エンジニア採用におけるスカウトメッセージの構成について
こんにちわ。組織開発がミッションの人事グループ・組織開発室に所属しているてぃーびーです。
採用をする際、応募を待っているだけでは出会えない候補者さんがいます。
特に、現時点での転職意向が高いわけではない候補者さんは自発的に応募することはないため、企業からアクションをとる必要があります。一方で、各社即戦力の人材が欲しいケースは多いですし、特に採用競争が激しいITエンジニア採用においては欲しい人材の転職意向が高いとは限りません。
こういった場合、ダイレクト・リクルーティングとして企業から候補者さんにスカウトを実施することが必要となります。
今回はスカウトを行う際のスカウトメッセージの構成についてまとめます。
スカウトメッセージの構成
スカウトメッセージの構成の例を示します。
- 導入
- 挨拶 - メッセージを送っている人の所属、役職、職種などを添え、どの立場の人からのスカウトか分かるようにしておく
- 声がけした理由の説明 - 相手の強み・能力等をふまえて、会社の求める人物、求人枠で求める人物との一致について言及する
- アトラクトメッセージ - 自社の魅力について相手に伝えるための情報
- 本題
- 会社情報 - 社員数、MVVなど会社に関する情報
- サービス情報 - 製品、サービスに関する情報
- 求人情報 - スカウト対象の求人に関する情報
- 関連情報へのリンク
- 結び
- カジュアル面談の打診
ITエンジニアの採用競争は激しく、人気の人材ほど多くの声がけをもらっています。
多数ある声がけの中から、自社のスカウトに興味を持ってもらうためにも、冒頭で個人にフォーカスした文面が必要になります。
なお、実際にどの要素は含めて、どの要素は含めないかについては各企業の方針によります。
関連情報へのリンク
関連情報へのリンクは、スカウトメッセージをみて詳細が気になった方向けに追加の情報を提供するためのものです。
よくある情報の例としては
- 会社の環境や魅力を伝えるための情報へのリンク
- 対象求人の詳細を伝えるための情報へのリンク
- 所属する人の魅力を伝えるための情報へのリンク
などがあります。
スカウトは企業からのアクションであり、候補者さんの関心が最初から大きいわけではありません。
そのため、メッセージを読む負荷を抑えるため、スカウトメッセージの文字数は最小限にする必要があります。そのうえで詳細を知りたい人向けにリンクを添えておくわけです。文字数の目安として、例えば媒体によってはスカウトの文字数上限を500文字にしています。推奨される文字数は諸説ありますが、各所でのおすすめ文字数を踏まえて広めに範囲をとると400文字〜1200文字程度に収まるとよいでしょう。
また、上記のような情報をひとまとめにした情報としてEntrance Bookを用意し、そちらへのリンクを添えるケースもあります。
カジュアル面談の位置づけの説明
エンジニア採用でスカウトをする場合、声をかけているのは企業側であり、スカウトに対して即応募がなされるわけではなく、まずはカジュアル面談から開始するケースが多いかと思います。
カジュアル面談は候補者さん・企業ともに認識が多様で誤解が発生しやすい側面があります。
例えば、候補者さんは情報交換をする場の認識だったにも関わらず、企業側は選考の実施をしていて選考参加したつもりがないのに不採用の通知をもらうようなケースがあります。
そういったすれ違いを避けるためにもカジュアル面談を打診する段階で、カジュアル面談の場の位置づけを説明しておくとよいでしょう。大抵の会社にとってのカジュアル面談の位置付けとしては
- 候補者さんが求める環境に一致するか、企業が求める人材に一致するか相互に情報交換をする場
です。
カジュアル面談に関する詳細は以下を参照ください。
- カジュアル面談 - カジュアル面談とは?|ITエンジニア採用入門
- カジュアル面談 - 情報提供|ITエンジニア採用入門
- カジュアル面談 - アトラクト|ITエンジニア採用入門
- カジュアル面談 - リードナーチャリング|ITエンジニア採用入門
まとめ
スカウトを行う際のスカウトメッセージの構成についてまとめました。
採用に関わるエンジニアリングマネージャーの方や、エンジニアの方は自分がスカウトされたときのスカウトメッセージを比較し、魅力的なスカウトメッセージと魅力的ではないスカウトメッセージの特徴を研究するとよいでしょう。逆に、エンジニア採用に関わる人事の採用担当者の場合は、社内のエンジニアにどんなスカウトをもらったことがあるか共有してもらえるようにお願いしてみると、参考になるでしょう。仮に中身をまるごと見せてもらえなくても、どういった構成・内容のものをもらったかは教えてもらえるはずです。「スカウト文研究会」的な社内勉強会をやってもいいですね。
なお、スカウトメッセージにおけるアトラクトについては別の記事にてさらに掘り下げてまとめる予定です。