2026 年 4~6 月のクラスメソッドグループ社員による OSS コントリビュートについてご紹介します

2026 年 4~6 月のクラスメソッドグループ社員による OSS コントリビュートについてご紹介します

クラスメソッドグループ社員による2026年4月〜6月のOSSコントリビューション実績を紹介します。フロントエンドのライブラリからLinux kernelまで幅広いプロジェクトへの貢献が集まりました。
2026.07.30

リテールアプリ共創部@大阪の岩田です

毎四半期恒例のクラスメソッドグループ社員によるOSSコントリビューション実績紹介ブログです。今回は2026年4月〜6月に社内から報告のあった実績をまとめてご紹介します。

それではさっそく内容を紹介していきます!

OSSコントリビューション実績一覧

Rechartsで凡例がグラフの内容と重なってしまう問題を修正

Reactのチャートライブラリとして人気のRechartsですが、v3においてコンテナのサイズを変更したときに凡例がグラフの内容と重なってしまう問題がありました。金谷さんはこの問題をissueとして起票した上で、修正のPRまで一貫して対応されています。

https://github.com/recharts/recharts/pull/7201

biome-plugin-no-type-assertionの誤検知を修正

こちらも金谷さんによるコントリビューションです。

Biomeのプラグインであるbiome-plugin-no-type-assertionは型アサーションの利用を禁止するルールを提供するプラグインですが、import { foo as bar }のようなimport/exportのエイリアス指定を型アサーションと誤検知してしまう不具合がありました。このPRにより誤検知が解消されています。

https://github.com/albertodeago/biome-plugin-no-type-assertion/pull/3

同じasというキーワードでも文脈によって意味が異なるという、いかにもLinter実装でハマりそうなポイントですね。

Apache TomcatのCHANGELOGに記載された挙動が実際には動作していないことを報告

こちらは宮部さんによるコントリビューションです。

Apache TomcatのCHANGELOGにリクエストヘッダの大文字小文字の変換処理について記載があったものの、実際にはその処理が動作していないことを見つけ、Bugzillaに報告されています。

https://bz.apache.org/bugzilla/show_bug.cgi?id=69998

詳細は以下のブログにも記載されています。

https://dev.classmethod.jp/articles/tomcat-11-http-header-lowercase-change/

apmが$CLAUDE_CONFIG_DIRを無視していた挙動を修正

ここからは高橋さんによるコントリビューションが3件続きます。1件目はmicrosoft/apmに対する修正です。

apm install -g --target claudeを実行したときに$CLAUDE_CONFIG_DIRの設定が無視され、常に~/.claude/配下に書き込まれてしまう挙動を修正しています。

https://github.com/microsoft/apm/pull/1055

設定ディレクトリを既定値から変更している人にとってはなかなか困る挙動なので、ありがたい修正です。

zenn-editorでmessage内のdetailsに書いたURLがリンクカード化されない問題を報告&修正

髙橋さんによるコントリビューションの2件目です。

Zennの執筆環境であるzenn-editorにおいて、:::messageの中の:::detailsに書いたURLがリンクカードとして表示されない問題を報告した上で、修正まで対応されています。

https://github.com/zenn-dev/zenn-editor/issues/658

ブログ執筆中に遭遇した「あれ?」をそのままOSSへのコントリビューションにつなげる、良いパターンだと思います。

aurora-dsql-sqlx-connectorがsqlx 0.9と共存できない件を報告

髙橋さんによるコントリビューションの3件目です。

awslabs/aurora-dsql-connectorsaurora-dsql-sqlx-connector 0.2.0がsqlx 0.8にpinされているため、sqlx 0.9を利用するプロジェクトとワークスペースを共存させられないという問題をissueとして報告されています。

https://github.com/awslabs/aurora-dsql-connectors/issues/518

依存ライブラリのバージョン制約は自分のプロジェクトの都合だけでは解決できないので、こういった報告が上流に届くのは大事ですね。

azooKey Desktopの不具合を2件修正

ここからは伊藤さんによるazooKey関連のコントリビューションが2件続きます。azooKeyはmacOS向けの日本語入力プログラムです。

1件目はマルチディスプレイ環境において、変換候補ウィンドウがカーソルとは異なるディスプレイに表示されてしまう不具合の修正です。

https://github.com/azooKey/azooKey-Desktop/pull/323

2件目はユーザ辞書を編集した後に、設定画面の「N件のアイテム」という表示が更新されない問題の修正です。

https://github.com/azooKey/azooKey-Desktop/pull/328

いずれもissueの起票からPR作成まで一貫して対応されています。日常的に使っているツールの細かい違和感を放置せず手を入れていくの、本当に素晴らしいです。

Linux kernel(Rust for Linux)のPage::nidをinline化

中村さんによるRust for Linux関連のパッチ投稿です。

Page::nid#[inline]指定して最適化するという内容で、メーリングリストにパッチが投稿されています。

https://lore.kernel.org/rust-for-linux/20260529085316.27432-1-nakamura.shuta@gmail.com/

Linuxカーネルにパッチを送る手順がまとめられたこちらのブログも要チェックです。

https://dev.classmethod.jp/articles/linux-kernel-contribution-guide/

flociでCloudFormationのYAMLショートハンドの実装漏れを修正

続いて武田さんによるflociに対するコントリビューションです。

CloudFormationのYAMLショートハンドのうち、!Cidr!GetAZsの実装が漏れていたところを修正しています。

https://github.com/floci-io/floci/pull/1635

ショートハンドは種類が多く、対応漏れが起こりやすいところだと思います。実際に使ってみて足りないものに気づいたら自分で実装して送る、という理想的な流れですね。

awsumeの不具合を3件修正

最後はawsumeに関するのコントリビューション実績が3件続きます。

awsumeはAWSのプロファイルを切り替えてクレデンシャルをシェルの環境変数にエクスポートしてくれるCLIツールです。アクセスキーを平文で保持しなくても良いようにcredential_processから1Password CLIを実行してアクセスキーを取得するように設定したのですが、うまく動作しない部分があったので修正しています。

まずはpytest7系との非互換によってテストが実行できなくなっていた問題の修正です。バグ修正のPRを出す前に、まずテストが動く状態を取り戻すところから対応しました。

https://github.com/trek10inc/awsume/pull/306

続いてcredential_processで指定されたコマンドの引数に空白が含まれる場合に、コマンドを正しくパースできない不具合の修正です。

https://github.com/trek10inc/awsume/pull/307

最後にsource_profilecredential_processmfa_serialを併用した場合にAccessDeniedエラーとなる問題を修正しました。

https://github.com/trek10inc/awsume/pull/308

ただ、残念ながら上記のPR3件はいずれも未レビューの状態が続いています。他のPRやissueも滞留していますし、直近数バージョンのawsumeがPyPIへのパブリッシュに失敗しており、単純なpip install等ではawsumeの最新版が利用できない状態が続いています。もうプロジェクト自体がアクティブにメンテナンスされていないのかもしれませんね。。。

まとめ

今回は以上になります。

CloudFormationのYAMLパーサからLinux kernelまで、幅の広いコントリビューション実績が集まりました。プロダクト開発の中でハマったことや、日常的に使っているツールのちょっとした違和感を、そのまま上流に還元しているものが多いのが個人的にはとても良いなと思っています。

次回もお楽しみに!

この記事をシェアする

関連記事