[アップデート] Asia Pacific 初!Amazon Managed Blockchain がシンガポール・リージョンで利用可能になりました
本日より、Amazon Managed Blockchain(以下、AMB) がシンガポール・リージョン(ap-southeast-1)で利用可能になりました。
簡単な確認ですが、AWS コンソールでもサポートリージョンに追加されていますね。
何が嬉しいのか
これまで AMB はバージニア・リージョン(us-east-1)でのみ提供されていました。AMB は以下図のように、リージョン内の VPC から PrivateLink を介して AMB の基盤へとアクセスします。
単純に距離が遠くなると、レスポンスに時間が掛かるという話です。
国内から利用の場合、バージニアよりもシンガポールの方が断然近いので、レスポンスの改善が期待されます。
どれくらい違うのか?
では国内からアクセスした際に、バージニアとシンガポールではどの程度の差がでるのでしょうか。
先の図のとおり、AMB にはリージョン内の何らかのリソースからアクセスするわけですから、単純に距離的なレスポンスだけを計測するのであれば AMB をたてるまでもなく、各リージョンに EC2 をおいて、HTTP リクエストするだけで十分でしょう。
バージニア、シンガポールそれぞれに配置した Amazon Linux 2(t3.micro) に私の Mac Book から以下の curl
コマンドを実行しレスポンスタイムを計測しました。
curl 'http://ec2-xx-xx-xx-xx.ap-southeast-1.compute.amazonaws.com' -s -o /dev/null -w "%{time_starttransfer}\n"
それぞれ 10 回実行した結果の平均値は以下のとおりです。
リージョン | レスポンスタイム(秒) |
---|---|
バージニア(us-east-1) | 0.439341 |
シンガポール(ap-southeast-1) | 0.175406 |
2倍強の時間差ですね。0.2〜0.3 秒の差ですが、コマンドを打っていても体感でわかるくらいの差でした。
ということで、今後は国内から AMB を利用する場合はシンガポール・リージョンを選択するのが良さそうですね。
Amazon Managed Blockchain 事例
AMB でシンガポールといえば、シンガポール証券取引所(SGX)の事例が有名ですね。
This is My Architecture にも公開されていますので、御覧ください。
さいごに
これまでバージニアでのみ利用可能だった Amazon Mnaged Blockchain に待望の2番目のリージョンが追加されました。
シンガポール証券取引所のようなビッグユーザーがいるからシンガポールなのかなぁ、、と思ったりもしますが、Asia Pacific 向けにということで考えると、東京、韓国(ブロックチェーン大国!)、シドニー、ムンバイなどの中間に位置するシンガポールは都合が良いというのもありそうですね。
以上!大阪オフィスの丸毛(@marumo1981)でした!