目指せ完全制覇! 3大クラウドの認定資格制度と 勉強方法について #devio2021
CX事業本部の岩田です。
クラスメソッドオンラインイベントのDevelopersIO 2021 Decadeで「目指せ完全制覇! 3大クラウドの認定資格制度と 勉強方法について」というテーマでお話ししましたので、内容を簡単にご紹介します。
動画
スライド
内容
いわゆる「3大クラウド」
- Amazon Web Services
- Google Cloud
- Microsoft Azure
にはそれぞれ資格認定制度が存在します。私がこれまでの経験から学んだ各ベンダーの資格認定制度の概要と、学習に使えるコンテンツの紹介などについて簡単に紹介しています。
AWS認定資格について
まずは弊社が最も得意とするAWS認定資格です。
資格の種類
AWS認定資格は4つの区分に分かれ、2021年10月現在で現在取得可能な認定資格は11個あります。各区分ごとの資格と概要は以下の通りです。
- 基礎コース
- AWS Certified Cloud Practitioner
- 非エンジニアの方にオススメ
- AWS Certified Cloud Practitioner
- アソシエイト
- AWS Certified Solutions Architect – Associate
- これからAWSを始めるエンジニアの方にオススメ
- AWS Certified SysOps Administrator - Associate
- 運用寄りの認定資格
- AWS Certified Developer - Associate
- クラウドベースの開発スキルを認定
- AWS Certified Solutions Architect – Associate
- プロフェッショナル
- AWS Certified Solutions Architect - Professional
- システムの管理や運用の高度なスキルを認定
- AWS Certified DevOps Engineer - Professional
- SOAとDVAの上位資格。テストやデプロイの自動化など
- AWS Certified Solutions Architect - Professional
- 専門知識
- AWS Certified Advanced Networking - Specialty
- ネットワークの専門知識
- AWS Certified Security - Specialty
- セキュリティの専門知識
- AWS Certified Machine Learning - Specialty
- 機械学習の専門知識
- AWS Certified Data Analytics - Specialty
- データ分析の専門知識
- AWS Certified Database - Specialty
- データベースの専門知識
- AWS Certified Advanced Networking - Specialty
現在では廃止されていますが、過去には
- AWS Certified Big Data - Specialty
- AWS Certified Alexa Skill Builder - Specialty
という資格もありました。
また、2022年の第2QにはAWS Certified: SAP on AWS - Specialtyという新たな認定資格のリリースも予定されています。
約1年半ぶりに、新しい AWS 認定 が追加されます!
"AWS Certified SAP on AWS - Specialty"
昨日、英語版の What's coming に情報が掲載されました。
試験ガイドも英語版は参照いただけます。ページならびに試験ガイドの翻訳版は今しばらくお待ちください。https://t.co/SfwpXBSn0b pic.twitter.com/jKMl51VWvY— Moro (@shktmzrm) September 29, 2021
オススメ勉強法
既にYoutube動画やブログが多数存在するので割愛しました
Google Cloud 認定資格
続いてGoogle Cloud認定資格です。合格者特典として無料で入手できるグッズがうれしいです。
資格の種類
Google Cloudの認定資格としては現状13個の認定資格が存在します。分類としては
- Foundational
- Associate
- Professional
という3つのレベルに加えて
- Looker certifications
- Certified Fellow
という2つの分類があります。
Looker certificationsはその名の通りLookerに関する認定資格で、Google Cloudの認定資格に分類されてはいますが、他の資格とはかなり毛色が違います。Looker者がGoogleに買収されたことでGoogle Cloud認定資格の1種として扱われています。
Certified Fellowに分類される資格については、誰でも受験可能というわけではなく、Google の担当者者またはアクティブな Google Cloud Certified Fellowによって紹介される必要があるというかなりハードルの高い試験となっています。
各区分ごとの資格と概要は以下の通りです。
- Foundational
- Cloud Digital Leader
- どちらかというと非エンジニアの方にオススメ
- Cloud Digital Leader
- Associate
- Associate Cloud Engineer
- これからGoogle Cloudを始めるエンジニアの方にオススメ
- Associate Cloud Engineer
- Professional
- Professional Cloud Architect
- Associate Cloud Engineerの上位資格。Professionalレベルの第一歩としてオススメ
- Professional Data Engineer
- データ処理のProfessional資格
- Professional Collaboration Engineer
- Google Cloud PlatformではなくGoogle Workspaceのスキルが問われる。Workspace導入企業の情シスの方にオススメ
- Professional Cloud Developer
- 開発者向けのProfessional資格
- Professional Cloud Security Engineer
- セキュリティに関するProfessional資格
- Professional Cloud Network Engineer
- ネットワークに関するProfessional資格
- Professional Cloud DevOps Engineer
- DevOps(というよりSRE?)のProfessional資格
- Professional Machine Learning Engineer
- 機械学習のProfessional資格
- Professional Cloud Architect
- Looker certifications
- Looker Business Analyst
- データのクエリ、実用的な指標の作成、データ精度の検証など
- LookML Developer
- LookML のディメンションやメジャー設計など
- Looker Business Analyst
- Certified Fellow
- Hybrid Multi-cloud
- Anthos と Google Cloud を使用して技術ソリューションに変換できるユーザーを認定する資格
- Hybrid Multi-cloud
オススメ勉強法
- 模擬試験
- Google Cloudの模擬試験は無料で何度でも受験可能です!
- 公式ドキュメント
- Cloud アーキテクチャ センター
- Youtube
- Coursera
- Qwiklabs
11 月 6 日までの期間限定ですが、Coursera のすべての Google Cloud トレーニングが無料提供されているので、是非ご利用下さい。
?Google Cloud は 4,000 万人以上の #クラウド人材 育成を新たな目標に掲げます。目標達成のために、すべての #GoogleCloudトレーニング を期間限定で無料提供。
学習プログラムが 1 か所にまとまった #GoogleCloudSkillsBoost は日本語にも対応。ぜひお試しください。https://t.co/tpV4wxPrKL #gcpja— Google Cloud Japan (@googlecloud_jp) October 8, 2021
Micorsoft認定資格
最後にMicorsoft認定資格です。Azureに限らずMicrosoftには多くの認定資格/試験が存在します。「資格」と「試験」が別で、「資格」を1つ取得するためには、2つの「試験」への合格が必要といったパターンがあります。
資格の種類
資格体系が複雑なのですが、種類としては
- Fundamentals
- Specialty
- Role-based
の3つに別れ、レベルとしては
- Fundamentals
- Associate
- Expert
の3つに分かれるという資格体系になっています。分類に関しては以下のリンクを見ていただくのが分かり良いと思います。
各資格と概要は以下の通りです。
- Fundamentals
- Microsoft Certified: Azure Fundamentals
- これからAzureに入門する人にオススメ
- Microsoft Certified: Azure AI Fundamentals
- AIエンジニア、データサイエンティスト向け
- Microsoft Certified: Azure Data Fundamentals
- データサービスに関する基礎レベルの資格
- Microsoft Certified: Azure Fundamentals
- Specialty
- Microsoft Certified: Azure IoT Developer Specialty
- IoTソリューションの専門資格
- Microsoft Certified: Azure for SAP Workloads Specialty
- SAPワークロードに関する専門資格
- Microsoft Certified: Azure Virtual Desktop Specialty
- VDIに関する専門資格
- Microsoft Certified: Azure IoT Developer Specialty
- Role-based
- Microsoft Certified: Azure Administrator Associate
- Azure Fundamentalsの次はコレ
- Microsoft Certified: Azure Developer Associate
- 開発者向けの資格
- Microsoft Certified: Azure Security Engineer Associate
- セキュリティエンジニア向けの資格
- Microsoft Certified: Azure Solutions Architect Expert
- Azureを管理するための中級レベルスキルが必要
- Microsoft Certified: DevOps Engineer Expert
- DevOpsエンジニアとしての専門知識が必要
- Microsoft Certified: Azure Stack Hub Operator Associate
- Azure Stack Hubに特化した資格
- Microsoft Certified: Azure Data Engineer Associate
- データ処理に特化した認定資格
- Microsoft Certified: Data Analyst Associate
- データ分析に特化した認定資格。兎にも角にもPower BI
- Microsoft Certified: Azure Database Administrator Associate
- DBA向けの認定資格で、データベースというよりRDBに特化
- Microsoft Certified: Azure AI Engineer Associate
- AIエンジニア向けの資格
- Microsoft Certified: Azure Data Scientist Associate
- データサイエンティスト向けの資格
- Microsoft Certified: Azure Network Engineer Associate
- ネットワークに特化した認定資格。現在ベータ版です
- Microsoft Certified: Windows Server Hybrid Administrator Associate
- 資料作成後になんかまた1つ増えてました現在β版です
- Microsoft Certified: Azure Administrator Associate
オススメ勉強法
- Microsoft Learn(MS Learn)
- 公式ドキュメント
- Youtube
などで勉強しましょう。
MS LearnはAzureや資格試験向けのコンテンツ以外にも豊富なコンテンツが用意されており、エンジニアとして必要になる各種スキルを幅広く学習できます。新入社員向けの学習コンテンツなどにも非常に有用な内容となっているので、ぜひご活用下さい。
Azureに関して言うと、無料でAzure環境が一時利用できる「サンドボックス環境」が提供されるのが最大のメリットだと考えます。
全試験共通のコツ
試験にどういう問題が出るかは各ベンダーが公表しています。この試験範囲に関する資料には必ず目を通しましょう。ネットで調べて出てくる情報を鵜呑みにするのは危険で、過去のある時点では正しかった情報でも試験範囲自体が見直されていたり、記述の粒度がより詳細に変わっていたり、といったことが起こり得ます。かならず最新の公式の情報をチェックするようにして下さい。英語の情報しかない場合など、ついつい日本語のブログなどをチェックして満足してしまうことがありますが、頑張って英語の公式情報に目を通しましょう。
それから公式ドキュメントをしっかり読み込みましょう。試験の回答は必ず公式ドキュメントのどこかに記載されています。
最後にチュートリアルを通じて実際に手を動かす時間を作るようにして下さい。ドキュメントを読んだだけの状態と比べて、記憶の定着の仕方が全く変わってきます。チュートリアルを実施する際に、コマンド類をコピペしてしまうと頭に残りづらくなってしまうので、面倒でも自分で1つ1つコマンドを入力しましょう。効率は悪いですが、学習目的であれば入力補完も利用しない方が良いです。コピペや入力補完を使用しないと、タイポに起因したエラーが発生しやすくなりますが、こういったエラーのトラブルシューティングを通じて知識を深めることができるので、面倒でもコマンド類は自力でタイプすることをオススメします。
まとめ
みなさんも、ぜひ各種認定資格に挑戦してみてください