
【ブースレポート】AWS Builders' Fair で AI × VR によるパデルフォーム可視化を体験してきた #AWSSummit
こんにちは、製造ビジネステクノロジー部の若槻です。
AWS Summit Japan 2026 の AWS Builders' Fair で、パデルのスイングフォームを AI で可視化する展示ブース Padel Strike を体験してきました。
VR 空間でパデルのショットを打ち、そのフォームをプロ選手と比較してスコアリングしてくれるという展示です。仕組みの概要は AWS の公式ブログでも紹介されています。
実際に体験してきたので、その様子や現地でスタッフの方に聞けた内容をレポートします。
展示ブースの概要
「スイングの差は AI が教えてくれる」をキャッチコピーに掲げた、VR パデルコーチングツールのブースです。体験者は VR ヘッドセットとモーションセンサーを装着し、実際にボールを打ちながらフォーム分析を受けられます。

Padel Strike の展示ブース全景
スタッフの方によると、分析には HaritoraX・MoveNet・Meta Quest の 3 種類のデータを組み合わせて利用しているとのことでした。この「複数のセンサーデータを組み合わせる」という点が、本システムの肝になっています。
体験の流れ
モーションセンサー(HaritoraX)を装着する
体験前に、まず HaritoraX を装着します。胸・腰・左右の膝の 4 か所にセンサーを取り付けます。このセンサーから高精度な関節角度や姿勢データを取得し、AI の評価に利用しているそうです。

胸・腰・左右の膝の 4 か所に HaritoraX のセンサーを装着
センサーの取り付け位置は資料でも説明されていました。胸・腰・左右の膝に装着するだけでフルトラッキングを実現しており、準備も数分程度で完了しました。

センサーの取り付け位置を説明した資料
プレイ手順を確認する
プレイは全部で 12 球。フォアストローク・バックストローク・フォアレボテ・バックレボテをそれぞれ 3 球ずつ行います。レボテ(壁から返ってきたボールを打つショット)は他の球技にはなかなか無い概念だったため、最初は少し戸惑いました。

ストロークとレボテをフォア・バックそれぞれ 3 球ずつ打つ
VR 空間でプレイする
VR 空間では実際のパデルコートが再現されており、自分視点でプレイできます。ボールの軌跡やラケットの位置もリアルタイムで反映されていました。

VR 空間に再現されたパデルコート(プレイヤー視点)
いよいよ実際にプレイ
Meta Quest を装着して、実際にプレイします。壁から返ってきたボールを打つレボテは想像以上に難しく、VR でありながら自然と体を動かしていました。

Meta Quest を装着して実際にプレイ
プレイ中の様子を MoveNet で骨格推定
このプレイ中の様子は、カメラ映像から MoveNet でリアルタイムに骨格推定されています。スタッフの方によると、この骨格情報に HaritoraX と Meta Quest のデータを組み合わせてフォーム分析を行っているそうです。

プレイ中の様子をカメラ映像から MoveNet でリアルタイムに骨格推定
画面には "MoveNet Lightning" と表示されており、軽量モデルによるリアルタイム推論が行われていることも確認できました。推論は 30 FPS 前後で動作しており、スイング動作に合わせて骨格の推定結果もリアルタイムに追従していきます。

スイング動作もリアルタイムに骨格として捉えられている
分析結果
12 球を打ち終えると、フォームの分析結果が表示されます。総合スコアだけでなく、フォア・バック・レボテごとのスコアや、テイクバック・インパクト・フォロースルー・下半身の安定性といった細かな指標まで可視化されていました。プロ選手のフォームとの比較で「コート支配者級」という評価をいただきました。パデルはほぼ初めての私がこの評価なので、判定はなかなか甘めなのかもしれません。

総合スコアや各ショット・各指標のスコアが可視化される
担当者の方によると、プロ選手のフォームとの差分を「関節角度やベクトル値の差」として計算し、AWS クラウド上でスコアリングしてランキングまで生成しているとのことでした。現地で話を聞くことで、単なる VR 体験ではなく、複数のセンサーデータを組み合わせた AI フォーム分析システムであることがよく分かりました。
現地で聞けた特に興味深かったポイント
現地でスタッフや担当者の方に聞けた内容のうち、特に興味深かったポイントを改めて以下にまとめます。
- HaritoraX・MoveNet・Meta Quest の 3 種類のデータを組み合わせて分析している。 MoveNet の骨格推定だけでなく、HaritoraX で取得した関節角度や Meta Quest の位置情報も併せて利用しているとのこと。
- データは会場のゲーミング PC で収集し、AWS クラウドへ送信してスコアリング・ランキング生成を行っている。 エッジ(会場)とクラウドで役割を分担する構成になっています。
- 評価はプロ選手との「関節角度やベクトル値の差」を用いてスコアリングしている。 単なる上手・下手の判定ではなく、プロとの差分を定量的に捉えているのが特徴です。
- ソフトウェアはクラウド経由で更新可能な設計になっている。 現場で都度作業しなくてもアップデートできるようになっているそうです。
これらは AWS の公式ブログでも触れられている内容ですが、実際に体験しながら説明を聞くことで、仕組みがより具体的に理解できました。
おわりに
AWS Summit Japan 2026 の AWS Builders' Fair で見つけた、AI × VR によるパデルフォーム可視化の展示 Padel Strike を体験してきました。VR で楽しみながらも、その裏では複数のセンサーデータを AWS クラウド上で統合・分析しているという、技術的にも見応えのある展示でした。
スポーツのフォーム分析は、テニスやゴルフ、さらにはリハビリや製造業の作業分析など、幅広い応用が期待できる領域です。今後の発展が楽しみな取り組みでした。
以上











