CEDEC2022 セッションレポート AWSを用いてゲーム開発環境を未来型へ変革する~全ては面白いゲームを創る為に~ #CEDEC2022 #classmethod_game

CEDEC2022 セッションレポート AWSを用いてゲーム開発環境を未来型へ変革する~全ては面白いゲームを創る為に~ #CEDEC2022 #classmethod_game

Clock Icon2022.09.03

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こんにちは。
ご機嫌いかがでしょうか。
"No human labor is no human error" が大好きな吉井 亮です。

CEDEC2022 を聴講しています。セッションレポートをまとめました。

セッション

タイトル : AWSを用いてゲーム開発環境を未来型へ変革する~全ては面白いゲームを創る為に~

受講スキル:
・ゲーム開発環境を変革したい方
・開発効率を上げたい方

受講者が得られるであろう知見 :
・未来型ゲーム開発環境のビジョン
・クラウドを活用したゲーム開発パイプラインの構築

セッションの内容
「ゲーム開発環境をクラウド化していく事」は単にオンプレマシンをクラウドへ置き換える事ではありません。ゲーム開発環境がクラウド化するメリットをDX視点から「将来の有るべきゲーム開発環境」をThink Bigに解説します。またゲーム開発パイプライン、アーキテクチャをソリューションアーキテクトからも解説します。

講演者プロフィール

緒方 貴宏 様

所属 : アマゾン ウェブ サービス ジャパン合同会社
部署 : ゲーム・エンターテインメント営業本部 Sr. Game Dev Solution Sales

長田 義広 様

所属 : アマゾン ウェブ サービス ジャパン合同会社
部署 : ゲーム エンターテイメント ソリューション部 ゲームスペシャリスト シニアソリューションアーキテクト

レポート

アジェンダ

  • プロジェクト大規模化
    • モバイルゲームも大規模化が進む
    • 高解像度化、中間データの生成、ライトベイク等の長時間化
    • マルチプラットフォーム対応によるビルドパイプラインの増大
    • ビルドパイプラインを過剰にカスタマイズすることによる属人化

あるべき姿、理想の姿を俯瞰して考えることが肝要です。
個別最適で課題を解決しようとすると判断に躊躇することがあります。
たとえば、クラウド上で開発を行ったと仮定すると、実はPCを買ったほうが安いのでは?、という疑問ができます。
その際には調達コスト、メンテンスコスト、電気代などをTOCで判断するようにお願いしているとのことです。

イテレーションを速く回す

  • どこでも開発
    • 世界中から、リモートワークで開発
    • クラウド上に仮想スタジオを簡単に作れる → Amazon Nimble Studio
  • データ分析が重要
    • 膨大なユーザーデータを一元管理し様々なツールを用いて分析する → Amazon S3
  • ビルド
    • 待ち時間は可能な限り短くする
    • 豊富なコンピュートリソース → Amazon EC2、Mac Instance
  • QA
    • クラウド上に物理的なモバイル端末を用意 → AWS Device Farm
  • コンテンツ配信
    • より速くコンテンツを届ける → Amazon CloudFront

ゲーム開発環境のDX

すでに日本でも多くのゲーム開発者がAWSとともに取り組んで効果を上げるいると解説されていました。
従来のプロセスが慣れているから従来通りに進めてしまうことを理解できます。
2025年に「崖」がやってくるとのこと。大きな経済損失が生じる可能性があります。
DXは時間がかかります。今から取り組んでほしいとのことです。

発表者小まとめ

AWSでUnityビルドパイプラインを構築してみよう

アーキテクチャ

※ AWS上でUnityを使うことはライセンス上問題ないとのこと

  1. CodeCommit
    1. バージョン管理システム
    2. ここへの変更がトリガーとなりパイプラインがスタート
  2. Jenkins
    1. ビルドの処理を開始する
  3. Jenkinsのワーカーが動作するEC2
    1. Dockerが動作する
    2. UnityプロジェクトからXcodeプロジェクトを書き出す
  4. ECR
    1. Unityインストール済のコンテナが格納されている
    2. 3 のEC2はECRからDockerイメージを引っ張ってくる
  5. EC2 Mac インスタンス
    1. Xcodeプロジェクトをビルド・アーカイブしてiPhoneアプリケーションを書き出す

ビルドパイプラインの構築

Creating cost-effective IOS Unity build pipeline

なぜビルドパイプラインが2段階なのか

EC2 Mac インスタンスの最低利用時間は24時間となっています。
ビルドパイプラインを柔軟にしたいため、Mac OS 以外でも出来る処理は切り出したい意図です。

ビルドパイプラインの費用効率化

  • 構成による効率化
    • AWSに集約することでデータ転送料金を抑制する
    • アクセス権限をIAMでコントロールする
  • 運用による効率化
    • Mac インスタンス最低利用時間をいかに効率的に行うか
    • 複数プロジェクトのビルドを集約する
    • iOSビルドの頻度を下げる
  • M1 Mac インスタンスの利用
    • Mac インスタンスに比べ40%割安
  • 単価の安いリージョンでパイプラインを構築
    • M1 Mac インスタンスでは、バージニア北部はシンガポールリージョンより17%割安
  • Savings Plansの利用
    • 1年または3年の長期利用をコミットすることで割安になる
  • 具体的なMac インスタンスの金額
    • Mac インスタンス $1.083/h → $806/month
    • M1 Mac インスタンス (Savings Plans利用) $0.366/h → $272/month

発表者小まとめ

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