【書評】『スタートダッシュiOS 〜アプリエンジニアの必須ノウハウをサクっと押さえる』入門者は机に置いてあると助かる一冊!
はじめに
CX事業本部の中安です。まいどどーもです。
今回初めて書評ブログなるものを書かせていただきます。
その書籍というのがこちら!
「スタートダッシュiOS 〜アプリエンジニアの必須ノウハウをサクっと押さえる」です。
Amazonはコチラ
https://www.amazon.co.jp/dp/4297114038
概要
現場のノウハウをスタートダッシュで身につける!
「iOSアプリ開発に必要なものは」? 「Swiftはどうやって書くのか」? 「アプリのデザインはどうなっている」? 「開発現場で使われているOSSは」?
iOSアプリエンジニアとして業務をこなすには、ただiOSアプリが開発できるだけでは足りません。現場で使われている技術や知識を学ぶ必要があります。 本書では、「これからiOSアプリ開発を始める = スタートダッシュする」ことを目的に、開発環境の知識からSwiftの基本はもちろん、UIデザイン、現場でデファクトとも言えるOSSの使い方、テストの基礎まで、スタートダッシュするために本当に必要な情報を濃縮。現場のエンジニアが、チームに入る新人に「とりあえずコレだけは押さえておいて」という生きたノウハウを伝授します。アプリエンジニアを目指す方はもちろん、これからアプリ開発にも業務の幅を広げたいエンジニアにとっても必携の1冊です。
本について
著者の皆さん
著者の皆さんは、クラスメソッドのモバイルアプリエンジニアの方たちばかりです。
それゆえちょっと弊社の宣伝じみた内容になってしまいそうですが(苦笑)、せっかく自腹で購入したので感想をブログにしたためようと思います。 (ちなみに、待っていたら貰えたらしい)
諏訪さん
諏訪さんは、クラスメソッドの看板エンジニアのお一人でしたが、先日に退職されてしまいました。残念ですが、次のステージでのご活躍を期待しております。
モバイルアプリに留まらない発信力で、いくつのブログでお世話になったかわかりません。
平屋さん
平屋さんは、自分が入社して初めての案件で一緒にお仕事をさせてもらった方です。
ブログについては数より質といいますか、一撃必殺な役立ちブログをズバッと投稿される方です。いつも見てますファンです(笑)
前田さん、田辺さん
きんくまさん(前田さん)と田辺さんは、昨年のiOSDC2019で自分も含めて3人で参加して、一緒にカンファレンスを廻った仲です。
iOSDC Japan 2019 | シリーズ | Developers.IO
こんにちは。きんくまです。iOSDC Japan 2019に参加しました。 これまでのレポート day1 - [iOSDC Japan 2019 リポート]「実機の管理とおさらば!AWS Device FarmでiOSの [...]
普段は東京、大阪、福岡と場所離れて仕事をしていますが、一同に介して居酒屋でiOSの話をしたのが楽しい思い出です。
本の構成
章立ては以下のような感じです。
- 第0章 iOSアプリエンジニアの現場の世界
- 第1章 これだけは知っておきたいiOSアプリ開発のはじめかた
- 第2章 Swiftをマスターしよう
- 第3章 iOS開発の新しいパラダイム
- 第4章 エンジニアでも押さえておきたいiOSアプリデザイン
- 第5章 OSSを駆使した現場の実践TIPS
- 第6章 iOS開発テストの超入門
第0章 iOSアプリエンジニアの現場の世界
「iOSアプリエンジニアって何」というお話がメインです。
この本の対象は「まだiOSアプリの開発をしたことがない…。でもやってみたい」という方だと思います。 それゆえ「何がわからないのかわからない」なことが多いことと思います。 短い章ですが、まずはその情報の整理からこの本は始まるという感じですね。
第1章 これだけは知っておきたいiOSアプリ開発のはじめかた
iOSアプリを作るにはいくつかの道具が必要になります。
挙げていくと
- Mac
- Xcode
- Developers Program
- App Store Connect
ですかね
たとえば別分野のエンジニアをやってきて、これから初めてiOSアプリの開発をやろうと思っている方だと、「あ、そういうのも必要なのか」ということが分かる章だと思います。
第2章 Swiftをマスターしよう
iOSアプリ開発の言語は Swift です。その構文のシンプルな説明がサンプルコードと共になされています。
第3章 iOS開発の新しいパラダイム
iOS13から搭載された SwiftUIのお話です。
体系的にまとめられている本もありますが、こういう中に書いてくれてるのは嬉しいですね。お得感ある。
第4章 エンジニアでも押さえておきたいiOSアプリデザイン
この章は大きく分けて2つ「アプリのデザインの過程」と「デザイン適用のしかた」です。
アプリの見た目(UI)と操作感(UX)は、デザイナーさんとの共作ですし、個人で作る際にもやはり最初にしっかり考えたいところです。
考えたUI/UXデザインをしっかりアプリに落としこむのが、アプリエンジニアの腕の見せ所になると思います。 現時点ではまだまだ現役のストーリーボードも含めて、デザイン適用のコツが学べると思います。
その他、ダークモード対応やプッシュ通知などについても言及があります。
第5章 OSSを駆使した現場の実践TIPS
アプリ開発には欠かせない各種ライブラリについての章です。 3大OSS管理ツールについても詳しく説明されてます。
- CocoaPods
- Carthage
- SPM
また、よく使う系のいくつかのライブラリの使い方が書いてあり、実装の手助けになりそうです。
- Alamofire (ネットワーキングのデファクトスタンダード)
- Kingfisherr (Web上の画像取得)
- PKHUD (HUD: 画面上でクルクルするやつ)
第6章 iOS開発テストの超入門
開発をしてる上ではやはりテストは重要ですね。 この本はテストについても初めて開発をするために大事なことが色々と書かれています。 ありがたい。
CI/CDについても言及があります。
こう思った
先ほども書かきましたが、この本の対象は「まだiOSアプリの開発をしたことがない…。でもやってみたい」という方になると思います。
本自体は分厚いので、全読をするのはそこそこ時間がかかると思います。
どの技術書もそうですが、一から全部をじっくり読むというようりはさらっと流して、あとで必要そうなところを深く読むでもいいかもしれません。
おすすめ順序
「さらっと流して」って言うけど、「さらっと流すってどこ読めばいいんだよ」ってツッコまれそうです。 なので個人的にこんな順番の読み方どうですかね? という提案だけ載せておこうかと思います。
- 0章を全部読む (前提の話、かつ、短いのですぐ読めると思う)
- 1章の 1-1 〜 1-3 までを読む (実際の開発に必要なものがだいたい分かりそう)
- 4章の 4-1 〜 4-3 までを読む (開発にとりかかるまでの設計を学べる)
- 6章の 6-1 だけ読む (テストとは…が分かる)
で、深堀りとして
- 1章の残りを読む (開発環境がないと試せないので、まずは環境つくり)
- 2章を全部読む (Swiftが分かってないとプログラムが書けないので)
- あとはよしなに・・・
こんな感じでしょうか。
さいごに
あくまでこの本の目的は、これからiOSアプリ開発を始めるひとのための入門書です。(書籍の冒頭にも書いてあります) すでにiOSアプリ開発の経験のある方にとっては既に知ってることのほうが多いかもしれないです。
著者からもこんなSlackが・・・(笑)
ただ、体系的にiOSアプリ開発全体がまとまっていて、ありがたい本には間違いないです。
クラスメソッドのiOSアプリエンジニアが集結して書いたこの本。 机の片隅に一冊置いてあるだけで、頼もしい一冊になるなのではないでしょうか。
では、また