[レポート]製薬業界におけるクラウド移行の効果とデジタル変革の加速 #AWSSummit

[レポート]製薬業界におけるクラウド移行の効果とデジタル変革の加速 #AWSSummit

Clock Icon2020.09.13

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どーもsutoです。

2020年9月8日から9月30日の間でオンラインで開催されているAWS Summit Onlineの「製薬業界におけるクラウド移行の効果とデジタル変革の加速」のセッションレポートです。

セッション情報

概要

製薬業界のクラウド移行は着実に進んでおり、昨今では研究開発・製造・販売といったバリューチェーンにおいて全面的にデジタルシフトが検討されています。一方、業界特性上、セキュリティ・コンプライアンス対応は最重要事項です。 本セッションでは、Computerized System Validation (CSV) 対象システムで利用するサーバーを含め、複数データセンターをAWSに移行した沢井製薬が、ビジネス課題/AWS選定理由/クラウド移行のメリット/移行前後で変わること変わらないこと/今後の展開などを発表します。AWS からは、デジタル変革を加速している業界最新動向をご紹介します。

Speaker

沢井製薬株式会社 システム部 竹田 幸司

アマゾン ウェブ サービス ジャパン株式会社 インダストリー事業開発部 佐近 康隆

レポート

沢井製薬様のシステムのAWSシフト事例紹介

クラウド化を決断した背景

  • サーバの更新って非生産的→ならばデータセンターって何個も必要ない。
  • IT化を加速させたいけど予算も人員も限られている。

クラウド化していこう

  • ムダ、ムラを排除した統合かフレームワークと基盤整備
  • 非生産的なハードウェア保守切れ対応との決別
  • 迅速、柔軟、経済的なサーバ環境の提供、意地、拡張
  • システム運用関連業務のアウトソーシング化

AWSを選んだ理由

  • 安心感(サポートベンダ、セキュリティ、BCPなど)
  • 拡張性と運用の柔軟性
  • コストコントロール
  • 運用業務のアウトソーシング
  • コンピュータバリデーション対応

全社的にプロジェクト推進のためにシステム部の社員に求めた意識変革

  1. 認知:存在を知ってもらう(活動範囲を積極的に広げる)
  2. 信頼:なんでも相談してもらえる存在になる
  3. 愛着:厳しい環境変化に打ち克つため、なくてはならない存在になる
    • 会社の各部署が変革に協力的になってもらうための広報活動をしっかり行ったから実現できた

製薬業界のデジタルトランスフォーメーション

製薬業界におけるAWS活用の6個のメリット

  1. 最も幅広く奥の深いサービスをすぐに利用
    • データ共有、解析、ログ
  2. アイデアをすばやくスケール
    • 外部連携、ゲノム解析、ハイパフォーマンスコンピューティング
  3. 最も重要なことにフォーカス
    • 統合されたマネージメントサービス、サーバレスで運用負荷軽減
  4. 低コストで迅速に実験
    • スポットインスタンス、ストレージのライフサイクル管理
  5. 業界特有のセキュリティ・コンプライアンス対応
    • GxP/CSV対応や、医療情報ガイドライン対応などの実績やナレッジ
  6. ユーザー、パートナー、技術者の活発なコミュニティ

様々な段階で支援

  • 創薬研究
    • キャパシティのプランニング、サイジング、大規模データの並列処理
    • →AWS ParallelCluster、FSx for Lustre、スポットインスタンス
  • 臨床開発
    • 遠隔、在宅で治験実施、患者の利便性、法規制対応
    • →オンライン診療「curon」、AWS Fargateで生産性向上と運用不可軽減
  • 製造
    • 多種多様な工場データの収集、解析、法規制対応
    • →Redshift、RDS、EC2、S3
  • 営業、マーケティング
    • 大規模なリアルワールドデータの解析、データセット入手
    • →Redshift(RA3インスタンス)、AWSに閉じた構成でセキュア、クイック、低コスト実現
  • 患者支援
    • 新しいアプリの開発、ランニングコストを抑えつつセキュリティとサービスを維持
    • →Lambdaによるサーバレス、CloudFormationによる実装コードの管理

感想

製薬業界に限らず、どの業界でもデータセンターの削減を課題に掲げている企業が多くなってきていますね。ハードウェアの保守期限切れを契機にクラウド化に向けてシフトする動きはますます加速してきていますね。

医薬・医療業界のIT推進が進んで、電子カルテのシェアサービスの普及や遠隔診療、診察サービスが当たり前に利用できるようになれば患者の利便性の向上とともに医療従事者の仕事の負担が減っていけばよいなと思っています。同時に気をつけるべきなのが「データの機密性の保持」ですね。とても厳しい業界である且つ昨今のセキュリティインシデントに不安があってIT化が進んでいないのでしょうが、これまでの事例も増えてきているので、あとは「サービスの存在をしってもらうとともに安全性と利便性を理解してもらうこと」が重要ですね。

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