【アップデート】AWS DevOps Agent で複数の AWS アカウント/リージョンから同一の GitHub 組織/ユーザーに接続できるようになりました

【アップデート】AWS DevOps Agent で複数の AWS アカウント/リージョンから同一の GitHub 組織/ユーザーに接続できるようになりました

GitHub App がすでにインストール済みの組織/ユーザーに対して、追加の AWS アカウント・リージョンから既存のインストールを再利用して接続できるようになりました。
2026.07.28

こんにちは、製造ビジネステクノロジー部の若槻です。

以前、AWS DevOps Agent では複数の AWS アカウント/リージョンから単一の GitHub 組織/ユーザーに接続できないという制約について、次の記事で紹介しました。

この制約が、サイレントアップデートにより解消されていたので紹介します。

サイレントアップデートで複数アカウント/リージョンからの接続に対応

AWS DevOps Agent の What's new に、2026 年 6 月 30 日付で次のエントリが追加されています。

Connect the same GitHub organization across multiple AWS accounts and Regions

You can now connect AWS DevOps Agent in multiple AWS accounts and Regions to the same GitHub organization or account. If the AWS DevOps Agent GitHub App is already installed, additional accounts and Regions reuse the existing installation, so you don't need to reinstall it.

複数の AWS アカウント・リージョンの AWS DevOps Agent から、同一の GitHub 組織/ユーザーに接続できるようになりました。AWS DevOps Agent の GitHub App がすでにインストール済みの場合は、追加のアカウント・リージョンからは既存のインストールが再利用されるため、再インストールが不要となります。

Connecting GitHub のドキュメントにも、GitHub App が既にインストール済みの場合はインストール手順をスキップして登録が完了する旨が明記されるようになりました。

After you authorize, AWS DevOps Agent completes the registration. If the GitHub App is not yet installed on the account or organization you specified, you continue to the installation page (see Step 4). If the app is already installed, registration completes without reinstalling it.

今後はこのような構成にできる

このアップデートにより、GitHub 組織/ユーザーに対して 1 度 GitHub App をインストールしておけば、任意の AWS アカウント・リージョンの AWS DevOps Agent から同じ GitHub 組織/ユーザーを参照できるようになりました。

図の凡例は次のとおりです。以降の図でも同じ表記を使用します。

表記 意味
六角形 GitHub 組織/ユーザー(AWS の外部)
四角 GitHub 登録(AWS アカウント・リージョン単位)
角丸 Agent Space
二重枠の四角 調査対象の AWS リソース

よくあるパターンとして、本番・検証・開発の各環境を AWS アカウントで分離しており、それぞれの環境を担当する Agent Space を同じ GitHub 組織/ユーザーに接続したい、というケースが挙げられます。アプリケーションのソースコードは環境をまたいで共通の GitHub 組織/ユーザーで管理されているため、どの環境の Agent Space からも同じリポジトリを参照させたいわけです。

このアップデートにより、各環境のアカウントにそれぞれ Agent Space を配置したうえで、共通の GitHub 組織/ユーザーに接続できるようになりました。Agent Space を単一のアカウントに集約する必要がなくなるため、環境の分離境界をそのまま Agent Space の境界にできます。

上図はアカウントをまたぐケースですが、リージョンをまたぐケースも同様です。同一アカウント内の別リージョンからでも、同じ GitHub 組織/ユーザーに接続できます。

やってみた

実際に、GitHub App がすでにインストール済みの GitHub ユーザーに対して、別リージョンの AWS DevOps Agent から接続できるかを確認してみます。

前提

項目
アカウント A 検証用 AWS アカウント A
リージョン A ap-northeast-1(東京)
リージョン B us-east-1(バージニア北部)
GitHub 接続先 GitHub ユーザー A

アカウント A / リージョン A では、以前の記事の手順で GitHub App をインストールし、GitHub ユーザー A の登録が完了している状態です。この状態から、同じアカウント A の別リージョン(リージョン B)から、同じ GitHub ユーザー A への接続を試みます。

GitHub の登録を開始する

リージョン B の AWS DevOps Agent コンソールで [機能プロバイダー] を開きます。Pipeline セクションの GitHub[Register] ボタンの状態、つまりこのリージョンでは GitHub がまだ未登録であることが分かります。


リージョン B(バージニア北部)の機能プロバイダー画面。GitHub は未登録で [Register] ボタンが表示されている

[Register] を選択し、登録を開始します。

接続タイプと権限を選択する

[GitHub アカウント / 組織を登録] 画面が表示されます。

接続タイプは [User](ユーザーアカウント)と [Organization](組織)から選択します。今回の検証では GitHub の組織ではなくユーザーアカウントに接続するため、[User] を選択します。組織に接続する場合は [Organization] を選択し、組織名を入力します。

[GitHub アプリケーションのアクセス許可] は既定の [読み取りと書き込み] のままとします。GitHub.com に接続する場合は [GitHub Enterprise URL][プライベート接続] は空のままで構いません。

[送信] を選択します。


[GitHub アカウント / 組織を登録] 画面。接続タイプに User、アクセス許可に [読み取りと書き込み] を選択した

認可・インストール画面を経由せずに登録が完了する

[送信] を選択すると、GitHub の認可画面もインストール画面も表示されることなく、そのまま [機能プロバイダー] 画面にリダイレクトされました。Currently registered に GitHub ユーザー A が [読み取りと書き込み] のアクセスレベルで登録されており、登録が完了しています。


リージョン B の機能プロバイダー画面。認可画面を経由せず GitHub が Currently registered として登録された

認可画面が表示されなかったのは、リージョン A での登録時に同じアクセスレベルで GitHub App を認可済みであり、GitHub 側がその認可を記憶しているためです。

AWS DevOps Agent uses a separate GitHub App for each permission level (Read & Write and Read Only), and each app is authorized independently. GitHub remembers an authorization until you revoke it under Settings > Applications > Authorized GitHub Apps. If you previously authorized the app at this permission level, GitHub might skip the authorization screen.

そしてインストール画面が表示されなかったのは、今回のアップデートにより既存の GitHub App のインストールが再利用されるようになったためです。リポジトリを選択し直す必要もありません。

Skip this step if the GitHub App is already installed on your account or organization.

以前は同じ操作を行っても、GitHub App のインストール画面で対象のユーザー名の横が Configure 表示となり、そこから先に進めず登録が完了しませんでした。アップデートにより、別リージョンからでも問題なく登録できることが確認できました。

Agent Space に GitHub 接続を追加する

登録した GitHub を Agent Space から使えるようにします。リージョン B に作成した Agent Space の [パイプライン] から [追加] を選択すると、[機能を追加] のモーダルが表示されます。

Pipeline の一覧に、先ほど登録した GitHub — (GitHub ユーザー A)[読み取りと書き込み] のアクセスレベルで 登録済み として表示されています。[追加] を選択します。


Agent Space の [機能を追加] モーダル。登録した GitHub が「登録済み」として選択できる

[GitHub リポジトリを選択] 画面で、Agent Space に監視させたいリポジトリを選択します。リージョン A で GitHub App のインストール時に許可したリポジトリが、そのまま候補として表示されました。


[GitHub リポジトリを選択] 画面。リージョン A でインストール時に許可したリポジトリが候補に表示される

これで、リージョン B の Agent Space にも GitHub 接続を追加できました。リージョン A の Agent Space と同じリポジトリを、リージョン B の Agent Space からも参照できるようになりました。

以前はこのような構成しかできなかった

アップデート前は、GitHub App がすでにインストールされている組織/ユーザーに対して、別のアカウント・リージョンから GitHub 登録を行うことができませんでした。そのため、単一の GitHub 組織/ユーザーに接続できるのは 1 つの AWS アカウント・リージョンの組み合わせのみという制約がありました。先述の本番・検証・開発をアカウントで分離した構成に当てはめると、いずれか 1 つのアカウントでしか GitHub 接続を持てないことになります。

そのため、複数の AWS アカウントの環境を AWS DevOps Agent で扱いたい場合は、GitHub 接続を持つ単一のアカウント・リージョンをハブとして Agent Space を集約し、各環境のアカウントをセカンダリリソースとして追加する、という回避策を取る必要がありました。

この構成でも各環境のアカウントのリソースを参照することは可能でしたが、Agent Space 自体はハブアカウントに集約されるため、本番環境を扱う Agent Space と開発環境を扱う Agent Space が同じアカウントに同居することになり、Agent Space の権限管理や運用を環境の分離境界に合わせられないという難点がありました。今回のアップデートにより、環境ごとのアカウントに Agent Space を配置する構成も選択できるようになりました。

おわりに

AWS DevOps Agent で、複数の AWS アカウント/リージョンから同一の GitHub 組織/ユーザーに接続できるようになったアップデートを紹介しました。

AWS DevOps Agent は 2026 年 5 月の GA からまだ日が浅いサービスですが、What's new を眺めると分かるとおり、ほぼ毎日のように機能追加や改善が入っており、アップデートのペースが非常に激しいです。今回のように、以前は制約だったものがサイレントアップデートで解消されているケースも少なくありません。過去の検証結果をそのまま前提にせず、都度ドキュメントの What's new を確認するのが良さそうです。

参考

以上

この記事をシェアする

関連記事