[新機能] ContentfulのAdvanced Cachingによるレート制限対策とレスポンス高速化

[新機能] ContentfulのAdvanced Cachingによるレート制限対策とレスポンス高速化

Clock Icon2025.04.07

本ブログ・Developers IOでは、ヘッドレスCMSのContentfulを利用しています。ContentfulはAPIを通じてコンテンツをグローバルに配信できますが、その性質上、大規模なウェブサイトやアプリケーションではAPIパフォーマンスの最適化が重要な課題となります。

そこで今回は、Contentfulが提供する Advanced Caching 機能について解説します。この機能を活用することで、CDNレベルでのキャッシュ動作を高度に設定でき、ユーザーエクスペリエンスの向上とAPIリクエストの効率化を実現できます。

Advanced Cachingとは?

Advanced Cachingは、ContentfulのContent Delivery API (CDA)およびGraphQL Content APIにおいて、CDNレベルでの高度なキャッシュ動作を設定できる機能です。

通常のキャッシュ機能と比較して、より柔軟なキャッシュ戦略を実装できるため、高トラフィックサイトや頻繁に更新が行われるコンテンツを扱うプロジェクトにおいて特に効果を発揮します。

Contentful APIには秒間リクエスト数の上限がありますが、この機能を有効化することにより、APIのレート制限に達した場合でもユーザーにコンテンツを提供し続けたり、エントリーの公開直後のレスポンスタイムを短縮したりすることが可能になります。

Advanced Cachingの主要機能

Advanced Cachingでは、以下の2つのオプションを有効化することができます。それぞれのオプションは個別、または両方同時に設定することが可能です。

Stale-when-rate-limited(レート制限時の古いコンテンツ提供)

トラフィックが多く、一部のリクエストがレート制限に達した場合(HTTP ステータス 429 が返される状況)、可能な限り古いデータを 429 エラーレスポンスの代わりに送信する機能です。

この機能は、以下のようなケースで特に効果を発揮します:

  • データの鮮度よりもサービスの可用性を優先するケース
  • 一般的に高いトラフィックを持つウェブサイト

例えばニュースサイトやブログなど、一時的なトラフィックスパイクが発生しやすいサービスでは、エラー画面を表示するよりも、少し古いコンテンツでもユーザーに静的な情報を提供する方が良いユーザー体験を提供できる可能性があります。

Stale-while-revalidate(再検証中の古いコンテンツ提供)

Contentfulでエントリーの Publish イベントが発生した後の最初の1分間、キャッシュは(利用可能な場合)古いデータを返し、バックグラウンドでデータを更新します。コンテンツを更新するために必要な追加時間はレスポンスタイムに影響しません。

この機能は、以下のようなケースで特に有用です:

  • 高頻度の更新が行われるコンテンツを扱うサイト
  • データの鮮度よりも低レイテンシーが重要なケース
  • 多数の同一リクエストを処理する必要があるサイト

例えば、大規模なメディアサイトやソーシャルプラットフォームなど、コンテンツの更新頻度が高く、同時に多くのユーザーがアクセスするサービスでは、この機能によりユーザー体験を損なうことなく、バックグラウンドでコンテンツを最新の状態に更新できます。

Advanced Cachingの有効化方法

Advanced Cachingは、Premiumプランのお客様(および以前のEnterpriseプラン)のみが利用できる機能です。

クラスメソッドを通じてContentfulをご利用のお客様は一度お問い合わせください。APIの利用状況、ユースケースなどをお聞きした上で個別で有効化が可能です。詳細が不明な場合もクラスメソッドエンジニアがサポートいたします。

Advanced Cachingの活用シナリオ

Advanced Cachingは様々なシナリオでContentfulプロジェクトのパフォーマンスを向上させます。

  • 高トラフィック環境での安定性確保: 大規模メディアサイト等では「Stale-when-rate-limited」オプションが効果的で、アクセス集中時でもレート制限に達した場合に古いコンテンツを提供することでユーザー体験を維持し、ビジネス機会の損失を防ぎます。
  • 高頻度に更新されるサイトのレスポンス最適化: 頻繁に更新されるサイトでは、更新直後のAPIレスポンスのパフォーマンスが低下する可能性があります。「Stale-while-revalidate」オプションを使用すると、コンテンツ更新後もCDNキャッシュがバックグラウンドで更新される間、ユーザーには即座に応答できます。

注意点など

データの鮮度とのバランス

Advanced Cachingは、パフォーマンスとデータの鮮度のトレードオフを伴います。特に「Stale-when-rate-limited」オプションを使用する場合、ユーザーに古いデータが提供される可能性があることを理解し、ビジネス要件と照らし合わせて判断する必要があります。

モニタリングの実施

Advanced Cachingを有効化した後は、定期的にパフォーマンスをモニタリングし、設定の効果を確認することをお勧めします。特に、レスポンスタイム、キャッシュヒット率、APIリクエスト数などの指標を追跡することで、設定の最適化に役立てることができます。

まとめ

ContentfulのAdvanced Cachingは、CDNレベルでのキャッシュ動作を最適化し、大規模サイトのパフォーマンスを向上させる強力な機能です。「Stale-when-rate-limited」と「Stale-while-revalidate」の2つのオプションを活用することで、高トラフィック時の安定性確保とレスポンスタイム短縮を実現できます

ただし、データの鮮度とパフォーマンスのバランスを考慮し、プロジェクト要件に合わせた設定選択が重要です。サイト表示の高速化や安定性、高トラフィック処理について課題を抱えるお客様は、ぜひ一度クラスメソッドにお問い合わせください。

参考資料

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