しばたです。
いつもどおりAWS CLIの更新を追いかけていたところ、少し前にリリースされたVer.2.15.30において
- api-change:iot-roborunner: The iot-roborunner client has been removed following the deprecation of the service.
とAWS IoT RoboRunnerのサービス終了に合わせてコマンドも廃止した旨の内容が記載されていました。
これまで終了の通知などを見た覚えが無いので本日時点における状況を調べることにしました。
AWS IoT RoboRunnerとは
AWS IoT RoboRunnerは「ロボティクスオートメーションの最適化」を謳い異なるベンダーのロボットを協調制御するためのサービスです。
- https://aws.amazon.com/jp/roborunner/ (まだ日本語ページにはアクセス可能。英語ページは消失)
(公式ページの画像を引用)
2021年のre:Inventで発表されプレビューリリースとなり、1年後の2022年11月にGAしています。
提供リージョンは
- バージニア北部
- フランクフルト
の2リージョンでした。
2024年3月20日時点の状態
AWS CLIの更新に気が付いたのが2024年3月20日で、この時点で
- 英語版公式ページが消失済み
- 日本語ページも残っているのはトップページのみ
- マネジメントコンソールへのアクセス不可
- 開発者ガイド等のドキュメントが消失済み
- サービスエンドポイントが消失済み
であることが確認できました。
サービスエンドポイント自体が無くなっているので特定の顧客だけ残り続けているといった状況でも無さそうです。
# 古いAWS CLIで適当なコマンドを試してみるもエンドポイントが無い旨のエラーとなる
$ aws iot-roborunner list-sites --region us-east-1
Could not connect to the endpoint URL: "https://iotroborunner.us-east-1.amazonaws.com/listSites"
$ aws iot-roborunner list-sites --region eu-central-1
Could not connect to the endpoint URL: "https://iotroborunner.eu-central-1.amazonaws.com/listSites"
# エンドポイントの名前解決もできず消失済みであることが確認できる
$ dig iotroborunner.us-east-1.amazonaws.com +short
$ dig iotroborunner.eu-central-1.amazonaws.com +shortなお、AWS Health Dashboardでは本日時点においてもステータスが記録されていました。
あとサービスクオータの設定はまだ残っていました。
いつサービス終了したのか？
不明です。
恐らく利用者には通知があったのでしょうが、ブログ等での発表は無かった模様です。
ドキュメントも既に消失済みのため過去の更新を追跡することができませんでした。
ちなみにAmazon Qに聞いても「まだサービス終了していない。」の一点張りでした。
(Amazon Qは2023年3月時点の情報を基にしている様で、この時点では終了に関する情報は皆無だった模様)
最後に
簡単ですが以上となります。
AWS Health Dashboardの状況を見るに、もしかしたら「終了した」ではなく「終了中」なのかもしれません。
東京リージョン非対応のサービスですので日本で使っている方は少ないと思いますし、サービス終了による影響も少ないでしょう。
本記事で記録だけでも残しておきます。