AWS Pricing CalculatorでAWS料金の見積もりを保存&共有することができます
まいど、大阪の市田です。 私はこれまでAWS料金を見積るときは、Simple Monthly Calculatorを主に使っていました。その理由はお客様へ共有するためのリンクを作成することができる為です。
AWSの見積もりツールには、この他に「AWS Pricing Calculator」という新しい見積もりツールが存在します。しかし以前の「AWS Pricing Calculator」には「リンク共有機能」が存在せず、CSVへのエクスポート機能でしか内容を共有する手段がありませんでした。
現在(2020年2月11日現在)のFAQにも下記のような記述があります。(英語表記でも同様です)
Q: 見積りの保存や共有はできますか? A: 見積りは AWS Pricing Calculator から .csv ファイルにエクスポートすることができます。保存と共有の機能は近日中に対応する予定です。
しかし、先日ぼんやり眺めていると画面に「保存」ボタンを見つけました。(あれ!?)
ドキュメント履歴を見てみると、昨年2019年12月16日に「保存&共有」機能が追加されていたようです。 re:Inventの大量リリースを追いかける中で完全に見落としていました。既にご存知の方もいらっしゃると思いますが、今回改めてご紹介したいと思います。
Document History for User Guide - AWS Pricing Calculator
試してみる
なにわともあれ簡単な内容でも試してみるにかぎります。適当な見積もりを作って保存してみましょう。
「保存」をクリックすると、初回は確認用のメッセージが表示されました。 内容は「推測しづらいURLを作成しますがパブリックに公開されます。この情報はAWSのパブリックなサーバに保存されます。問題ないですか?」というものです。
問題なければ「Agree and continue」をクリックしてURLを作成しましょう。
共有用のリンクが作成されました。 表示されているメッセージにもありますが、このパブリックなリンクは3年間有効です。
Simple Monthly Calculatorとの違い
従来のSimple Monthly Calculatorとの主な違いは次のとおりです。
- 画面のUIが大きく異なる
- 対応しているサービスが異なる
- 今後、AWS Pricing Calculatorに対応サービスが追加されて置き換わる予定のようです。
- AWS Pricing Calculatorは比較的新しいサービス、機能が多く対応しています。
- サービスによりますが、利用パターンに応じて簡単に見積もりできる項目もあります
- 例:EC2のワークロードに応じたトラフィックパターン別の見積もり
- グループ単位で見積もりが作成できる
- 他のリージョンのシステムや他のサービス向けのリソースを別グループとして分けて試算できます。
- AWS Pricing Calculatorは見積もりのメモが書けない
- Simple Monthly Calculatorは下記のように見積もりに対するメモが記載できます。
パブリックに公開されるURLなので不用意に情報を記載するリスクを考えると、メモはない方がいいのかもしれませんね。
後、共有されるURLはパブリックなものですが、そのURLは次のように変わります。
- Simple Monthly Calculatorの場合
-
AWS Pricing Calculatorの場合
ちなみに、共有URLで表示される言語は「URL保存時の言語」が維持されていました。
最後に
今後は、AWS Pricing Calculatorに置き換わっていく予定とのことなので、これからは積極的にこちらのツールで見積もりを作っていきたいと思います。
以上です。