従業員エンゲージメントパルスサーベイの結果を掘り下げるツールをドッグフーディングしてみた
こんにちわ。組織開発がミッションの人事グループ・組織開発室に所属しているてぃーびーです。
従業員エンゲージメントパルスサーベイは、月次など短い間隔で実施する代わりに、回答負荷を抑えるために設問数は少なくなります。そのため、そこからの掘り下げによる問題の明確化が大事になります。
今回掘り下げ補助のためのツールとして「エンゲージメント充足度確認シート」というツールを作って、一部の部門に任意でお試ししてもらっています。組織開発室では自分たちで試せることは試して見ることを大切にしていて、チームのValueにもしているためこのツールも試してみることにしました。
従業員エンゲージメントとは?
従業員エンゲージメントは従業員が組織についてポジティブに捉え、共感し、強くコミットして働くような状態です。
エンゲージメント充足度確認シートとは?
エンゲージメント充足度確認シートは、従業員エンゲージメントパルスサーベイの各設問の観点を満たすために一般的に必要な要素をリストアップし、チェック可能にするツールです。
例えば、「成長実感」に関する以下のような設問があったとします。
- 日々の業務を通して自分が常に成長できているという実感がある
この内容を満たすために必要な要素として、エンゲージメント充足度確認シートでは以下のような項目を用意してあります。
- 業務の中にメンバーの成長に繋がる要素がある
- 1週間業務をした場合、少なくとも1つ以上の知識・スキルが身につくような業務をアサインできている
- 業務に個人を伸ばす要素がない場合、成長のためのタスクフォースや改善業務を用意していること
- 成長に必要な要素を知ることができる
- 評価基準やスキルマップなどにより、今後の成長につながる要素を知ることができる
- チーム内外の熟練者に相談することで、成長に必要な要素を知ることができる
- メンバーの成長を伝えて、成長の実感を伝えることができている
- 成長しているが、実感できていないメンバーに新たに身に着けた能力や熟練度が上がった能力について伝えている
- 他者と比較してしまっているメンバーに、過去の自分との対比で成長を考えるように伝えることができている
- 自分で自分の成長を導く工夫をメンバーが身につけている(そのためのサポートをできている)
- 仕事を自らの成長や楽しさにつなげて捉えることができる
- 仕事の進め方を工夫することができる
- 仕事で関わる人との関係を自分で調整することができる
エンゲージメント充足度確認シートのドッグフーディング例
実際に成長実感に関する掘り下げをチームで実施してみました。
まずは、マネージャーである私の目線で各項目の充足状況をセルフチェックしました。
その上で、自己採点した内容を一緒にみながらメンバーからみて十分なサポートになっているかどうかについて話し合いました。
今回に関しては、各項目におけるサポートは十分という認識がとれたので、もとから用意していた項目以外で何が不足要因なのかを話し合いました。
結果として
- 自分の取り組みの結果が確認できている
- メンバーの取り組みの結果をメンバー自身が把握できる
という部分が課題ということが分かりました。
背景としては人事領域の取り組みは
- 最終的な成果に対して間接的な物が多い
- 取組期間や結果の確認までの期間が長いことが多い
という特性があるためです。
まずは課題感の把握まで整理したので、今後これに対する対策を検討していきます。
まとめ
従業員エンゲージメントパルスサーベイの掘り下げ補助のためのツールとしての「エンゲージメント充足度確認シート」と、そのドッグフーディングについてまとめました。
実際に認識合わせを行ってみて、具体的な問題を掘り下げ、メンバーと認識合わせできて想定通りの使い方をでき、効果も実感できました。現在、一部の部門の方に活用をお試ししてもらっているので、活用の有効性を見て利用範囲の拡大を検討していきたいと思います。