
思いつきを手軽にメモ。Claudeでアイデアを残し、広げる仕組みを作ってみた。
はじめに
こんにちは、あんでぃです。
通勤電車の中、シャワーを浴びているとき、子供の送り迎えの帰り道。ふと「あ、これいいかも」と思いつくことがあります。
こういう思いつきを残すとき、みなさんはどうしていますか?メモアプリを開く?Slackの自分用チャンネルに投げる?Notionに書く?
私はこの「どこに書こう」という選択自体がストレスだと感じていました。ツールが増えるほど「どこに何を書いたか」を管理するコストも増えていきます。
そこで考えたのが、「思いつきのメモ先も、そこからの対話も、全てClaude起点にする」というアプローチです。
普段からClaude(claude.ai)で考え事をしているなら、思いつきもそのままClaudeに「メモして」と呟くだけで、Claudeが保存先の管理も、内容の整理もやってくれる。アイディアの幅を広げ、深さを出すこともできます。
この記事では、Claudeに「メモして」と言うだけでGitHubリポジトリにアイデアが自動保存される仕組みを作った話を、保存先選びの試行錯誤も含めてまとめます。
対象読者: 思いつきの記録先に悩んでいる方。Claudeを日常的に使っている方。
全てをClaude起点にするということ
具体的にはこんな流れです。
- 通勤中に思いついたことをClaudeに呟く
- Claudeが内容をMarkdownに整形してくれる。幅を広げ、深さを出す質問をしてくれる。
- 「メモして」とメッセージを送ると、GitHubリポジトリ(プライベートな場所)に自動保存。Claudeが作成したファイルも保存してくれる。
- 後日「先週メモした運用保守の件、もう少し深掘りしたい」とClaudeに話しかければ、保存したメモを踏まえて対話をすることもできる。
- スケジュールタスクを組めば、月次でサマリーを生成することも可能
ポイントは、思いつきの入口(メモ)も出口(活用)もClaudeだということです。別のアプリを開く必要がない。どこに保存したか覚えておく必要もない。Claudeが全部やってくれます。
もう一つ重要なのが、claude.aiでもCowork(Claudeのデスクトップ向けAIエージェント)でもClaude Code(AIコーディングエージェント)でも同じ仕組みが使えることです。Claudeには複数の利用面(サーフェス)があり、一部でしかアクセスできない保存先だと不便です。
保存先の検討
Google Docs
最初に思いついたのがGoogle Docsです。claude.aiにはGoogle Driveの連携機能があり、ドキュメントの読み取りは可能です。
しかし、いくつかの問題がありました。
まず、claude.aiからの書き込みAPIが提供されていません。読み取り専用なので、メモの自動追記はできません。
次に、Claude Codeとの相性が悪い。Claude CodeからGoogle Docsを操作するのは手間がかかり、気軽に使えません。
そして一番の問題は、メタ情報や装飾が多すぎることです。Google Docsはリッチテキストエディタなので、フォント情報やスタイル、レイアウト情報など、メモとしては余計な装飾が付いてきます。保存したメモを後からClaudeシリーズ(claude.ai、Cowork、Claude Code)で読み込んで活用するときに、こうしたメタ情報がノイズになります。Claudeが扱うなら、プレーンなMarkdownが一番相性がいいと判断しました。
Artifact 永続ストレージ
claude.aiのArtifactには window.storage APIを使った永続ストレージがあり、セッションをまたいでデータを保持できます。claude.ai内で完結する仕組みとしては手軽です。
しかし、CoworkやClaude Codeからはアクセスできません。Artifact storageはclaude.aiのチャット画面内でのみ動作する仕組みなので、クロスサーフェスの要件を満たせませんでした。
iCloud Drive
ローカルのファイルストレージとして安全ですが、Apple IDのAPIが公開されておらず、MCP Serverも存在しません。Claudeからアクセスする手段がないため、不可でした。
Obsidian
ローカルのMarkdownベースのナレッジ管理ツールです。タグやグラフビューでアイデアを俯瞰できるのは魅力的ですが、ローカルファイルなのでClaudeから直接アクセスできません。
GitHubリポジトリとの同期(obsidian-git プラグイン)を挟む案もありましたが、同期のタイムラグや導入コストが気になりました。
GitHubリポジトリ(採用)
最終的にたどり着いたのが、GitHubリポジトリです。
| 評価軸 | 結果 |
|---|---|
| プライバシー | ✅ Private Repoなら自分だけがアクセス可能 |
| claude.aiから書き込み | ✅ GitHub MCP(create_or_update_file)で可能 |
| Coworkから書き込み | ✅ 同じGitHub MCPで可能 |
| Claude Codeから書き込み | ✅ GitHub MCP、またはgitコマンドで直接操作も可能 |
| 閲覧 | ✅ github.comのWebページで見られる |
| バージョン管理 | ✅ コミット履歴で変更が追える |
| データ形式 | ✅ プレーンなMarkdown。余計なメタ情報なし |
検討結果まとめ
| 保存先 | プライバシー | claude.ai | Cowork | Claude Code | 結果 |
|---|---|---|---|---|---|
| Google Docs | △ | 読のみ | 読のみ | △ 使いにくい | ❌ メタ情報過多 |
| Artifact Storage | ✅ | ✅ | ❌ | ❌ | ❌ claude.ai専用 |
| iCloud Drive | ✅ | ❌ | ❌ | ❌ | ❌ API無し |
| Obsidian | ✅ | ❌ | ❌ | ❌ | ❌ 直接アクセス不可 |
| GitHub Private Repo | ✅ | ✅ | ✅ | ✅ | ✅ 採用 |
構築手順
1. GitHubリポジトリの作成
GitHubでプライベートリポジトリを作成します。例えば idea-memo という名前のリポジトリを作成します。
- https://github.com/new にアクセス
- Repository name:
idea-memo - Private を選択
- ✅ Add a README file にチェック
- Create repository
2. Anthropic GitHub MCP Connectorの設定
claude.aiのGitHub連携は Anthropic Github MCP Connector というGitHub Appを通じて動作しています。このAppがどのアカウント・リポジトリにインストールされているかで、アクセス範囲が決まります。
設定方法は以下の通りです。
- https://github.com/apps/anthropic-github-mcp-connector にアクセス
- 「Install」をクリック
- インストール先のアカウントを選択
- Repository access で「Only select repositories」→
idea-memoを選択
これで、claude.aiから個人のPrivate Repoにアクセスできるようになります。
3. リポジトリの初期構造を作る
Claudeにに依頼して、リポジトリの初期構造を作ってもらいました。
memos/YYYY-MM.md ← 月別アイデアメモ(Claudeが追記)
summaries/YYYY-MM.md ← 月次サマリー(Coworkが生成予定)
README.md ← 使い方の説明
ClaudeがGitHub MCPの push_files ツールを使って、複数ファイルを一度にコミットしてくれます。
4. Claudeの長期メモリにルールを登録
新しいセッションでもClaudeが自動的にメモを保存できるように、Claudeの長期メモリにルールを登録します。
Claudeのメモリには「ユーザーメモリ編集」という仕組みがあり、ユーザーが明示的にルールを登録できます。会話の中で「これを覚えて」と伝えるか、設定画面から直接編集することで、Claudeの長期メモリにルールを追加できます。以下のようなルールを登録しました。
「メモして」トリガー: あんでぃが「メモして」と言ったら、
GitHub Private Repo (xxxxxxxxx/idea-memo) の
memos/YYYY-MM.md に日付・内容・タグ付きで追記する。
GitHub Custom:get_file_contents でSHA取得後、
create_or_update_file で追記。
記録フォーマット: なるべく要約せず「やり取り」と「結論」を
分けて記入する。
xxxxxxxxxは、アカウント名です。
このルールがメモリに入っていれば、新しいセッションを開いても「メモして」と言うだけでClaudeが自動的にGitHubに書き込んでくれます。
Claudeが作成したファイルも登録してくれます。
まとめ
「メモして」の一言でGitHubリポジトリにアイデアが自動保存される仕組みを作りました。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| トリガー | 「メモして」と発言するだけ |
| 保存先 | GitHubリポジトリ(プレーンなMarkdown) |
| クロスサーフェス | claude.ai / Cowork / Claude Code 対応 |
| git操作 | 不要(API直接操作) |
| フォーマット | 「やり取り」と「結論」を分けて記録 |
今回の仕組みで一番大事なのは、技術的な構成よりも「全てをClaude起点にする」という考え方だと思っています。思いつきのメモ先をどこにするか、どう整理するか、あとでどう活用するか。こうした小さな選択と判断が日々積み重なって、地味にストレスになっていました。
メモする場所も、対話する相手も、整理する仕組みも、全部Claudeに統一する。そうすると「どこに書こう」「あれどこに書いたっけ」という判断が消えて、考えること自体に集中できるようになりました。
考えたことをどこに書くか迷っていましたが、Claudeに呟いてGitHubに貯めていく流れはとても自然で、気に入っています。








