[資格取得]色彩検定1級おうち学習で合格しました

2021.01.27

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合格証書

良かった〜。なんとかいけました。

学生時代に3級を飛ばして2級を取ったのですが、どうしても未だ1級を取得していないことに、長い間もやもやしていました。

こういった資格がどの程度就職や仕事に役立つの?という議論はままあります。特にデザイナーやクリエイターは成果物がすべて、という見方があるからでしょう。自分もその意見には同意です。

これが取得できたからすぐ仕事ができるようになるといったものではないと思うのですが、私は「自分の得意な分野くらい体系的に学習しておいたようが良かろう」くらいの温度感で受験しました。ふわっと感覚的なままよりも、論理立てて説明できたほうがお客様や一緒に仕事をするスタッフのためにより良いのではないか、といった気持ちでした。

あとはなんだか持っていると「かっこいいから」というのもあります?。合格率も毎年30%前後で、1次試験、2次試験が年に一回しか無いというかなり億劫な試験方法なので、パスできてよかったです。

今回は合格までにやった勉強法を記録しておきたいと思います。

なお、自分は去年初回二次試験で不合格になっていて、今回二次試験のみの再試で合格しています。

一次試験

①何もわからないまま問題集を解く

②答え合わせをしながら、説明文を書いて自分の辞書を作る

③もう一度解く

行った方法はとてもシンプルで、①〜③この繰り返しのみでした。

勉強期間は1ヶ月程度で、公式テキストは使用しませんでした。

サミュエルの問題集 

(問題集は2020年から新しくなっているようです)

毎週末にマクドナルドやスターバックスに赴いて、勉強せざるを得ない環境に自分を置いていました。

ただひたすら問題を解いて、解説を理解して、また解いて、の繰り返し。

AWSの資格など、別の分野の試験や資格もいつも同じ勉強法でやっています。

一次試験の勉強ノート

章ごとに小さい紙切れに分野をまとめていって、最終的に自分なりの参考書を作る、といった形で進めていました。

特に自分は視覚優位の傾向があるので必ず図や絵などを描きながら理解を進めます。

何度も解いていると自分の苦手なパート、定着しにくい単元がわかってくるので、該当部分(近代の色彩学や、ファッション学などの歴史系分野はまあまあ得意で、表象図などの理科系分野が苦手でしたので、そこを重点的に)を特に何度も反復するようにしていました。

二次試験

誰だ二次試験簡単って言ったやつ〜!

もしもこれから受験をされる方がいれば、伝えたいのはとにかくJIS慣用色名を覚えるといいということです。

JIS慣用色名 

一回目の試験の際、問題集の問題がきちんと解けていたのに、どうして二次試験に落ちたのか、理由は明々白々でした。

JIS慣用色名の暗記不足。これです。

カラーカードの使い方、問題を読んでの色の割り出し方は、きちんと一次試験の要点を覚えていれば出来るのです。でも、このJIS慣用色名だけは、覚えていないとまるで解けません。一問目に慣用色名が来ていた場合、その後の問題すべて落とすことになります(落としました)。

公式テキストにも問題集にもない。それなのに、絶対に出題される単元、それがJIS慣用色名。酷いぜ。(厳密に言えば問題集にはちょっとだけ記載はあるにはありますが、まさか全部ひととおり頭に入れておかねばならないとは…)

この部分を暗記させるの、問題としてどうなんだとすらおもうんですけど(実務でこれを暗記しなくてはいけないシチュエーションがほぼ無いと思うので)必ず例年出題されるそうですね。

暗記のために慣用色名とコードを記したもの

自分はカラーカードに直接書き込んで暗記をしました。

(余談:しかし2020年の問題、エクルベイジュをp6+とするのは、ヒヤッとさせられました。p6+=エクルベイジュなんて、そんなものは勿論テキストに記載がない。ていうかそもそもpトーンじゃない…?p8+かp6+か最後まで悩んで、p8+はペールイエロー?ltg8はアイボリーでltg6がベージュか…?だがエクリュは生成り色だ…8か?…と悩み、最終的に人の肌をベージュというから赤みのある6?としたのですが、正解でした)

JIS慣用色の記憶に当たり、自分が参考にしたページ、アプリはこちら。

色彩検定2級で出る61個の色名一覧<慣用色名+系統色名>

【保存版】色彩検定1級2次対策 慣用色名PCCS値変換リスト・3級編

日本の伝統色:伝統色のいろはApp

クイズもできる慣用色名帳App

色の名前、おおよそのコード、その色の歴史や命名理由まで暗記しておくと安心です。

他にはトーンの形容詞が必須ですが、こちらは単語帳アプリを利用して覚えました。

単語帳メーカーApp 

覚えなくて良いもの

トーンごとの明度と彩度

明度彩度の表は覚えなくていい筆頭。

二次試験を勉強された方は、試験対策用の記事などでおそらく何度もこの図を目にされていると思うのですが近年はこの表を暗記していないと分からない問題は出題されないそうです。

マンセル値表記なども、かならず問題の中に表や数字が明記されているので、暗記は必要ないとおもわれます。

トーンごとの明度彩度表

上記は問題集を解くために自分で作成した図ですが、これも暗記は必要ありません。

しかし、PCCS色相環の色名と番号。それに付随する対照色相と中差色相と類似色相の数値、中性色と寒色と暖色の数値だけは必須です。ただ、問題集を解く過程で嫌というほどやるので、覚えていない、ということにはならないと思います。

終わりに

一級試験範囲はかなり体系的な知識を学ぶことが出来たな、と。やってみて良かったな、という印象はあります。

また、最近の色彩検定は「UC級」という、アクセシビリティに特化した試験なども実施されています。

色彩検定UC級

UC級の合格証書

問われる分野は「ユニバーサルカラー」で、加齢や色覚異常の方などを含めた色覚特性の正しい理解と、誰もが何不自由なく日常生活を送れる配色を意識することがテーマとなっており、デザイナー以外の方にもとっつきやすく、おすすめの分野です。(私は試験が終わった後、社会福祉士の友人にUC級のテキストを譲りました)

公式テキストの一部

色彩検定は独学でも可能な比較的取りやすいとされる資格なので、興味のある方はおうち学習で挑戦してみてはいかがでしょうか。

色彩検定ウェブサイト