海外カンファレンスに毎年社員100名を送り込む会社の英語研修制度をご紹介します
はじめに
クラスメソッドには様々な福利厚生制度がありますが、その一つに英語研修制度があります。この制度はレアジョブ英会話を法人契約し、希望者全員がオンライン英会話レッスンを受講出来るというものです。
本記事ではその英語研修制度を導入した経緯や現状、そして今後についてご紹介します。
クラスメソッドの英語研修制度
制度導入以前の課題
ネイティブスピーカーとのミーティング
クラスメソッドはAWSを始めとした様々なクラウドベンターとのパートナーアライアンスを組んでいます。その中で各ベンダーの本国のVIPやエンジニアとミーティングをする機会が多々あるのですが、当然英語で行われます。たいていの場合はベンダーの日本メンバーが通訳として入ってくれるのですが、通訳コストが非常に大きく、本来ディスカッションしたい内容の半分も進まないようなことがちょいちょいありました。やはり英語で直接コミュニケーションが取れればミーティングの質は上がりますし、最低限聴くことが出来るだけでも時間の節約になります。このようなネイティブスピーカーとのミーティングの機会があるメンバーの英語力向上は企業として急務の課題でした。
海外カンファレンス参加時の理解度
本記事タイトルに書いた通り、クラスメソッドでは以前からAWS re:inventなどの多くの海外カンファレンスに社員が渡航して参加していました。
海外カンファレンスは当然のことながら全てのセッションが英語で行われますし、滞在中のコミュニケーションにも英語が必要になります。技術セッションは技術用語が多分に含まれることからエンジニアであればある程度理解出来るものの、技術以外の文脈の理解や、スライドのない質疑応答でのやり取りなどを理解するのはかなり難しく、多くのメンバーにとって課題になっていました。 また滞在中のコミュニケーションについても、幸いにして起こることが無かったものの、コミュニケーションミスによるトラブルはリスクの一つとして発生する可能性があり、悩みのタネとなっていました。
社内コミュニケーション
クラスメソッドは2015年から海外子会社の設立を進めており、現時点でカナダ、ドイツ、インド、タイランドに現地法人があります。そのメンバーの多くは日本人ですが、現地雇用も併せて進めているため、日本語が得意ではなく英語がメイン言語のメンバーもいます。クラスメソッド社内の公用語は日本語であるため、非日本語ネイティブメンバーと日本語ネイティブメンバーとコミュニケーションが取りづらく、また日本語ネイティブメンバーも英語への自信の無さから非日本語ネイティブメンバーに対して積極的に話しかけられない、というモヤモヤがありました。
海外新卒の受入と研修
クラスメソッドはこれまで積極的な新卒メンバーの採用を行っていなかったのですが、2020年卒から本格的に採用を始めました。2020年卒は20名採用したのですが、内訳は日本2名、韓国6名、ベトナム2名、インド11名と多国籍です。特にインドメンバーは(10月に入社してくるのですが)内定後に日本語の勉強を始めたため、日本語だけでコミュニケーションを取るのは難しく、どうしても英語が必要になると考えています。
レアジョブを選定した経緯
一番大きいのは私の経験です。これまでオンライン英会話サービスを幾つか試してきましたが、教材やサポートの質が最も良かったのがレアジョブでした。講師は個人の技量や相性に依存することが大きく、サービスによってそこまで差があるとは感じていないのですが、その土台となる教材やサポートについてはサービスによって差があると思います。なお、レアジョブは以前はSkypeを使用してレッスンを受講する仕組みだったのですが、2018年にWebブラウザ上でレッスンが受講出来るレッスンルーム機能が提供され、よりレッスンが受講しやすくなったのも決め手となりました。
併せて、クラスメソッドはレアジョブ様のAWS利用のご支援もさせて頂いており、その縁も選定の理由の一つです。
レアジョブの良いところ
レッスンルーム機能
上述しましたが、Webブラウザ上でレッスンが受講出来るレッスンルーム機能はとても良いです。Skypeでレッスンを受講していた頃は、相互の着発信のすれ違いがあったり、教材を表示したWebブラウザとSkypeの画面を相互参照する手間が面倒だったり、Skypeのチャット画面が見づらかったり、という課題がありました。レッスンルーム機能ではルームにログインするだけで通話が始まるため着発信の手間が無く、講師のカメラ映像とチャット画面と教材が一つのWebブラウザ内で収まるため画面の遷移が不要で、チャットのやり取りも簡単になりました。
Skypeのような絵文字が使えないことだけちょっと残念ですが、レッスン受講の敷居は大きく下がったと思います。
多用な教材
レアジョブの教材は日常英会話、ビジネス英会話、ディスカッション、スモールトーク、発音などに分かれており、用途に応じて選択が出来ます。以前別の英会話サービスで生徒用と教師用の教材で内容に齟齬があり、コミュニケーションミスが発生した経験があるのですが、レアジョブではそのような経験をしたことがありません。これは教材が良質であることに起因すると思います。
カウンセリング
日本人カウンセラーによる30分のカウンセリングを、3ヶ月に1回利用することが出来ます。このカウンセリングはかなり多様に使うことが出来、サービスに関係ない質問もすることが出来ます。例えばオススメの英語書籍やPodcastなどを紹介してもらったり、発音の練習のために必要なことを教えてもらったり、読むべき英字新聞を紹介してもらったり等です。ラフに質問しても大体対応してくれるのでとても助かっています。
スピーキングテスト
法人契約では通常のプランに加えて月額980円/人のあんしんパッケージに契約すると、通常2980円/回のスピーキングテストが980円で受けられます。クラスメソッドでは日常英会話コース+あんしんパッケージで契約しており、半年に1回のスピーキングテストの受講を必須としています。このスピーキングテストは機械音声に対して回答するため、自分の空き時間を使って好きなタイミングで実施することが出来ます。また実施後1週間ほどすると結果レポートが表示され、苦手なスキルが明確化されます。このテストはなかなか良く出来ていて、グンと伸びることもあれば、伸びたつもりでも全然出来ていないこともあり、自身の振り返りに上手く使えています。
制度利用者の条件
本制度で利用しているレアジョブは3ヶ月毎に契約しておりますので、その度に制度利用者の見直しを行っています。「利用したい!」という人は無条件で利用可能ですが、3ヶ月間で最低30回の受講を義務付けており、達成できない場合は本研修制度の対象から除外として、次回契約で解除しています。とはいえギリギリで30回達成出来ないケースもありますので、継続したい場合は各上長と個別に調整しています。
制度の現状
2019年7月から英語研修制度を開始し丸一年が経過しました。クラスメソッドは現在社員人数が400名で、大体毎回100人弱のメンバーがこの制度を利用しており、2020年7月〜9月の利用者は94名です。
2020年4月〜6月の結果として、89人が受講、30回受講出来たのが48名です。残り41名は各自上長相談の上で契約継続または解除となります。この人数を多いと見るか少ないと見るかは判断が分かれるかと思いますが、クラスメソッドは400名程度の会社ですので、全社員の2割が英語学習にチャレンジし、1割が英語学習を継続して行っていると考えると、悪くないのではと私は思います。
制度の今後
今後社内外で英語が使われる機会は間違いなく増えますので、もっと多くのメンバーに英語学習をしてもらいたいと考えていますし、そのための支援を行っていきます。特に毎日英語研修を行っているメンバーについて1日の受講回数を増やしたり、日常英会話コースからビジネス英会話コースへの切替を許可するなどのサポートを行いたいと考えています。
さいごに
クラスメソッドの英語研修制度と、そこで使っているレアジョブ英会話についてご紹介しました。是非皆さんの英語研修制度もシェアして頂けると嬉しいです。