[アップデート] AWS Transfer Family のユーザー名にメールアドレスを利用できるようになりました

今回のアップデートでほぼユーザー影響なく、既存 FTP 環境を AWS Transfer Family に移行できるのではないでしょうか。
2020.08.25

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本日のアップデートで AWS Transfer Family のユーザー名文字列にアットマーク(@)ピリオド(.)が追加サポートされました。これによりメールアドレスのように @ を含むユーザー名も利用可能となりました。

何がうれしいのか

「ユーザー名にメールアドレスが利用できます!」

と、言ってしまうと元も子もないですね。メールアドレスが利用できると何がうれしいのか?という点は既存環境によるかと思います。

既存の FTP ユーザーにメールアドレスを利用されていたり、. を含む形式のユーザー名を利用していた場合、これまではユーザー名として利用できなかったため AWS Transfer Family への移行に伴いクライアント側でもユーザー名の変更が必要となっていました。

例えば店舗端末や設置しているデバイスの FTP ユーザー名がサポート対象外のため移行にはユーザー名変更が必要。。そのような対応は考えたくないものですね。

今回のアップデートによりメールアドレスなどの文字列がサポートされたことで、既存の FTP 環境そのままに、AWS Transfer Family への移行がより実現しやすくなったのではないかと思います。

ユーザーに透過的な移行プラン

例えば以下のような移行手順になるかと思います

  1. 既存ユーザー名を AWS Transfer Family に作成(メールアドレスも可)
  2. 既存のパブリックキーを AWS Transfer Family に登録
  3. DNS の CNAME レコードを AWS Transfer Family に変更

これだけでユーザーからは意識することなく既存の FTP サーバーから AWS Transfer Family へと切り替わりデータを S3 に蓄積することが出来ますね!

やってみる

簡単にですがアップデートの内容を確認します。今回は SFTP サーバーで検証しました。

ユーザー作成

AWS Transfer Family の管理コンソールから対象のサーバーを選択し、[Add user] をクリックします。ユーザー追加画面が開きますので、[Username]にメールアドレスを入力しても Enter a valid username のエラーメッセージが出ません。

ちなみにサポート対象外の文字列だと以下のようになります。

以下のとおり問題なくユーザー作成できました。

接続確認

念のため、FTP クライアントからも接続確認しておきましょう。ユーザー名は作成したメールアドレスを使用します。

問題なくメールアドレスユーザーで接続できていますね!

検証は以上です!

さいごに

メールアドレスを FTP ユーザー名に利用している環境は少なくないかと思います。そのような環境でもユーザー名変更の負担なく AWS Transfer Family へ移行できるようになりました!

AWS Transfer Family は可用性、スケーリング、セキュリティパッチなど FTP サーバーとしてのインフラ基盤をまるっとマネージドサービスにお任せできる非常に便利なサービスです。起動料金(東京リージョン)としては 30 日間、終日稼働で $216 掛かりますが、先述のような管理から開放されることを踏まえ、安いか高いか判断いただくのが良いかと思います。

以上!大阪オフィスの丸毛(@marumo1981)でした!