[書評]「AWSなのに、エモい。」を読んで、ドキドキしながらAWSについて学べました
こんにちは。オペレーション部の橋本(@_mossann_t)です。
今回は、ストーリーも楽しめてAWSの勉強にもなる、一石二鳥な技術書を皆さんに紹介したいです。
注意事項
※「AWSなのに、エモい。」のストーリーはフィクションです。
ただし、AWSサービスについて解説されている部分は事実です。
※書籍の性質上、ネタバレを控えるためにストーリーに関する話題は筆者様が公開している情報のみに留めています。
そのためこの記事は、筆者の感想が大半を占めています。予めご了承ください。
どんな書籍なのか
「AWSなのに、エモい。」は、「技術同人誌」であり、「ファンタジー」であり、「脱出もの映画っぽい小説」であるという、様々なジャンルを併せ持つ書籍です。
小説は「AWSは4,500年前から稼働していた」というテーマで展開していきます。
属性がてんこ盛りで、この段階で既に面白いですよね。内容も面白いです。
私は小説を読むことが好きですが、エンジニアは他と比べて題材とされることが少ない職業の一つであると思います。
この作品はインフラエンジニアが主人公です。かつ、私が今携わっているAWSが物語の大きな鍵となっていました。
主人公や物語自体に親近感を感じつつ、楽しく読了できました。
この書籍は「付録」もすごい
この書籍は技術書でありながらストーリーを堪能できるところが面白いのですが、巻末の「付録」のページも素敵です。
付録では、ストーリー内で取り上げられたAWSのサービスについて解説されています。
VPCやInternet GatewayをはじめとしたAWSサービスの解説を読むためには、基本的にはAWSの思想やネットワーク基礎についての知識があることが前提となります。
この前提知識がないと、サービスで実現できる内容をなかなか理解できないことがあるため、AWSの学習を最近始めた方にとっては少々ハードルが高く感じられることもあるのではないでしょうか。
この書籍の付録では、AWSやネットワークに関しての知識に自信がない方でも理解しやすいよう、「家」や「部屋」など身近な例えを用いてAWSのサービスを解説しています。
そのため、前提知識がなくても直感的にサービスの内容を体感し、なんとなく理解することができます。
AWS初学者の方は付録で事前学習をしてから本編を読み進めると、物語の背景を知ることができ、よりストーリーを楽しむことができると思います。
逆に「AWSを完全に理解している!」と知識に自信をお持ちの方にも、付録を読んでいただきたいと考えています。
初学者の方にAWSのサービスを噛み砕いて説明する際の手助けになること、間違い無しです。
付録は記事冒頭で紹介した書籍のリンク先より試し読みが可能ですので、ご覧ください。
この書籍をおすすめしたい方
AWSという言葉を聞いたことがある方であれば、誰でも楽しんで読める書籍です。
ただ、下記のいずれかに当てはまる方は、特に楽しんで読むことができると思います。
- 普段AWSに関連する業務を行っている方
- AWSを学び始めたばかりの初学者の方
- VPCやセキュリティグループなどのネットワーク関連サービスの機能について整理したい方
- IT初学者に対して、AWSの基本機能について説明する機会がある方
個人的に「AWSのことを知っている」ことは、この書籍をより楽しむためのエッセンスの役割をすると考えています。
歴史ドラマなども歴史を学んでいると背景も合わせて楽しむことができますが、知らなくても純粋にストーリーを楽しむことができますよね。
同様に、知らなくても楽しめるけれど、知っているともっと楽しい。という位置付けです。
読んでどうだったか(感想)
読後は爽快感はあるけれど何処か寂しいような、切ないような形容し難い気持ちに駆られました。
これが、タイトルでも述べられていた「エモい。」という感情なのですね。
(ストーリーは所々その壮大さにニッコリしてしまう箇所がありましたが)
今まで出会った書籍には、キャラクター同士の会話によってハンズオンを進行していくような構成もありました。
(体感ですが、初心者向けのプログラミング本によく見られる構成ではないでしょうか)
しかし、技術書に対して「エモい」という感想を持ったのは初めての経験でした。
また、この書籍を読んで以降、IT分野の初学者の方へのAWSサービスの説明を考えやすくなりました。
理屈を理解してもらうより、まず直感的に使い方を知り関心を持ってもらうことにシフトできたためだと思います。
AWSを好きなすべての方にとって、この書籍は楽しめる1冊となると確信しています。
まだまだお家で過ごすことが多くなる時世ではありますが、あなたの「おうち時間」のお供にいかがでしょうか。
以上、オペレーション部の橋本(@_mossann_t)がお送りしました。それでは、また!