[アップデート] Amazon GuardDuty の Malware Protection for S3 のスキャンしたデータ量に発生するコストが最大 85 %削減されました

[アップデート] Amazon GuardDuty の Malware Protection for S3 のスキャンしたデータ量に発生するコストが最大 85 %削減されました

Clock Icon2025.02.07

こんにちは!クラウド事業本部コンサルティング部のたかくに(@takakuni_)です。

Amazon GuardDuty の Malware Protection for S3 のスキャンしたデータ量に発生するコストが最大 85 %削減されました。

https://aws.amazon.com/jp/about-aws/whats-new/2025/02/amazon-guardduty-malware-protection-s3-price-reduction/

Malware Protection for S3 のコスト

まずは S3 Malware Protection の課金についておさらいします。

まず GuardDuty 側では次のコストが発生します。

  1. 1 ヶ月あたりのスキャンしたオブジェクトのデータ量
  2. 1 ヶ月あたりのスキャンしたオブジェクト数

https://aws.amazon.com/guardduty/pricing/?nc1=h_ls

加えて S3 への操作に関して、次のコストが発生します。

  1. オブジェクトへのタグ付けコスト
  2. PutObject/GetObject などの S3 API の料金

https://docs.aws.amazon.com/guardduty/latest/ug/pricing-malware-protection-for-s3-guardduty.html

今回、このうちの 1 ヶ月あたりのスキャンしたオブジェクトのデータ量 に関して料金の変更がありました。

アップデート前後で次のように変化がありました。85%オフのようです。

  • 東京リージョン
    • $ 0.79 / GB から $0.1185 / GB(85%オフ)
  • バージニアリージョン
    • $ 0.60 / GB から $0.09 / GB(85%オフ)

リージョンによって価格が異なります、詳しくは料金ページをご覧ください。

https://aws.amazon.com/guardduty/pricing/?nc1=h_ls

C1FSS との比較

同じような役割に TrendMicro 社の C1FSS という製品が存在します。C1FSS は 1 時間あたりのスキャンオブジェクト数に応じて料金が異なります。

課金階層 1 時間あたりに検索されるファイル数 1 時間あたりのコスト(USD)
無料 1 時間あたり 1-20 ファイルの検索 無料
低価格帯 1 時間あたり 21-200 ファイルの検索 $0.42
中価格帯 1 時間あたり 201-400 ファイルの検索 $0.63
上位価格帯 1 時間あたり 401 ~ 2000 ファイル $1.155

https://cloudone.trendmicro.com/docs/jp/file-storage-security/pricing-billing/

東京リージョン、バケット数は 1 つ、月間 730 時間と仮定して比較してみます。(S3 API 周りの条件はのぞきます。)

縦軸がコスト(USD)、横軸がオブジェクトサイズ(MB)です。

1 時間あたり 1-20 スキャン

1 時間あたり 1-20 ファイルの検索では、 C1FSS は無料階層を利用できるため、1 時間あたりのコストは発生しません。

グラフにするとわかるのですが、Malware Protection for S3 の料金がガクッと下がっていますね。

image-8.png

1 時間あたり 21-200 スキャン

1 時間あたり 21-200 ファイルの検索では、 C1FSS は低価格帯に移行します。Malware Protection for S3 と比較すると、1 時間で 15 MB から 16 MB(月間 2336 GB から 2628 GB のアップロード量)が損益分岐点になりそうです。

image-8.png

1 時間あたり 201-400 スキャン

続いて 1 時間あたり 201-400 スキャンの検索です。C1FSS は中価格帯に移行します。新しい Malware Protection for S3 でもオブジェクトのスキャン料金が目立ち、1 時間で 10 MB から 12 MB(月間 2920 GB から 3054 GB のアップロード量)が損益分岐点になってきます。

image-8.png

1 時間あたり 401-2000 スキャン

最後に 1 時間あたり 401-2000 スキャンの検索です。C1FSS は上位価格帯に移行します。より顕著に Malware Protection for S3 のストレージ料金が目立ち、1 時間で 2 MB から 4 MB(月間 5840 GB から 8760 GB のアップロード量)が損益分岐点になります。

image-8.png

まとめ

以上、「Amazon GuardDuty の Malware Protection for S3 のスキャンしたデータ量に発生するコストが最大 85 %削減されました。」でした。

コスト観点のアップデートだったため、コストの側面でご紹介しましたが機能面も要チェックです。(C1FSS の場合、Google Cloud でも使えるなどいろんな側面があると思います。)

このブログがどなたかの参考になれば幸いです。

クラウド事業本部コンサルティング部のたかくに(@takakuni_)でした!

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