【セッションレポート】Amazon Connect Customer の AI 機能で顧客一人ひとりに最適化された体験を大規模に提供する [BIZ233]

【セッションレポート】Amazon Connect Customer の AI 機能で顧客一人ひとりに最適化された体験を大規模に提供する [BIZ233]

AWS Summit Japan 2026の「Amazon Connect Customer の AI 機能を活用し、顧客一人ひとりに最適化された体験を大規模に提供する方法」についてのセッションレポートです。パーソナライゼーションの重要性から最新機能、実際のデモまで、コンタクトセンターを収益貢献型の戦略拠点へ転換する方法が紹介されました。
2026.06.27

はじめに

かつまたです。

本記事はAWS Summit Japan 2026 Day1 のセッション「Amazon Connect Customer の AI 機能を活用し、顧客一人ひとりに最適化された体験を大規模に提供する方法」(BIZ233)のレポートです。

セッション概要

タイトル: Amazon Connect Customer の AI 機能を活用し、顧客一人ひとりに最適化された体験を大規模に提供する方法
スピーカー: 森 瞭輔
所属: ソリューションアーキテクト, AWS

Amazon Connect Customer の AI 機能を活用し、顧客一人ひとりに最適化された体験を大規模に提供する方法をご紹介します。顧客の過去の問い合わせ履歴や購買データを統合的に把握することで、アウトバウンドキャンペーンの効果を最大化し、クロスセル・アップセルの機会を的確に捉えながら、AI エージェントがオペレーターの判断を支え、一人ひとりに最適な対応を実現します。さらに、顧客のニーズに先回りして対応することで、コンタクトセンターを「コストセンター型の問い合わせ窓口」から「ビジネス成長と顧客ロイヤルティ向上を両立する戦略拠点」へと転換する方法を、AWS と先進企業の事例を通じてお伝えします。

なぜパーソナライゼーションが重要なのか

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McKinsey の調査では 76% の消費者がパーソナライズしてくれたブランドからの購入を検討する可能性が高いと回答しており、パーソナライズを実施した企業の売上は 10〜15% 向上しているとのことです。

一方で、多くの企業がパーソナライズに苦労している理由として、以下の 3 点が挙げられていました。

  • データがアプリケーション、チャネル、データストアにサイロ化している
  • データが不完全、または矛盾する情報を含んでいることが多い
  • 統合されたデータをパーソナライズされた体験に変換することが難しい

Amazon 自身も 1998 年のレコメンデーション機能開始から 25 年以上にわたり学習と革新を続けてきた歴史があり、その知見が Amazon Connect Customer に活かされているとのことでした。

Amazon Connect Customer の全体像

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Amazon Connect Customer は AI が最初から組み込まれたオールインワンサービスとして紹介され、以下の 3 層で構成されているとのことです。

  • 統合カスタマーデータ: データ同期・名寄せ・データ拡充・連携
  • 生成 AI とインサイト: 特化型 AI エージェント、セグメンテーション、成果測定
  • カスタマーエンゲージメントアプリケーション: カスタマーサービス、アウトバウンド配信、Web・モバイル

re:Invent 2025 で発表された最新機能

セッション後半では、re:Invent 2025 で発表された最新機能が 4 つのカテゴリで紹介されました。

  1. AI による自律的なアクション: 質問応答だけでなく手続き完了まで自律実行する強化版 AI エージェントが紹介されました。MCP 対応により既存フローの再利用や Amazon Bedrock AgentCore Gateway 経由でのサードパーティ連携も可能になったとのことです
  2. AI と人間が適材適所で連携: AI が情報収集・提示し、オペレーター承認後に事務作業を代行する仕組みが紹介されました。役割分担は自由に設計できるとのことです
  3. AI がデータから顧客の好みを把握: 予測インサイト(で「次に何を提案すべきか」が自動表示される機能が紹介されました。
  4. AI の成果を測って改善サイクルを回す: AI と人間の対応品質を同じ基準で評価・比較し、改善に必要なデータを集約できる仕組みが紹介されました

デモ: アパレル EC での顧客体験

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アパレル ECを題材に、以下の一連の流れがデモされました。

  1. 営業担当が「夏のイベントに参加しそうな顧客」に絞ったキャンペーンを作成
  2. AI がセグメンテーションした見込み顧客にパーソナライズされたメールを配信
  3. 顧客がサイトを訪問すると、AI が閲覧行動をリアルタイムに蓄積・学習
  4. AI エージェントがチャットで対話しながら、閲覧履歴をもとにパーソナライズされた商品を提案
  5. 会員プログラムへの加入提案や割引の即時適用など、事務処理まで AI が完了
  6. 必要に応じて人間のオペレーターへシームレスに引き継ぎ

オペレーターの画面には会話履歴・顧客プロファイル・注文履歴に加え、「顧客が話している可能性のあるトピック」や顧客価値・顧客満足度といったインサイトが統合表示されるとのことです。顧客は同じ説明を繰り返す必要がないと説明されていました。

普段チャットボット型のサービス利用→有人のカスタマー窓口に遷移する際、再度現状の説明をしなければならない場面はよくあるため、ユーザ体験は向上しそうだなと感じました。

おわりに

印象的だったのは、Amazon Connect Customer がマーケティングからセールス、カスタマーサポートまでを一気通貫でカバーする基盤として位置づけられている点です。
従来はマーケティングツール、チャットボット、CRM とそれぞれ別のサービスを組み合わせていた領域を、単一プラットフォームで実現できるのは大きな強みだと感じました。

コンタクトセンターを「コストセンター型の問い合わせ窓口」から「ビジネス成長と顧客ロイヤルティ向上を両立する戦略拠点」に転換する、という本セッションのメッセージは、AI がカスタマーサポートの枠を超えて収益向上に直接貢献できる時代が来ていることを示していると感じました。

ご覧いただきありがとうございました。

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