに本検証のために33分利用して約 $28 の請求でした。利用時間は CloudTrail のイベントログから算出しました。

  • CreateFileSystem
    • June 24, 2023, 08:56:10 (UTC+09:00)
  • DeleteFileSystem
    • June 24, 2023, 09:30:56 (UTC+09:00)

請求額の資料量を読み解くと 3,414 MiB/s 指定を33分間利用を月間に均すと 4.74 MiB/s/月 となっていました。

参考

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