
エンジニアじゃない私がAIと一緒に業務ツールを作った話
1. ツールを作ったそもそものきっかけ
私はAWSのアカウント管理チームで、日々お客様の組織登録や管理業務を担当しています。その中でよく発生するのが「組織コードの作成」という作業です。
組織コードは、会社ごとに設定する識別子で、例えば classmethod のような文字列です。普段はお客様のメールアドレスやURLのドメイン、英語会社名などから作成をします。
| ルール | 具体例 |
|---|---|
| ハイフン・ドットはアンダースコアに変換 | my-company.jp → my_company |
| 英大文字は小文字に変換 | MycmJP → mycmjp |
| 先頭の数字は英語表記に変換 | 21cm → twenty_one_cm |
| 同じ会社に2つ目以降は連番 | classmethod → classmethod_2 |
複数のルールを頭の中で処理しながら手入力するので、ミスが起きやすい。「これ、自動化できないかな」と思ったのが最初のきっかけでした。
2. AIへの最初の質問
ツールのことは何も決まっていない状態でClaudeに相談を始めました。最初の質問はこんな感じです。
私の質問:

AIの回答:

3. 最初に動いたもの
やり取りを重ねて、最初のバージョンが完成しました。URLやメールアドレスを入力すると組織コードが生成され、ボタン1つでコピーできる拡張機能です。
変換の核となるコードはこんな感じです(Claudeが書いてくれました)。
* 入力文字列からホスト名(ドメイン)部分だけを取り出す
* - https://www.example.co.jp/path?q=1 → example.co.jp
* - user@example.jp → example.jp
* - example.jp → example.jp
*/
function extractHostname(input) {
let s = input.trim();
// メールアドレス(@ あり、かつ URL スキームなし)
if (s.includes("@") && !s.match(/^https?:\/\//i)) {
const afterAt = s.split("@")[1] || "";
return afterAt.split(/[/?#]/)[0];
}
// スキームがなければ付与して URL パース可能にする
if (!s.match(/^https?:\/\//i)) {
s = "https://" + s;
}
try {
const url = new URL(s);
let host = url.hostname;
// www / www2 などのプレフィックスを除去
host = host.replace(/^www\d*\./, "");
return host;
} catch {
return input.trim();
}
}
/**
* ドメイン文字列からTLDを除いたベースを抽出する
*/
Claudeのすごいところは、「こういうものを作りたいけどできる?」と相談した時にコードを作ってくれるだけではなく、自分でテストをしてくれます。

4. 「もっとこうしたい」を次々と実現
最初のバージョンが動くと、単純にコードを作るだけでなく、より業務に沿った利用方法ができるように改修をしていきました。AIとのやり取りで機能をどんどん追加していきます。
URLにも対応してほしい
私の質問:

AIの回答:

既存の連番を自動で取得したい
同じ会社に2つ目の組織コードを作るとき、今まで手動でシステムを確認して番号を調べていました。これも自動化できないか相談しました。
私の質問:

AIの回答:

プライバシーについて心配になったので確認しました:
回答内容がよくわからなくても「簡単に説明して」と伝えたら噛み砕いて教えてくれます。

英語会社名からも作りたい
ドメインが会社名とかけ離れているケースでは、CM CORPORATION のような英語社名から組織コードを作ることもあります。
Claudeに改修してもらい自分でテストをしたら、会社名を入れるとcmで作ってほしいのにcmcorporationという組織コードができてしまうことがわかりました。
私の質問:

AIの回答:

5. 完成したツールでできること
最終的に完成したのは、「新規作成」と「連番取得」の2モードを切り替えられるChrome拡張機能です。
今まではドメインだけ選択してコピーやルールに沿って手動で変更していた作業が一気に自動で行え、時間削減につながりました!
| 機能 | 使い方 |
|---|---|
| URL・メールから変換 | 入力欄にURLやメールアドレスを貼り付けるだけ |
| 英語会社名から変換 | 社名を入力すると法人格を除去して変換 |
| 連番の自動取得 | 管理システムのページを開いた状態でボタンを押すと既存コードを一覧表示・選択できる |
| コピー | ボタン1つでクリップボードにコピー |


6. やってみてわかったこと
コードが書けない私でも、AIとの対話を繰り返すことでChrome拡張機能を作り切ることができました。
作成した後も「こういった機能を追加したい」「ここを直したい」という細かい要望にも応えてもらい、希望どおりのものが完成しました。
「エンジニアじゃないから作れない」ではなく、「AIと一緒に作る」という発想の転換が、業務効率化の可能性を広げてくれました。






