[新機能] Contentfulに生成AI機能が登場!AI Actionsで執筆作業をラクにする

[新機能] Contentfulに生成AI機能が登場!AI Actionsで執筆作業をラクにする

Clock Icon2025.04.05

本ブログ・Developers IOのCMSとしても利用しているContentfulが、AIによる執筆サポートパッケージ「AI Actions」 の提供を開始しました。

AI ActionsはContentfulのUIに直接統合され、コンテンツの翻訳、要約、SEO最適化、ブランドの一貫性確保など、マーケティングチームやコンテンツチームが最小限の労力で短時間により多くの上質なコンテンツを制作できるようになります。

本記事では、Contentfulの新機能「AI Actions」について、特徴や機能、設定方法を紹介します。

Contentful AI Actionsとは?

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AI Actionsは、Contentfulのワークフローに生成AIを組み込み、コンテンツ管理・執筆を効率化するための機能セットです。

言語モデルはユーザー側で選択でき、プロンプトやtemperatureをはじめとするパラメータもユーザー側で調整可能です。またリクエストごとに渡す変数なども設定でき、各社の執筆フローに最適化された形でAI機能を組み込むことができます。

これらのAI機能はすべてContentfulのダッシュボード内から直接利用でき、従来の権限管理(例えば特定のロールのみ実行可能なAI Actionなど)もあわせて適用できます。

主要機能の紹介

翻訳機能(Translation)

ワンクリックでコンテンツを別の言語に変換できます。ContentfulのLocale機能とも紐づいており、日本語Localeから英語Localeへの記事のコピーと翻訳を一度に行ってくれます。これによりローカライゼーションのプロセスが大幅に効率化されます。

リライト機能(Rewrite)

執筆中のコンテンツの流れ・わかりやすさ・洗練度を改善したい場合、リライト機能が役立ちます。この機能ではターゲットオーディエンスに合わせてコンテンツを最適化できるだけでなく、「Shorter」「Longer」「Casual」「Formal」などのトーンオプションを選択して文体を整えることも可能です。

SEOキーワード最適化

SEOにとって重要な、キーワード最適化やメタ記述の作成を、ワンクリックで自動化できます。現時点では、ターゲットとするキーワードを元にしたテキストの生成やリライトを取得できます。キーワードの重要度も指定することができます。将来的にはより高度な機能強化が予定されています。

画像alt-text生成

アクセシビリティの観点から重要な画像のalt-text(代替テキスト)も、AI Actionsで生成できます。正確で説明的なalt-textを自動生成することで、ウェブサイトのアクセシビリティが向上し、より多くのユーザーにコンテンツを届けることができます。


なお、上記で紹介した機能はあくまで標準の「テンプレート」であり、プロンプトや変数を自分で構築して、独自のインタラクションを組み込むこともできるようになっています。

機能の有効化と使い方

では実際に、リライト機能を有効化してみたいと思います。

まずはOrganizationで AI Actions を有効化する必要があります。

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その後Spaceに移り、具体的にAIに行わせたいアクションの機能を設定、有効化します。

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アクションのテンプレートから [Rewrite] を選択します。

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プロンプトの設定画面に移ります。[Instructions] タブでは、指示を追加したり、執筆時に渡す独自の変数を埋め込むこともできます。今回はこのまま使います。

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[Configuration] タブでは、各種設定、言語モデル、temperatureなどを変更できます。

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右上 [Publish] を押します。これで設定は完了です。

記事の執筆画面に移ります。フィールドの右上にAIアイコンが現れました。

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リライトの目的を伝えます。選択肢もしくは自分で記述もできます。
今回は「Improve clarity」(コンテンツをよりわかりやすくする)を選択してみます。

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フィールドがAIのレスポンス待ちになります。
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しばらくすると文章が差し変わりました。裏側はClaudeやGPTなどのモデルのため、日本語の文章でも問題なく対応してくれます。

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基本的な使い方は以上です。

技術的な特徴

Contentful AI Actionsの大きな特徴は、既存の Contentfulワークフローにシームレスに統合されている 点かと思います。

執筆者視点では、追加のツールや複雑な設定は不要で、Contentfulのインターフェース内で直感的に操作できます。プロンプトを省略することもできるし、各ユーザーが独自のニーズをリクエストに渡せるよう、変数を設定することもできます。

また、コンテキストAIを活用することで、ブランドの一貫性を保ちながらコンテンツをローカライズしたり拡張したりすることが可能です。カスタムプロンプトを使用して要求を微調整することもできます。

注意点

  • AI Actionsはフィールド単位で実行されます。テキストの部分選択や、エントリー全体に対する適用は現時点ではできません。
  • 権限管理: ユーザーロールでもAI Actionsの実行権限の有無があります。特定のユーザーに意図せずアクションが許可/拒否されている場合、この設定をご確認ください。

各種制限

  • AI Actions数: 最大20個
  • 呼び出し可能なAI Actions数: 最大20回/分
  • Action内の変数: Actionごとに最大10個

料金面のお話

料金プランごとに無料利用枠が割り当てられており、それを超えると課金されます。

消費単位: Consumption

上記の単位は、出力カテゴリ(例:単語、画像、動画)に基づいて、アクションごとに使用されるリソースの量を測定するために使用されます。
Consumptionには年間割当量が存在し、Organizationレベルでそれを超えた場合、追加の月額料金が発生します。

すでにContentfulをご利用中のお客様は、クラスメソッドの担当者にご相談ください。

Spaceごとの利用方法の追跡

Organization管理者の方は、Spaceごとの使用量や料金の追跡が必要になってくると思います。

従来のUsage確認画面に [AI Actions] のタブが追加されており、AI ActionsのConsumption, アウトプット、呼び出し数などが確認可能になっています。

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まとめ

Contentful AI Actionsは、コンテンツ管理における多くの単調な作業を自動化し、クリエイティブチームが本来の価値創造に集中できる環境を提供します。翻訳、リライト、SEO最適化、alt-text生成などの機能により、コンテンツ制作のワークフローが効率化され、結果としてビジネス成果の向上にも貢献します。

生成AIの進化とともに、今後もContentful AI Actionsの機能はさらに拡張予定です。

コンテンツ管理の効率化を検討している方は、ぜひContentful AI Actionsの導入を検討してみてはいかがでしょうか。

参考資料

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