さがらです。
dbt Cloudのニュースレターで私も気づいたのですが、dbt Cloudの新しいユーザーライセンスとして「IT」が追加されました。（下図はニュースレターより）
この「IT」ライセンスでどのようなことができるか、確認してみたのでその内容をまとめてみます。
参考
基本的に下記の公式Docの内容を元に説明しています。
「IT」ライセンスとは
「IT」ライセンスはdbt Cloudのライセンスの種類として新しく追加されたもので、元々は「Developer」と「Read-Only」の2種類のライセンスが提供されていました。
公式Docの「IT」ライセンスの説明を見ると、下記のように書かれていました。
IT — Can manage users, groups, and licenses, among other permissions. Available on Enterprise and Team plans only.
つまり、ユーザー・グループ・ライセンスの管理に特化しているのが「IT」ライセンスです。
下図も公式Docからの引用ですが、説明の通り「IT」ライセンスはアカウントの管理がメインで、おまけでジョブの通知も受け取れる、といったことのみ出来るようです。
注意事項
新しく追加された「IT」ライセンスですが、公式Docを読んでいくつか注意事項があったので、以下にまとめておきます。
- 「IT」ライセンスが利用できるのはTeam・Enterpriseプランのみ
- 各dbt Cloudのアカウント上で、「IT」ライセンスを有効化できるのは１つのみ
- 「IT」ライセンスは、既存の「Developer」と「Read-Only」のライセンスを消費しない。つまり無料（2023年8月25日時点）
実際の画面で確かめてみた
では実際の画面で「IT」ライセンスの挙動を確かめてみます！
※私が検証したのは、dbt CloudのEnterpriseプランの環境です。
「IT」ライセンスのユーザーの追加方法
「IT」ライセンスのユーザーの追加方法ですが、dbt CloudのUsersのInvite Usersから、Licenseで「IT」を選択してユーザーを招待すればOKです。
「IT」ライセンスのユーザーでログインしてみた
では、実際に「IT」ライセンスのユーザーでどのようなことが出来るか確認してみます。
ログインすると、下図のような画面が表示されます。
「IT」ライセンスのユーザーはユーザーやグループの管理などしかできないため、DeployやDocumentationのメニューは表示されていますが、全く見れないようになっています。
dbt Cloudの画面右上から見れる「Account Settings」についてです。
Projectsでは、対象のdbt Cloudアカウントに存在するプロジェクトの一覧を見ることはできますが、編集はできないようです。
Account Integrationsでは、一見設定できるように見えますが、どのGit providerの設定もできないようになっています。
Usersでは、Invite Usersからユーザーを招待できるようになっています。
Groups＆Licensesでは、新しいGroupの作成とSSO Groupsのマッピングも出来るようになっています。
Billing＆Usageでは、現在のプランが確認できます。※検証アカウントのためもしかすると画面が違うかも知れない点だけご注意ください。
Single Sign Onでは、Identity Providerの設定ができるようになっています。
Audit Logでは、対象のdbt Cloudのユーザーイベントとシステムイベントのログを確認することが出来ます。
Notification SettingsのEmail NotificationsとSlack Notificationsは押すことができるのですが、押すと下図のように「You do not have permissions for this project!」の画面が表示されてしまいます。
どういったユーザーに「IT」ライセンスを使ってもらうべきか
「IT」ライセンスで出来ることは以上なのですが、出来ることが限られることが見てわかったかと思います。
この上でどういったユーザーに「IT」ライセンスを付与して使ってもらうかですが、dbtで開発はしないが、SSOの設定やユーザー管理は行う情シス部門のような方にぴったりのライセンスだと思います。
SSOの設定やユーザー管理、Billing周りは情シスなど別部門が担うことが多いと思うので、それを見越しての「IT」ライセンスなのだと、私は見込んでおります。
最後に
dbt Cloudに新しく加わった「IT」ライセンスを試してみました。
Teamプラン以上の方はすぐに使うことができるので、ぜひ活用してみてください！
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